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    これは②だよ!なろう系ぽいやつのつづき
    コトコトコトコト(煮詰まってる音)

    異世界転生(略)②「ハンジ、好きだ。結婚してくれ」

     
     前世を合わせても、求婚するのは初めてだ。ハンジから返ってきたのは――否定の言葉だった。

     しかし、ハンジの口元を隠した仕草や頬に浮かんだ熱が、好意を寄せられることへの嫌悪がないことを雄弁に語っていた。ウブな反応が可愛くて内心浮かれる俺に、モブリットは困惑しつつも余計な口出しはせず、静観するという態度を示した。出会ってすぐ女性に求婚するような輩など、断固拒否されても不思議はない。そうされなかったことから、ひとまずの信頼を勝ち得ていると見てもいい。
     まだ出会ったばかりだ。焦る必要はない。

     話し合いの結果、俺の異世界での生活は、街にあるモブリットの家の空き部屋を借りて、仕事を手伝いながらハンジの家に通うという形で落ち着いた。
     異世界に放り込まれてから、穏やかな第二の人生が始まろうとしている。



     この世界の社会は、元の世界とは様相を異にしている。
     まず、冒険者という職業が存在する。彼らはギルドという地域共同体に所属し、依頼を受けてダンジョン等の危険な区域を攻略し、希少な素材を集めてくる。そして報酬を得る。冒険者にはランク制度が設けられ、高位の者ほど高報酬・高難度の依頼を受けられる。
     
     商人もこの地域ギルドに所属していることが多い。冒険者に素材を依頼し、それを加工・販売して商売をすることができる。
     モブリットも商人であり、街で店を構えている。
     一方、ハンジはギルドには所属しておらず、商品はすべてモブリットを通して委託販売している。
     
     王政側が自分を始末しようとした疑惑が拭えない以上、自分でギルドの登録はせず、モブリットの手伝いにとどめることにした。このような、限られた経営者からのみ依頼を受ける契約を結んだ、ギルド未加入の専任冒険者というものは、他にもいるようだ。
     
     仕事を共にするうち、分かったことがある。俺の戦闘力は、どうやら相当規格外らしい。
    「リヴァイさん……もしかして本当に、魔王を倒せるのでは」
     呆然とした様子でモブリットが呟いたのは、"獣の巨人"くらいの大きさの魔獣を一撃で仕留めた時だった。
     並の冒険者なら手も足も出ない相手だ。その魔獣からドロップした角、鱗、牙は薬や装飾品、防具になる。これらは高値で取引され、瞬く間に売り切れていった。
     持ち帰った希少な素材に、ハンジは子どものように目を輝かせていた。彼女の好奇心に応えることが、いつしか俺の密かな楽しみにもなっている。

     狩りを行ったその場で、モブリットが白龍の皮を丁寧になめしている横で、俺は血で汚れた剣を無心で磨いていた。ふと、以前から気になっていたことを口にする。
     
    「魔王ってのは、なんなんだ」
     
     街でときどき耳にした。

     『醜い魔王の手下め』という罵倒。
     『早く魔王を討伐しろ!』という王政批判。
     『良い子にしないと、魔王がやってくるよ』という親の躾。

     魔王の存在は恐怖として語られながらも、半ば都市伝説のように人々の意識に根づいている。元の世界でいうところの「巨人」のようなものかもしれない。
     モブリットは、手を止めることなく静かに答えた。
    「魔王は、かつて人間の領土に進軍し、街を焼き、領土を奪っていた存在です。……とはいえ、それも百年ほど前の話ですが。当時は多くの犠牲を払いながら、なんとか退けたと記録されています。それ以来、王政は『勇者軍』を異世界から定期的に召喚し、魔王領へと送り込む政策を始めました。リヴァイさんも、勇者として召喚されたお一人ですよね」
    「ああ。……じゃあ、今はもう被害はないんだな」
    「はい。けれど、王政は今でも毎年勇者を召喚して送り込んでいます。ただ――その勇者たちは、誰一人として帰ってこないんです」
    「……帰ってこない?」
    「ええ。この世界で命を落とした異世界人は、肉体が消滅し、魂だけが元の世界に還るとされています。ですから、おそらく今まで派遣された勇者たちは……そのまま消滅したのでしょう」

