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    いつか書きあげたいもの。

    dom乙夜×sub烏その時はたまたまdom同士が喧嘩をしていた。ブルーロック内での喧嘩はさほど珍しいものでは無いが強いdom同士がGlareを放っていた。ご飯時の広い食堂には結構な人数がいて、明らかなdom同士のぶつかり合いに機嫌を損ねるやつもいて負の連鎖。

    「うわぁやばー、あとにするー?」

    ねぇ烏。とあまりにも食事をするには不味いご飯になりそうな雰囲気にこっちも嫌気が差して一緒にご飯を食べに来た烏の方向を向くと、さっーと血の気がひいた青い顔で口元を押えている。俺の声も聞こえてないみたいでひたすらに騒動の中心をみていた。

    「ぁー、ぁー、とまれ。」

    「烏でよっか、」



    食堂の大画面に絵心が映ったと言うことはここの現場は最初から最後まで抑えられていたということ。

    明らかに様子のおかしい烏の肩をちょいちょいと突いてつっ立っていた入口に背を向けた。
    チラホラと食堂に向かっていた奴らも、食堂に向かう者。めんどくさそうだからと後に回すもの。逆方向に歩く奴もいれば、同じ方向に歩くやつもいて、

    「こっち、」

    いつもよりローペースに歩く烏に合わせて人の少ない方へと足を向けた。

    「烏くん!乙夜くん、!」
    「あ、アンリちゃんじゃん」

    女の子ラッキー、なんて思いながらこちらに向かってくるアンリちゃんに目をやれば心配した顔で烏の様子を伺っている。

    「烏くん、大丈夫?そこの部屋開けるからもう少し頑張れる?」

    何度か小刻みに頷く烏を見てポケットから出した鍵で近くの扉をあけた。

    「空き部屋だから、誰かがくる心配もないわ。内側から鍵をかけられるし、居なくなったらこっちで鍵は閉めとくからゆっくりしてね。」

    そう言って烏の背中を優しく触れて扉の向こうに誘導しているアンリちゃん

    「烏くん乙夜くんも一緒に居てもらう?それとも1人でいたい?あれだったらこっちで色々手配もするからね、」

    「、、どっ、ち、でも、」

    久しぶりに聞いた気のする烏の声は掠れて酷く震えていた。

    「ぁー、おれ、ついとくよ、多分そういうことっしょ、応急処置くらいなら俺も手伝えるから」

    「ちょっとでも異変があれば中の受話器から電話してください。私か絵心さんがとる監査室に繋がってますから」
    「うぃー」

    パタパタと来た方向へ戻っていくアンリちゃんを見送って部屋に入る。
    扉を閉めて部屋を見渡すと敷布団がワンセット、椅子に机が1つと本当にただ使われてない部屋だ。
    部屋の中央に立って虚ろな目をしてる烏は未だに青い顔でカタカタを小さく震えてる。

    あー、これ、やばいな。

    「からす、こっちむける?」
    「ぃや、や、なんで、きたん」
    「どっちでもいいって言ったのからすじゃん」

    そう言うとさらに怯えた顔で自分を抱きしめるように腕を抱き込んで力をいれた。

    「うーん、早速でごめんけどセーフワードきめよ『red』ね、嫌な時はredっていうの、わかった?」

    声は一応聞こえてるようで目線が静かに頷いた。保健体育の教科書にも載っているような在り来りなセーフワード。今の烏はどうみたってGlareを浴びてdropしかけてるsubだ。sub dropというのをみたのは初めてで、上手くいくかも分からないけど、やってみるしかない。

    「腕ギュッてしてんの、いたいでしょ『腕ほどいて』」
    「、、ぁ、」

    無闇矢鱈にコマンドなんて出すもんじゃないし、とりあえずは『命令』というより『お願い』に聞こえるように話しかける。
    白くなるまで握りこまれていた爪の先に血の色が戻り解かれた腕がゆっくりと降りていくのを確認して烏の肩をさすった。

