ディオニュソスに導かれた陶酔。 アイボリー邸では月に一度ほどの間隔で、家族みんなで晩酌をする夜がある。屋敷の者は皆基本的に酒が好きで、大盛り上がり!とはならないものの、そのイベントを楽しみにしているのだった。
常より口が回るようになったルーサーの昔語りを聞いたり、気が向いた時にはピアノを弾くのを聞いたり。まだ新入りのセバスチャンと少女は見たことがないが、キャットマンがそれぞれの得意の楽器を持ち出して音楽を奏でてくれることもあるらしい。
まだお酒を飲めないランダルはぶすくれた顔でジュースを啜っているけれど、それ以外の全員はそんな様子さえも酒の肴として楽しんでいた。
本日、食卓のテーブルについていつも通り酒を飲んでいるのはルーサー、ニェン、ニョンの三人だ。
2018