     それほどまでに魔王が強いのか。あるいは、魔王にすら辿り着けずに消えているのか。
    「これは一つの説ですが、王政が魔王に“生贄”を捧げて鎮めているのではないか、と言われています。第一次勇者派兵から百年ものあいだ、人間の領土に一度も侵攻されていないんです。勇者の派兵は、実はそのための儀式のようなものかもしれません」
    「……つまり、死なせるために送り続けているってことか?」
    「可能性のひとつに過ぎません。この件については王政が一切の情報公開を拒んでいます。我々市民には、真実を知る術がないのです」
     召喚の場で出会った、ローブ姿の女を思い出す。冷めきった目、感情のない口調。あれはまるで、マニュアルに従って淡々と手続きをこなすだけの機械のようだった。勇者召喚の儀式は、惰性で続いているのだ。

     百年破られていない安寧。捧げられる勇者という名の生贄。ここだけは、前の世界に似ている。前の世界では壁が破壊され、事態が最悪の方向に向かっていくばかりだった。
     また、悲劇が繰り返されるのか。心臓がざわついて落ち着かない。



     ハンジの住む森は、「禁断の森」と呼ばれているらしい。迂闊に入った者は二度と戻らないとさえ言われるほど、危険な場所だ。
     貴重な鉱石や薬草が群生する反面、未知の魔獣が数多く生息しており、森そのものが原始の姿を保ったまま放置されている。危険なのは魔獣だけではない。険しい地形、整備されていない道。そしてここが王国領と魔王領の境界に位置していることから、あえて未開のまま放置されているという事情もある。
     さらに、この森には幻惑作用があり、防御魔術を施さずに入ると、同じ道を永遠に彷徨う羽目になる。特に不安や疑念、恐怖心を抱いている者に強く作用するらしい。

     驚くべきは、ダンジョンという存在が“生物”だという点だ。
     迷い人が何日も彷徨い、ようやく辿り着いた謎の建物に安堵して扉を開ける。中に入った瞬間、背後の扉が消え、ようやく自分がダンジョンに囚われたと気づく。ダンジョンは人の命を喰らい、そのたびに成長し、構造を複雑化させていく。ここに入るにはリスクは大きいが、その分、生還した際には得られるリターンも大きい。冒険者たちは通常、パーティを組んでダンジョン攻略に挑む。
     
     俺が最初に放り込まれたのも、そうしたダンジョンのひとつだった。内部に転がっていた人骨の数が、いかに多くの命がそこで失われたかを物語っていた。ハンジたちは俺に、『絶対に一人で森を歩かないこと』を強く言い含めた。いくら力があっても、この森で道を失えば、二度と戻れない。

     素材を狩った帰り道。先導するモブリットの背中を追いながら考えていた。
     
     なぜ、ハンジはこんな危険な森の奥に家を建てて暮らしているのか。
     観察するかぎり、街へ出るのはモブリットのみで、ハンジ自身は森を出ることがない。必要な物資はすべて彼が代行しており、外部との接触は一切ない。

     違和感がある。

     俺の知るハンジなら、こんな孤独な生活は選ばなそうだ。新しいものに目がなく、好奇心でいっぱいになると突っ走るような奴だった。少しシャイな一面もあるが、基本的には社交的だ。望んで人との交流を断つことは考えられない。
     
     前の世界のハンジとは違う。そう言われればその通りかもしれない。
     しかし、何か秘密を抱えている。堂々と外に出られない、何かがあるのだと思う。モブリットも事情を知っていそうだ。
     現段階では、その秘密は共有されない。少しの寂しさが胸をよぎった。過去と今を比べてしまうのは、身勝手かもしれない。今の彼女を否定しないためにも、前の感情を引きずりすぎないことを心がけた。

