お座敷様本来、正室には女しか入れないが、後を継ぐ事を交換条件にひめるを正妻に入れる。
天城の里ではひめるの事は表に出さず、血が近い者だけに存在を開示して奥座敷に住まわせた。里の人は奥、とかお座敷さまと呼んだ。ひめるの名前を知る人は限られた。
ひめるは天城燐音の里の服を着なかったし着せて貰えなかった。白い晒の着物か、ワンピースを着ている。(着せられている?)
お世継ぎは側室が産む。ひめるが天城に似た男の子がいいと言うので、産まれてきた女の子は流された。
ひめるは里の人に行儀がよかったが、天城にはきつく当たっていた。ケンカした日は部屋の荒れ方が酷い。よく物に当たった。天城燐音は叱らずに何も言わずに受容れた。ひめるがきちんと向き合ってコミュニケーションが取れるのは、天城燐音しかいなかった。
1729