たまにみる夢の話 時々訪れるこの喫茶店は不思議なところだ。
店内は広く、時としてまるで大衆食堂のような賑やかさだ。食事をする者、酒を飲む者もいる。今日は繁盛していて、カウンターの向こうでは、店員の1人が大急ぎで昼食をとっていた。私はそれを横目に見てグラスを傾けた。それを口に含んで気づく、今日は酒を飲みに来たんだった。
隣では、知っているようで知らない男の客が、カウンターに突っ伏していた。何やら愚図っていて、その様が情けなくて可笑しくて笑った。
2つ隣の席が空くと、待っていたかのように女性がやって来た。髪の長い彼女は溌剌とした雰囲気で、私と目が会うと笑顔になって私の頭を撫でた。やめてくださいよ、とちょっと私も恥ずかしい。
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