心恋「大瀬さん、具合悪いの?ご飯全然食べてないけど……」
「もう、大瀬さんちゃんと寝なきゃダメだよ。また隈が酷くなってる」
「体調大丈夫?ハーブティーいれたけど飲む?ツラいんでしょ?」
頭の中に浮かんでくるのはここに来てから自らを奴隷と称し、人に尽くすことを生きがいとしている彼から自分に掛けられた言葉達。こんなクソにも優しくしてくれる彼をいつからか好きになってしまっていた。
でも、自分みたいなブスでクズで人の役にも立たない人間がいおくんのことを好きになってしまうなんて犯罪的行為だ。いおくんもこんな奴に好きなんて言われても嫌だろう。もしかしたらショックで死んでしまうかもしれない。そう思ったからこの気持ちは墓場まで持っていこうと決めたのに。
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