Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    猫背(ねこせ)

    初めまして。ポイピク始めました。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 6

    猫背(ねこせ)

    ☆quiet follow

    【SS】ネヴィと思い出

    過去にトワツガイファンズのネヴィファンアートコンテストで応募した作品です。

    【SS】ネヴィと思い出【まえおき】
    ネヴィがみんなと植物を育てるお話です。

    なんでも許せる方向けです。
    謎時空です
    捏造で小さな屋上庭園があることにしました。というか私が設置しました。お許しください。




    【本編】

    ネヴィはラボへと向かった。ちょうど休憩中でコーヒーを飲もうとしているミヤマを見つけた。
    「ミヤマ オ世話 教エロ」

    突然話しかけられ、きょとんとした表情のミヤマがこちらを向いた。
    「なんだ、突然」

    ネヴィはここに来るまでの経緯を説明することにした。


    1時間前の-司令室-
    ネヴィは今、世界一大好きな司令の肩に乗り、優しく頭を撫でられていた。
    「ネヴィは今日も可愛いねえ。 そんな可愛いネヴィにはこれをプレゼントしよう。」

    司令から差し出されたのは、先程撫でてくれていた優しい手よりも小さな布でできた袋だった。
    ネヴィの首からぶら下がる形で司令につけてもらい
    「司令カラ プレゼント‼️ ネヴィ トッテモ嬉シイ💕」
    と言いながら喜びが抑えきれず、司令の周りをクルクルと飛び回った。
    それを見た司令は美しくほほえみながら
    「ふふ、喜んでくれたみたいでなによりだよ。ネヴィにはその中身を育てて、お世話してもらいたいんだ。」

    ネヴィは理解できなかった。
    わかることは、このプレゼントは司令がネヴィにくれたということだけ。
    司令は続けて、
    「袋の中には花の種が入っているんだ。ネヴィにはこの花を咲かせて欲しいんだよ。」

    ネヴィはますます理解できなかった。
    一旦、司令の肩に戻り
    「ネヴィ 花育テタコト ナイ」

    それを聞いた司令は声を弾ませながら
    「分からなかったらコトリたちに手伝って貰ってもいい。上手に咲かせることが出来たら、私に見せて欲しいんだ。」

    ネヴィは説明がようやく終わり、再びミヤマへ質問をした。
    「ドウスレバ 育ツ?」
    ミヤマは眼鏡の位置を戻し、息をはいた。
    「まず、その花の種を植えなければいけない」
    「ウエル」

    そこからミヤマはネヴィに一通りの育て方を説明した。
    種を土に植えること、水をあげてあげること、
    肥料や遮光が必要になるかもしれないことなどを伝えた。

    「まずは、植える場所を探すことだ。日当たりの良い場所が大抵の植物は好みやすいが…」とミヤマが早口で言い始めた所で別の声が増えた。

    「あ、ミヤマさんすみません。緊急で聞きたいことがあったんです。あちらでお話しても」副司令がミヤマに駆け寄ってきた。
    ミヤマは副司令へ返事をしたあと。
    「ネヴィすまないが、私は今から用事があり一緒に探しにはいけない。誰か他の人に頼んでくれ」申し訳なさそう言ったあとミヤマと副司令は足早に去っていった。

    ラボに1匹で残されたネヴィは考えていた。
    「種ヲ 植エル場所 ドコニスル?」




    あれから検討もつかないまま、CAGE内を飛んでいる。
    気がつけば目の前にはよく知る、長く艶のある黒髪をした少女と柔らかく長い亜麻色の髪の少女が一緒に歩いている後ろ姿が見えた。
    ネヴィは2人の少女に後ろから声をかけた。
    「カラス、ハクチョウ ネヴィヲ 手伝エ」
    2人は少し驚いたような表情をしたのちに、話し始めた。
    「今度はどんな事件なんだ
    この間みたいに人のことをのっぺらぼう呼ばわりするんじゃないだろうなあ」
    「あの時は少し驚きましたけど…。それよりもどんな内容なんですか?」

    「カラス ソレハ時空違イ」と怒りながらカラスの右肩に乗った後、2人に経緯を説明した。

    「なら、あそこがいいんじゃないか?」カラスがすぐに思いついたようで案内してくれた。

    「ここなら日当たりも風通しもいいんじゃないか」そこは屋上庭園だった。
    差し込んできた日差しと風が心地よくネヴィも目を細めた。
    「いい場所ですね。ちょうど何も植わっていない花壇があるのであそこに植えましょうか。」
    ちょうど角にある小さな花壇、そこへ植えることにした。
    「こいつ、本当にお世話できるのか」疑いの目を向けるカラスにネヴィは
    「ネヴィ 大好キナ 司令ニ 託サレタ デキル」と強気に言い切った。
    その光景を見たハクチョウは「頼もしいですね」とクスリと笑っていた。




