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    イサリビ

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    イサリビ

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    毎日激務に追われている荀彧が疲労で倒れちゃって紫鸞に診てもらう話

    落ち着く彼 彧紫毎日毎日。仕事が増えていく。
    戦が絶え間なく続き、軍議や戦闘、策略などに引っ張りだこだった。

    とうとうその疲労が限界を迎え、荀彧は歩いている途中に倒れてしまった。
    周りの市民が心配して急いで医務室に運ばれていった。

    その知らせを聞いて紫鸞は一目散に彼の元へと駆けつけた。
    布団の上でぐっすりと眠っている。
    目の下には酷いクマができている。

    なんでもっと早く気づいてやれなかったのだろう。
    紫鸞は自分に腹を立てていた。
    その時、荀彧の目がうっすらと開く。

    「ここは……?」
    見渡す限り知らない景色が彼の目を写していた。
    「し……紫鸞殿…?」
    起きたばかりなので思考が上手く回っていない。

    「無事か…?」
    紫鸞は今にも泣きそうな顔をしていた。
    「私は大丈……夫………。ではなさそう……ですね……。」
    無理に起き上がろうとするので紫鸞は荀彧を慌てて支えた。
    「貴方には迷惑をかけてばかりですね……不甲斐ないです……。」
    その声は、今にも消えてしまいそうな程弱かった。

    「無理をしないでほしい。」
    「ははは…私は恵まれていますね…こうして貴方が心配してくれる…それだけで私は十分幸せです。」

    少しだけ生気が戻った感じがした。

    「1つ、我儘を許してくれますか…?私が眠るまで…ずっと手を……握ってくれませんか……?」
    上目遣いで紫鸞に懇願をした。
    紫鸞はそれを受け入れ、荀彧の手を握った。
    「紫鸞殿の手は……とても暖かいですね……。心地いい……。」

    荀彧はその手を自分の頬に持っていく。
    紫鸞の手に落ち着きを感じたのか、荀彧は彼の手を握ったまますぐに眠りについてしまった。

    紫鸞は先程よりも顔色の良くなった荀彧を見て胸を撫でおろした。

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