白がキスしろよって迫る話(督白)「おい、キスしろよ」
凄んだ声を出しながら、俺を壁に追い詰めてーー銀時はそう言った。
「俺たちは付き合って何日目ですか?高杉くん?」
「十一日と五時間三十五分だ」
「そこまで正確に応えろって言ってねーんだわ」
問われたとおりに答えたというのに、何が気にいらないのか銀時は「けっ」と吐き捨てる。
「つまり、俺たちは恋人同士になってから一週間以上経ちました。なのに、キスのひとつもしてこねーってなんなの?小学生?おい、なんとか言ってみろよ」
やさぐれた様子で責め立ててくる銀時だが、まるで全面的に俺が悪いとでも言わんばかりの態度には、さすがに俺も物申したい。
言われっぱなしは癪だ。
「キスされてェなら可愛らしくおねだりも出来ねェのかテメェは」
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