本当の気持ち1/2 李紫 微甘紫鸞は最近、学問に夢中になっていた。
自身の知らない世の中のこと、もの。全てが細々と書かれている書簡を読み漁っていた。
李典からの勧めで書物を手に取って読んでみると意外と勉学が楽しく感じ、気がつけば入り浸っていた。
今日も書斎に引き篭る。
「おぉ。そんなに学問が気に入ったのか。俺も嬉しいぜ。」
李典が声をかける。
紫鸞はまた一冊、読み終えた。
棚に戻し次のを読もうと探していた時、不自然に倒れている本が目に入る。
紫鸞はそれが気になり手に取った。
中身を開けて読んでみるとやや刺激が強かったのか紫鸞の顔が赤くなる。
「おや、アンタもそういう本を読むのかい?」
後ろにたっていた李典に気づかず紫鸞は驚いた。
「あっははは。そんなに驚いて俺はただ声をかけただけだぜ。」
いたずらっ子のように笑う李典に紫鸞は動揺を隠せなかった。
「こんなものが…あるのか…ここには。」
若干引き気味で答える。
紫鸞は見なかったことにしよう。と棚にそっと置こうとした時だった。
「まぁ。最後まで読んでみろ。アンタも男ならこういう事のやり方くらい知っといた方がいい。」
李典の言われた通りに渋々中身を読み進めていく。
ー接吻のやり方ー
・お互いに顔を見つめあって、雰囲気を楽しむ
・相手を見つめ顔を近づける。
など細々とした手順や流れが書いてあった。
李典は紫鸞がいちいち反応するのを面白がり笑いが止まらなくなる。
「そんなことでいちいち赤面していたら。最後までできないぞ。」
横でからかわれていることを気にせずに読み進めていく。
胸の鼓動が早くなる。
ー今すぐにそんなこと、出来たらいいのにー
「なぁ。アンタさ…。そろそろ自分の気持ちに素直になったらどうなんだい?」
さっきまでからかっていた人とは思えないような発言が降ってきた。
「おれがめちゃくちゃ気持ち我慢してるってこと…アンタの目には写ってなかったりするのかい?」
そういうと李典は紫鸞の手を掴み自身の胸へと持っていく。
ドクドクと、鼓動が大きく揺れているのがわかった。
「俺も惚れた相手には本気で行くぜ。アンタを手放したくない…」
グッと顔を近づけ軽い口付けをする。
「返事を聞かせてくれ…俺はいつでも待ってるぜ。」
少し含みのある笑みを浮かべ李典は書斎から出ていった。
紫鸞は李典に恋をしていると気づくまでそう遠くはなかった。
「まずいな…あんだけ豪語したけど今になって緊張してきたな…俺、何やってんだろ…クソ…。」
一方一人でやけくそになる李典だった。