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    めずも

    @mo_mesmo

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    めずも

    ☆quiet follow

    颯ルイ R15程度
    途中まで逆っぽい

     腰掛けたベッドのスプリングが、身じろぎで微かに軋む。絡む舌の甘さに浮かされながら薄く目を開けると、目を閉じた颯太の長い睫毛が視界に映り込んだ。
     暫くそれに見惚れていると、閉じていた瞳が微かに開き視線がかち合う。俺のより青みがかった翠の虹彩が、薄く張った涙膜で濡れて光っている。それが嫌に熱っぽくて、柔い舌で口内を擦られる甘ったるい刺激とは関係なしに、俺の腰が重くなった。
     …抱きてー。
     こんな欲求を抱くのは何も初めてじゃない。コイツが俺に触れる度に、幾度となく俺にも訪れた衝動。
     タッパはあるが俺より薄い身体を組み敷いて、その大きな瞳が蕩けて涙で揺れるところが見られたら、薄い唇から漏れる上擦った声が聞けたら。
     色々と思案はするも、結局はコイツのペースに飲まれて一度も叶ったことはない。コイツに迫られたら何一つ頑として突き放せない自分がほとほと嫌になる。

     そうこう考えている内に何だかイラつき始めて、俺の口内を好き放題していた舌を甘噛みして、強く吸ってやる。今まで俺がされるがままだったのに油断していたのか、颯太が目を見開いて微かに声を漏らした。
     いい気味だ。気を良くしてそのまま颯太の服に手を突っ込む。薄いが皮下に筋肉を感じる胴体を、なるべく緩い手付きで撫でると、鼻にかかった声が小さく漏れたのを聞いた。これは、いけるんじゃねーか?
     確信めいた予感に内心胸を踊らせながら、いつも自分がされているように胸元や腰を擽る。身を捩る颯太を抑えるように腕を回して、口付けを更に深くした。単純な腕力なら俺の方が数段上だ。
    「ん……戒、く…ちょっと…」
    「んだよ」
     暫く形勢有利を楽しんでいると、息が上がった颯太が口を離して俺を制止した。その頬は赤く染まっていて、すっかり分厚くなった涙膜で目は潤んでいる。それを見た俺の中の何かが急激に満たされていくのを感じた。
    「積極的なのは嬉しいけど、僕にも触らせてよ…」
    「触らせたら俺が不利になんだろーが」
    「エッチに有利とか不利とかあるの?」
     ある。俺の中ではな。ロジックを説明するのは面倒だし、生憎そんな余裕もない。口では答えないまま颯太の肩を押して身体を倒すと、その上に覆い被さった。
     目を白黒させている颯太の唇に噛みついて、下半身に手を伸ばす。若干硬くなったソレを手で弄ぶと、微かに腰が揺れた。返ってくる反応一つ一つが俺の気分を高めていく。
     颯太が微かに漏らす声に脳が溶ける。次はどうしてやろうか、俺が今までされたことそっくりそのまま仕返して、グズグズに抱いてやるのも悪くねー。愉悦に自然と口角が上がる。

     颯太の反応にすっかり浮ついていたところで、俺の素肌を撫でる手の感触に気づいた。口を離して軽く睨みつける。
    「…誰が触っていいっつったよ」
    「だって戒くん、このままだと僕のこと抱こうとするでしょ」
     口を尖らせる颯太に図星を突かれて、眉間がヒクつく。俺の動きが止まったのを良いことに、身体を撫でていた手で両の胸の突起を弄られた。思わず口元まで出かかる声を飲み込んで、颯太の手首を掴む。
    「っ…、おい」
    「戒くんが楽しそうだったから大人しくしてたけど、そろそろこっちの顔が見たいかも」
     さっきまで潤んでいた大きな瞳が、うっそりと細められる。最早見慣れた表情と言っても良いが、その顔を見ると決まって自然と俺の腰の奥が熱を持ったように疼いた。
     自身の身体がそこまで仕込まれていることをこんなことで自覚して、思わず強く歯噛みする。お前がさっさと俺に抱かせてたなら、こうはなってねーんだろうが。
     爪で先端を引っ掻くように弄られて、身体の力がじわじわと抜けていく。手首を掴んでいるんだからさっさと引き剥がせば良いものを、上手く手が動かない。
     へたり込んだ腰に硬くなった颯太のブツが当たって、カッと身体が熱を持った。俺の身体の全てが俺の意思を裏切ってくることが情けなくて、それでいてそんな思考すら与えられる刺激に掻き乱され、泡の如く消えていく。

    「戒くんのその顔、僕大好き」
     上擦った声を上げることを望んだその口で、俺の望みとは裏腹に低く甘く囁く。
     自分が今どんな顔をしてるかなんて知りたくない。死ぬ程情けないツラに決まってる。そのくせコイツは俺の求めた蕩けた表情をすっかり様変えして、細めた目の奥に強い情欲を込めて俺を見つめるんだからたまったもんじゃない。
     それでも、確かに俺の中でさっきとは別の欲が満たされていくのを感じて、自分自身のどうしようもなさに自嘲した。
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