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暗闇の中、何処からか╳╳╳の声が聴こえる。返事を返そうにも喉はカラカラで咳込んだ。絶望の中、段々と近付く声を頼りに必死に手を伸ばした。ふと指先に温もりを感じ、それを咄嗟に掴むと抱き寄せた。嗚呼、こんなにも温かくて柔らかい。ぼんやり目を開くと真っ赤に頬を染める╳╳╳が腕の中にいた。
˓ 寝惚けてた、寝惚けてたんです!˒
𓐄 𓐄 𓐄
𓐄 𓐄
𓐄
˹どうして必ず助けてくれるの?˼暗号機を解読しながら尋ねてくる╳╳は僕の顔を覗き込んでいた。何故、と言われても僕が╳╳╳の事が好きだから。でも、それを言うのは今ではない。最後の暗号機を上げるとサイレンが鳴り響く。˹この試合が終わったら、ね˼そう伝え、僕と╳╳はゲートに向かった
˓ ねえ、好きだって知ってた? ˒
𓐄 𓐄 𓐄
𓐄 𓐄
𓐄
˹どうしたの?˼
˹ん..気にしないで食べてよ˼
ご飯を頬張る╳╳の真横で彼女を微笑ましそうに眺めるのは日常茶飯事だ。しかし流石に食事中をまじまじと見られるのは慣れない。頬や頭を撫でると時折、小鳥が啄むようなキスを落とす。頬を赤らめる╳╳に彼の表情はとても満足気だ。
˹だって、˼
˓ 甘えることを教えたのは、貴方だから ˒
𓐄 𓐄 𓐄
𓐄 𓐄
𓐄