     案外、その秘密は、早く明かされることとなった。




    「リヴァイに、見せたいものがあって」
     ハンジに言われて着いて行った森の奥深く。そこには、天国にいるのかと錯覚さえする幻想的な光景が広がっていた。深い渓谷に流れる清流と、一面に咲き乱れる薄紫の花。よく見ると花びらが光り、キラキラと水に反射している。
    「これは、リュミエラっていう花だよ。魔力を帯びた澄んだ水場にしか根付かないんだ。治癒や夢見の魔法の触媒に使う」
     鱗粉状の光粒が風で舞い、天の川のように空を揺蕩う。
    「夜の方がずっと綺麗なんだけど、この森は日が暮れると危ないから」
     ハンジは目を閉じて、せせらぎや鳥の声に耳を傾けているようだった。

    「夜は、花の蜜を吸いにくる蝶がいてね。リュミエラの光を浴びると、星座みたいな模様が翅脈に浮かび上がるんだ。言葉にできないくらい綺麗で――」
     ハンジの話に、じっと耳を傾ける。彼女は何か、重要なことを言おうとしている。
    「私の実家の裏手にあった森にも、ここと同じような場所があったんだ。規模はここより小さいけど。でも、綺麗だった……。もう一度見たかったな……」
     ハンジは眼鏡を外して目を開ける。いくら目を凝らしても、その瞳は何も映さない。
     
    「……お前はなぜ、視力を失った?」
     
     ハンジの目が見えないのは、後天的な原因がある。それはうすうす気がついていた。他愛のない話をする中で、彼女の、魔素感知鏡にも映らないはずの色や光の表現は正確性があった。そこから、生まれつきの盲目ではなく、ある程度成長したあとの失明であると勘づいた。

    「ごめんね。リヴァイにはもっと早く言っておくべきだった。でも、勇気が出なくて」
     
     質問には答えず、ハンジは眼鏡を掛け直すと、しっかりとリヴァイの方を向く。

     
    「私は、王国のお尋ね者なんだ」


     


    「あいつだ」
     通りを歩く二人組の男たちに目を留め、マルロは隣を歩くヒッチに目配せした。市民に紛れ身を隠しながら尾行を開始する。黒髪で小柄な男と、その隣で穏やかに笑う茶髪の男。彼らこそが、調査対象だ。
     
     マルロとヒッチは、憲兵団上層部から密命を受けていた。
     近頃、街で出回っている伝説級魔物の素材。その出所を探れ、と。
     極上の薬品、防具、そして希少素材。いずれも流通経路が不明で、だが確かに本物。追跡の末、怪しいと目されたのがこの二人だった。
     一人は黒髪で目つきの鋭い小柄な男。もう一人は、茶髪で穏やかな物腰を持つ青年。後者は、ギルドにも登録されている商人――モブリット・バーナー。

     
    「それにしても、本当に伝説級をあいつらが倒したっての? ウロボロスやバジリスク、それにバーニングワイバーンまで……どれも信じられない」
     ヒッチは退屈そうな声で呟く。
    「先週市場に出た“龍鱗の護符”、あれは間違いなく本物だった。直接仕留めたにせよ、死骸を拾ったにせよ、手に入れたやつがいる。そして、その可能性が高いのがあの二人かもしれない、というまでだ」
     ウロボロスから採れる鱗は、最高位の回復薬や護身札に使われる。これが流通したのは一週間ほど前。猛毒を秘めた大蛇の毒腺、巨大魔獣の牙、ブレイズドラゴンの肉や鱗、火竜の鎧……。経路を分散させ、細かく計算し、調整されながら、少しずつ市場へ流れていた。
     
     そして、モブリットと行動を共にしている黒髪の男――彼は、かつて王政が異世界から召喚し、“墓場”へ送られた人物だと特定された。本来、召喚された勇者には特別な加護が与えられ、身体能力や魔力が強化される。召喚時点ではステータスが低かったとしても、後に何かの要因で能力が覚醒した可能性がある。うまく事を運べば、王政の利益になるかもしれない。
     ……そういった王政の裏事情を、マルロやヒッチのような若い新人が知ることはない。
     彼らの認識は、せいぜい税金逃れか物資の横流しをしている連中の調査、という程度だ。