    「ぉー、できんじゃん、『よく出来ました』」
    「、あぁ、」

    顔色も表情も余り変わらない。どんだけしたらいいんだろうか。アンリちゃんの前でカッコつけたがsubの応急処置なんてやったことも無い。
    とりあえず、怖くないコマンドを。
    それだけを考えてコマンドをだす。

    「次ね、あの布団のところまで『歩いて』」

    すぐそこにある布団へとふらふらと歩き出した烏を確認して反対にある椅子をがらがらと引いて布団の前に置いて座った。
    自分よりも何倍もゆっくりと進む烏が布団の前に来るまで見続けた。

    「よく来れたね、『上手だったよ』」
    「最後ね、布団あがってここに『おすわり』」

    おすわりという単語に肩をぴくりと動かしたが言われた通りに布団にあがって椅子に座った俺の目の前にストンと座った。
    ああ、やっと目が合った。

    「『Goodboy』全部聞けて偉いね、全部じょーずじゃん」

    頭撫でていい?と聞くと目を逸らさずに膝に顎を乗せてきた。そのままセットされたガチガチの髪を流されたほうに撫でてみると目を閉じて控えめに俺の足を抱き込むように腕を回していた

    「さっきのはこわかったっしょ、部屋まで歩いてこれて偉いね」「その体制足とか腰痛くない?」「コマンド全部きけて偉いね」なんて思いつく限りの褒め言葉と少しの質問をしてただ、ひたすらに褒めて、ひたすらに頭や肩を撫でた。
    部屋に来た時の震えも自傷行為のような行動も貧血のような青い顔も収まってぐりぐりと膝に額を押し付けている。それがいつもの烏の行動とは思えなくて無意識に名前をよんだ。

    「あた、ま、ふわふわすんねん、きしょいかもしれんけど、もう少し、つきあってや、」

    「おーおー、こっちはいーから気が済むまでそうしてな」

    完全に入り切ってはないけどsub spaceって所か?playをするdomとsubとして一度も信頼関係を築いてなかった俺たちにしてはsub dropからspaceまで行けたのが上出来か。

    本当は椅子なんて使わずに抱きしめてやっても良かったけれど、subはdomの足元が落ち着くとも言うし、何よりただの利害関係の俺たちにとって抱きしめてcareをするっていうのもなんか違う気がして。
    上から眺める烏はなんだか小さく見えていた。
    広い部屋に静かな時間が流れて、ただひたすらに顔の見えない暗い髪を撫で続けた。

    「おとや、すまんなぁ、もう大丈夫や」

    どのくらい経ったのかよくわかんないけど俯いていた烏の頭がぴくりと揺れてこちらを見上げた。

    「おー、顔色戻ってんじゃん、」
    「変なとこ見せて悪かったな」
    「いや、こっちが勝手について来ただけだし、むしろもう気持ち悪いとかない?体制楽にしなよ」

    そう言うと烏は俺の膝元で保っていたkneelの体制を崩してそのまま布団に寝っ転がって深呼吸をした。
    俺は重さの無くなった足で床を蹴って回転式の椅子をクルクルとまわして何点か質問をした。

    「嫌なら答えなくてイイんだけど」
    「つきあってもろたし、別にええよ」
    「とりま、単純に疑問なんだけどさ、domばっかのところでサッカーしてて試合中はなんともねぇの?」
    「なんやろ、試合中はこっちのsub性が引っ込んどるっちゅーか、分散されとるっちゅーか、まぁ試合中は色んな人が見とるし、俺元々そんなsub性強い方じゃなかったんよ、欲なら薄い方やし、試合中とかは理性が効くというか、色々あって不安定になってもうたから」
    「サッカーの時は切り替わってんの?」
    「そやなぁ、まぁその分の反動が次の日とかヤバいんやけど」
    「ふぅん、その反動ってここきていつもどうしてたの、」

