初恋っと前から思ってたんだ。
ぼくにとってあの人は………?
「ぽよ~…。」
さいきん、むねの辺りがもぞもぞして、変なの。
フームとブンや村のみんな、デデデやエスカルゴンたちとお話している時はそんなことないのになぁ。
「……。」
広場のすみで下を向きながら何でかな~って考えてたら
「メタナイト卿、今日みたいな日は過ごしやすくて良いですね。」って
少しはなれた後ろのほうからソードナイトの声がして、びっくりしてむねがドキッっていったの。
それからドキドキが早くなって、あれ??って思ってたら、さっきのソードナイトよりも声が低くてやさしい
「そうだな。今の所魔獣も出てくる気配も無いし久しぶりにゆっくりできるな。」っていうメタナイト卿の声が聞こえたんだ。
そのしゅんかん、ぼくのむねが今まで以上にすごくドキドキいって、顔もすごく熱くなって……
。あれ…あれれ…?なにこれ?なにこれ!?
こんな気持ち、ぼく知らないよ…。
「ぽよ………きょー……。」
心も頭の中もめちゃくちゃな、わけが分からないじょうたいでドキドキしながらぼくは小さい声を出したんだ。そうしたら、
「ん?どうした、カービィ。」って後ろからメタナイト卿の声がしたの。
ぼく、すごくびっくりしちゃって。むねもばくばくだし、顔もさっきよりももっともっと熱くなっちゃって。
この間まで何ともなかったのに!メタナイト卿の顔もふつうに見れてたのに、今は…今はぜんぜん…見れないや…。
「元気がないようだが……体調が悪いのか…?」
そう言ってメタナイト卿はぼくの顔をのぞきこんでくれたけど……ぼくは、どんな顔をしていたんだろう…?ちょっとの間だけメタナイト卿の目の色がピンクになって…にこって笑った気がしたんだ。
「少し…別のところでゆっくり休むとするか…?ここでは日射しが強すぎてこのままではカービィの体が心配だ。」
メタナイト卿はそういって、ぼくをだっこしてくれた。
「何処が良い?」
って聞いてくれたけど、今のぼくの頭じゃなにも考えられなくって返事をしなかったら「私の部屋で落ち着くまでゆっくり休むといい。冷たい飲み物も用意しよう。」
って言ってくれた。ぼくがうなずくとまたメタナイト卿の目の色が変わったんだけど、さっきとはちがってピンクだったり青だったりして少しおもしろいなって思ったんだ。
それからメタナイト卿のおへやにつれてきてもらったんだけれど、今まで来てたはずなのに少しドキドキしちゃった。…なんでだろ?いつもとおへやの空気がちがうのかな…?それとも今までのドキドキと関係あるのかな…?
「ジュースで、良かったか?」
いろんな事を考えている間にメタナイト卿がジュースを持ってきてくれたんだ。甘くて、おいしいもものジュース。おいしくって何回もおかわりしたら
「ふふっ……それだけ沢山飲めれば体調のほうも心配なさそうだな。」ってにこってしながら話してくれたんだ。ぼくの事を心配してくれるメタナイト卿、大好きだなぁ。
あれ……あれ……あれれれれ…?
好き…好きってどういう事?
ぼくが、メタナイト卿を!?メタナイト卿が、ぼくの事を!?
ぼくの気持ちはまだわからないけど、もしメタナイト卿がぼくにむけている気持ちが"好き"って事だったら……ぼくは……。
そう思ったしゅんかん、むねのもぞもぞが消えたんだ。その代わりにむねがすっごく熱くなってすごくドキドキするし、頭の中がメタナイト卿の事でいっぱいになったんだ。
「ぽ…ぽよ…。」
「カービィ、どうした…?」
やさしく心配した声を出してこちらを見つめるメタナイト卿に、
「メタ……きょー……あのね……。」
ぼくは自分の気持ちを伝えることにしたんだ。