     
     尾行を続けるうちに、二人は街の外れまで来ていた。
     しかし、ふと雑踏の中で気づいた時には、すでに調査対象の姿はなかった。

    「……消えた?」

     マルロが周囲を見回していると、ヒッチが空気の揺らぎに指をかざす。
    「ここ、魔法の痕跡がある」

     路地の奥へ足を踏み入れると、そこには微かな魔素の残滓が漂っていた。
     不真面目な態度が見られるヒッチだが、魔術に関しては憲兵団随一の才を持つ。残された魔力の痕跡を敏感に察知し、即座に動く。
    「痕跡を顕在化してくれ」
    「わかってるって……」
    魔力の波を追っていくと、その行き先は“禁断の森”へと続いていた。
    「マジ……? そんなとこ、まともに入れる場所じゃないっての」
     ヒッチは顔をしかめて立ち止まるが、マルロはすでに歩を進めていた。
    「入るぞ」
    「ええ!? 本気で言ってんの? 死にたいわけ!?」
    「お前は追跡の術が使えるだろ。信念を強く持てば、幻惑は効かない。先行者は必ず安全の確保された道を通る。ついていくならチャンスは今しかない」
    「重大な事件の犯人ってわけでもないんでしょう。一旦戻ろうよ……」
    「早くしてくれ。痕跡が消えてしまう」
    「…………。ダメそうならすぐ引き返すから」
    「それでいい。お前の魔術、頼りにしている」
     マルロはそのまま、さっさと先へと進み始めた。
    「……! もう……!」
     ヒッチも覚悟を決め、二人は静かに森の奥へと姿を消した。



     
    「おかえりー!」
     小さな家の扉を開け放し、ハンジは明るく声をかける。大きな仕事が一段落ついたらしく、穏やかな笑顔で出迎えてくれた。頬に差す木漏れ日が、彼女の輪郭をやさしく照らしている。
     王政に追われる身であることを告白した日から、ハンジは肩の荷が降りたようで、より距離が縮まっていた。俺は、もとよりこの世界に入り込んだ異分子だ。正直、俺を呼んでおいて消そうとした王国のルールなど知るか、といった気分だ。ハンジが逃亡犯だろうが、気持ちは変わらない。
     
     あの日、ハンジの罪の内容と失明の原因を聞き、俺はやるせない怒りを抱いた。そして、ハンジとある『約束』を交わし、この生活を継続している。
     
    「……薬草探しは、俺には向いてねぇってことがよくわかった」
     リヴァイがぼそりと呟き、後ろからモブリットが苦笑を浮かべる。
    「鑑定眼は、これから磨いていきましょう」

     朝から出向いていたのは、ハンジの調合する薬の材料である希少な薬草の採集のためだった。特徴を聞かされても、リヴァイにはどれも似たような草にしか見えなかった。正直なところ、魔獣を相手にしている方がずっと楽だと思う。

     キッチンには爽やかなハーブの香りが満ちていた。
    「今日は、生地にハーブを練り込んだパンを焼いてみたんだ。疲労回復が期待できるよ」
     竈から取り出したばかりのパンは焼きたてで、湯気と共に香ばしい匂いが広がる。
    「さすがハンジさん。美味しそうです」
    「すげぇな」
    「料理は得意なんだ」
     
     嬉しそうに笑うハンジを見て、リヴァイの表情がわずかに和らいだ。他人にはほとんど気づかれないほどの変化。彼にとっては、それが自然な幸福の証だった。

     異世界に来て、ようやく見つけた穏やかな日常。
     夢見ていた呆れるほどおめでたい理想の世界が、確かにここにはあった。


     そして、その日常が崩れ去るのは一瞬だと、リヴァイは前の世界をもって、よく知っていた。






     開け放たれたままの扉。
     めちゃくちゃに荒らされた家の中。
     床には複数の足跡。そして、凍てつくような冷気の名残。小さな氷の粒が点々と散らばっていた。

     リヴァイは無言のまま、床に落ちていた眼鏡のフレームを拾い上げる。
     レンズは、無惨に砕けていた。

     隣でモブリットが息を呑む。その顔から、血の気が引いていく。
     いつもハンジが身につけていた眼鏡。ただの眼鏡ではない。魔素を感知して、物を認識できる魔法道具だ。盲目の彼女にとって、それは“目”そのもの。