    薄いとかなんとか言ったって、subはsubだ。それこそサッカー選手、特に前線で攻め込むフォワードのストライカーなんて第二の性を持つ者は特性上domが多い。Glareなんかは出しちゃうと1発レッドとかいうルールはあるものの、こんな監獄にsubなんて格好の餌食だ。こんな飢えた男子高校生が日々ストレスを抱えているんだから、そんな治安もいいもんじゃないし。
    基本的にめっちゃ欲の強いdomじゃない限りdomはサッカーでの勝敗なんかで発散できるし。俺もそのタイプ。
    もとよりdom性が強いわけじゃないから、アガることして、アガるもん聴いて、アガる飯くって、かわいい女の子に可愛いねって言うだけで十分満たされたし、
    監獄内でもサッカーの調子が良ければ溜め込んだりすることは無かった。
    自分の特性上「可愛がる」「褒める」とかの性質が強いからって言うのもある。
    加虐性があったり世話や管理をしたい性質を持てばまた違ったのだろうけども。
    それこそ、管理の性質を持つdomはチームメイトの世話をせこせこと焼いてるやつもいるし。

    「いま、生き残ってる奴でsubって俺だけやねんて。無理そうになったら上の二人が施設から人を呼んだりしてなんとかしてもろてた」

    「なら自分に向かってる訳でもないGlareに当てられる?」
    「いったやろ、不安定やねん、それに施設の奴あんま相性良くないし、」

    「じゃあ、俺やろうか、」
    「なにを」
    「相手」
    「はぁ?俺可愛い女の子でもないねん、頭沸いとるん、どっかぶつけたか?」
    「いや、俺もなんかスッキリしてんだよねー、烏も軽くspace入ってたみたいだし、その施設の人よりマシっしょ」
    「結構デリケートな問題やと思うんやけど」
    「今更」
    「、、、まぁ今日みたいなレベルでええなら考えとくわ」

    聞けば割となんでも答えてくれたし、やっぱdomだらけだと不安定にもなるもんなんだな。

    回っていた椅子を足でとめて烏と向き合う
    「セーフワードはredのままでいい?」
    「おん」
    「されて嫌なことは?一応playの域までは行かない今日と同じようなことしかしないつもりだけど」
    「じゃあなんもないわ、」
    「烏は足元の方が落ち着く?それとも目線は同じ高さのほうがいい?」
    「偉い律儀にやってくれんねんや、」
    「まぁ、結構不安定っぽいし、」
    「申し訳ないけど、時と場合やな、」
    「ふーんまぁ、おいおいか、」


    あくまで俺たちは欲を解消する最低限のcareであって、恋人同士がするような求め合うplayではない。
    無意識で自傷行為に走るdropは1度間違えると危険だ。sub dropという現象があるからといって、dropは頻繁に起きる物ではない。
    トラウマやほんとに本能が否定するくらいじゃないとおちたりしない。。。って昔教科書でみた。
    けど多分烏は完全に落ちてないとはいえ、今日がdrop初めてって訳ではなさそうだし。

    「乙夜は、?」
    「んぇ?」
    「お前はやなことあるんか?」
    「subにされて?」
    「おう」
    「あー、烏がどのタイプかは分からないけど、、、あ、てか烏はどんなタイプ?俺はねひたすら褒めてやりてータイプ」
    「あんまり考えたことないけど、痛いのはややなぁ」
    「それだけ?」
    「それだけ」
    「俺はsubにお世話されたりすんの、や。subじゃなくても重いのは元々嫌。支配とかもっと無理」
    「ま、想像通りやな」

    1度だけsubの子と関係を持ったことがあった。一応俺もdomなわけだし、それも込みで会ってたけど、世話したいタイプだったみたいで、もー毎日の鬼のように連絡くるわ、飯作って待ってるとか言って外でないようにされるわ、で散々だった。もち、俺は女の子には紳士だからその子にはイライラしたりはしなかったけど限界感じる前に徐々に距離を置いた。
    それをされて嬉しいdomもいれば俺みたいに無理なdomもいるし、

    「ま、限界近くなる前に呼んでよ」
    「あぁ、すまんな」
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