釘刺し白熱するリビング。
互いの主張がぶつかり合う性癖。
負けられないネタ出しがここにある。
もはや彼女たちを止められるものはこの世には存在しないのかもしれない―――――、これはもう終わらない戦いなのでは……?コロナはその時そう思った。
だが、マナの女神はちゃんと見守っていた。
「みんな楽しそうだね」
「「「「「?!?!」」」」」
白熱戦場に現れたひょっこりと籠いっぱいにさいころいちごを抱えたネタの元が顔を出していた。
「盛り上がってるところ水を指すようで悪いけど……
――――『ほどほど』にね? 」
いつもの様におっとりとした口調でやんわりと微笑んでいるルチルさんを前にスゥッと何か背中に冷たいものが走った気がした。
「あ、これ採れたてで美味しいからみんなで食べてね」
はい、とルチルさんは手に持っていた籠を固まっているアイリスさんに渡すと「じゃっ、ごゆっくり」と足音もなく部屋から去っていった。
これにより第○回目のこの聖戦は円満(?)に終わりを迎えたのであった。