僕らのオズマ計画 的な…「この宇宙の何処かに、宇宙人は存在する!」
僕より1つ上の先輩の口癖だ。
天才で、テストの順位はいつも上位。
ルックスも良く、その顔に男女共々一度は惚れ込んだ事がある。
ただ、一つ残念なのが…先輩は異常な宇宙人オタクなのだ。
子どものころ、1度だけUFOを見たことがあることをきっかけに、先輩は宇宙人の存在を力強く信じている。
人々は口々にこう言うんだ。
「あの人は宇宙人さえなければ完璧なのにね」って。
僕はそんな先輩の後輩。
少し後に入ってきた年下にすぎない。
それでも、それでもだ。
毎晩毎晩、真夜中に容赦なく電話をかけてきて。
「やあ、後輩くん!今日は星空がすごく綺麗なんだ!今日こそ、宇宙人の痕跡を辿ろうと思う!」
何時にかかってくると思う?夜中の2時だよ。
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