SS【のっぺらぼう】初めて小説スタイルで書きました。
拙いところはありますが、楽しんでいただけたらと思います。
【まえおき】
今日のネヴィはトリたちと一緒に集まっていた。
トリたちと言ってもエナガにスズメ、ツバメとモズ、タカにカモメの6人だ。
どうやらエナガの提案で
「カモメさんには色んな事を知ってもらって、心が動くのを体験してもらう‼️」と数日前に企画し、集まったのだそう。
カモメとスズメ、エナガに「のっぺらぼう」を読み聞かせをするツバメ。
この本を選んだモズ曰く、「みんなの恐怖する顔や悲鳴を見たかったから」だそう。
タカはその様子を少し離れて見守っていた。
ツバメの素晴らしい読み聞かせが終わり、各々が解散し始めた。
【本編】
お腹が空いたネヴィはキッチンへ移動することにした。
飛んでいると同じようにキッチンへ向かうハチドリの背中を見つける。
ハチドリの頭の上に着地してすぐ、
「ハチドリ‼️ネヴィヲ キッチンヘ 連レテ行ケ‼️」
「はぁ 自分で飛んでいけばいいじゃん。」
言われると同時にネヴィはハチドリの手の中に捕まってしまう。
その時ネヴィが見たハチドリの顔は、
なんとネヴィの顔だったのだ。
驚きと焦りから思わず、
「⁉️ハチドリ⁉️⁉️カオ‼️‼️」と発してしまう。
なんでもないことのようにネヴィの顔をしたハチドリは「私の顔、なんかついてる」
ハチドリはその言葉の意味を考えているのかネヴィを掴む手が一瞬緩んだ。
ネヴィは恐怖を感じ、慌ててハチドリの手から逃げ出した。
キッチンとは反対方向へ逃げるように全速力で飛んだ。
キッチンからはある程度離れた場所で、前の方をカラスとハクチョウが並んで歩いていた。
二人に助けを求めようとカラスの頭に勢いよく飛び乗るネヴィ。
「イタッ‼」
「カラス‼️大変ダ‼️ハチドリノ 顔ガ‼️‼️」
「おい、くそ鳥急に乗ってきてなんだ、騒がしい」
「ネヴィさん、どうかされましたか❓」
と言いながらカラスの頭の上に止まっているネヴィを見るために顔を上げたハクチョウ。
その顔を見てまたネヴィは慌てることになる。
ハクチョウの顔もまた、ネヴィではないか。
「ワァ‼️」
またしても慌てて飛び上がったネヴィ
「イッダアアおいこら」
慌て飛び上がったネヴィに勢いよく頭を蹴られたカラスは怒りながら追いかけてくる。
だが、そのカラスの顔もまたネヴィである。
パニックになったネヴィは
「ノッペラボウダ‼️‼️ネヴィ信ジタクナイ‼️」
と叫びながら全速力で2人から離れた。
息も絶え絶えになりながら必死飛んでいると、今度は遠くに司令が優雅に歩いているではないか。
司令に癒してもらおうと思い最後の力を振り絞ってネヴィは司令の肩に静かに降り立った。
「おやネヴィじゃないか。いつもよりお疲れのようだね。今日は珍しく抱っこしてあげようか。」
なんと、珍しく司令に抱っこしてもらえるではないか‼️
この機会を逃さんと、
「司令 ネヴィ、タクサン 飛ンデ 疲レタ…。司令ニ 甘エタイ💕」
司令はクスリと笑ったあと
「いつも可愛いネヴィの頼みだからね。今日は特別だよ。」とそっとネヴィを抱っこしてくれた。
司令の温かく優しい手の温もりを感じながら司令の麗しいお顔を拝見しようと目を開けると。
司令の顔もネヴィだった。
「ギャァアアアアアアアア‼️‼️」
ネヴィは生まれて初めて自分の叫び声で起きた。
「どうした、ネヴィ❔悪夢でもみたのか❔」
「ネヴィの叫び声なんて初めて聞いたよ!」
ミヤマとカッコウがネヴィに声をかけながらこちらへ駆け寄ってきた。
その2人の顔も……………。