     胸の奥が、急速に冷たくなっていく。
     

    『私が急にいなくなっても、絶対に、追いかけてこないで。すぐに逃げるんだよ』
     
     リュミエラの花畑を前にして交わした、約束の言葉。危険な森の中にいても、永遠には逃げきれないと分かっていたのだろう。
     
     彼女は何の前触れもなく、姿を消した。


     *

    『ハンジ、好きだ。結婚してくれ』

     リヴァイがくれた言葉を、ハンジは何度も何度も頭の中で反芻していた。
     あのときの彼のまっすぐな眼差しと、張り詰めた空気。そのただならぬ雰囲気から、半端な覚悟ではない、真剣さが伝わってきた。

     
     昔の記憶がフラッシュバックする。
     
    『婚約は破棄だ』
     
     信じていた人からの冷たい言葉が、胸を深くえぐる。

     ハンジにとって結婚とは、愛や憧れではなく「役目」だった。家のため、国のため、そして人のために、自分がすべき義務として与えられた婚約。感情の伴わない、政治的な結びつきだ。
     
     その役目を、私は果たせなかった。


     リヴァイが自分を好いてくれているからこそ、そばにいようとしてくれるからこそ、言わなければならなかった。
     
     私は、罪人だ。そして、その罪を償わずに逃げた。逃げるうちに、人目のない、森の奥地まで辿り着いた。そこで隠れて生きることを選んだ。役目を失い、人前に出ることはできなくなった。
     そんな自分に寄り添い続けてくれたモブリットには、感謝してもしきれない。

     実は、森で迷っていたリヴァイを数日泊めた後は、秘密裏に拠点を移動する気でいた。彼が私に告白してきたときは驚いたと同時に、自分の事情を黙って姿を消してはいけない、とも思った。彼は彼なりに、覚悟を示してくれたのだから。
     それでも迷う私に、モブリットが後押ししてくれた。リヴァイは、誠実な人だと。

     彼は、憲兵に捕まるわけにはいかない。異世界転生でやってきた勇者たちの末路がどんなものなのかは不明だが、決していい待遇ではないだろう。私といることで、彼まで王政に捕まってはならない。
     
     私が何らかの事情でいなくなっても、絶対に追いかけないことを約束させた。それを告げた時、彼はごねた。しかし、ここだけは譲れない。言い合いになったのち、折れたのはリヴァイだ。
     私の肩に右手を乗せ、重苦しい声で「わかった」と言った。

     触れられた肩がまだ熱い気がする。
     よかった。こうなる前に約束することができて。
     顔に袋を被せられ、向かうのは王都の監獄だ。

     最後に素敵な人と出会うことができた。

     私の人生は、それだけで十分だ。

     
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    💚ピ💜

    MAIKING今回、冒頭に今までのあらすじつけてます!
    ここから本編って感じ!?実は、この次らへんを書きたくて始めた物語でした……。
    いつもは一回書いた文章をゴリゴリ削ってお届けしてるんですけど、この話は脳内で考えたことなるべく全部書くというチャレンジをしてます。結果……長ーーーーーー!おわらない!
    あとみんなスタンプありがとう♪♭スタンプ見るの楽しいです!
    異世界転生(略)④【これまでのあらすじ】
    ①異世界転生編
     死後、異世界に召喚されたリヴァイ。勇者として魔王を倒すために召喚したらしいが、戦力外宣告。始末されそうになるも、自力で脱出し、森の中でハンジに会う。
     彼女は初めから異世界の住人として暮らしているが、明らかに元の世界と同じハンジであり、思い余ってプロポーズした。

    ②告解編
     仕事も貰い、異世界に慣れた頃、ハンジが過去の罪を告白した。それは、彼女の失明の原因でもあった。
     一方、憲兵はモブリットたちを追い、指名手配されているハンジに辿り着いてしまう……。

    ③ハンジ過去編
     過去にハンジを陥れて罪人に仕立て上げた王妃サンドラは、捕まったハンジのもとを訪れる。
     王国の古い契約によると、彼女の夫である王は、百年に一度の生贄として魔王に献上することになっている。
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