    それからネヴィは、来る日も来る日も毎日かかさず様子を見に行った。
    しかし、まだ芽は出なかった。

    朝も見に行ったがまだ芽が出ていない事に深い悲しみを覚えたネヴィはふらふらしながらラボを目指して飛んでいた。
    「コノママ ソダタナイ ネヴィ ダメナ子」

    ちょうど武器のメンテナンス確認を終えて、出てきた可愛らしい双子と合った。
    「ネヴィどうしたの元気ないね。」いつも笑顔で話しかけてくれるエナガが今日は心配そうに見つめている。
    「また何かして怒られたんじゃないの」少しキツい言い方をしているが、スズメも心配そうな表情をしていた。

    ネヴィはエナガがおわん型のような形にしてくれた手の中へとすっぽり入った。
    そして、ここ数日の出来事を2人に話した。
    「それは絶対 お水をあげてないからだよ」
    「それは絶対 お水をあげてないからでしょ」
    同時に言われてネヴィは固まった
    「ミ、ミズ、オ水」ネヴィは思い出した。

    そう、ネヴィは水をあげることをすっかり忘れていたのだ。
    この後は時間があったのか双子は一緒に種へ水をあげてくれた。
    片付けも終わり、満足そうにエナガは「これで無事に育つといいなあ」と笑顔で種を植えた場所を見ていた。
    その様子を見て嬉しそうな顔をしていたスズメがふと疑問を口にした、
    「ネヴィの身体だとジョウロを持つのは難しくない?」と気がついた。
    そう、水をあげるために使ったジョウロはネヴィの身体よりも大きい。
    また、水が入ることにより重さがまして到底ネヴィ1匹では持ち上げることは不可能だった。
    「じゃあ、私たちが毎日手伝えばいいんだよスズメ それに、毎日スズメと一緒に何か出来るのは嬉しいなあ」天使のような明るい笑顔にスズメは一瞬固まってしまった。が、すぐに正気に戻り目を逸らしながら
    「ま、まあ、エナガがそういうなら手伝ってあげてもいいよ。」

    それから2人は忙しい合間を縫ってネヴィを誘いお水をやるのを手伝いに来てくれた。
    その努力もあってか、数日後には芽が出て少しずつ種は育ち始めた。





    芽が出てすくすくと育っていく植物を見て、最近のネヴィは確かな手応えを感じ始めていた。
    「順調 コレナラ 司令ニ 花ヲ 見セレル」
    司令への愛を歌いながら、今日も植物の様子を見に行くことにした。



    しおれていた。



    葉の先端が黄色になり、しおれはじめていたのだ。
    「ナンデ、水 アゲタ」
    ネヴィは植物を見つめていた。どうすればいいか考えていたのだ。しかし、何も考えつかないまま時間だけがすぎていく。
    半時間ぐらいたった頃、話し声が聞こえてきた。
    どうやらこちらに近づいてきているようだ。
    「ツルこっち 最近お嬢とおかっぱが水を上げてるんだってさ」
    「ええ、その話は私も先日聞きました。以前カラスさんとハクチョウさんがおっしゃっていた、ネヴィさんが頼まれてお世話している植物の種が植わっている場所ですね」
    ネヴィが声を聞いている間に目の前まで2人がやってきていた。

    「あれ、ネヴィじゃん。どったの まさか、葉っぱを食べるとか」ハチドリの言葉にネヴィは返事が出来なかった。
    「お〜い聞いてる」ハチドリはネヴィの前で手を振ってみた。
    ツルはネヴィの様子がおかしいと思い、ネヴィの後ろにある植物を見た。
    「もしかしてこれが例の植物ですか どうやらしおれているようですね。このままだと、時期に枯れてしまいますね。」


    「枯れてしまう」その一言がネヴィに重くのしかかり頭の中でこだましていた。

    ネヴィは薄れゆく視界の中、ピンクに白、星のような形の花を見た気がした。
    「ちょっ ネヴィ」
    「ネヴィさん」


    ネヴィは目を覚ました。
    「あ、ツル。目が覚めたみたい。お〜い。元気」
    気がつくとハチドリを見上げていた。
    どうやらハチドリの膝の上で転がされていたらしい。起き上がり辺りを見渡すと屋上庭園の奥まった日陰のベンチにいるようだ。
    「目が覚めて良かったです。あのままだとネヴィさんを焼き鳥にしないといけませんでしたから」と微笑みながら言うツル。
    「え〜ちっとも美味しくなさそう。」とネヴィの目が覚めたのをいい事に足をぶらぶらと揺らしている。
    ハチドリの膝の上にいるので一緒に揺られるネヴィ。
    「冗談ですよ。しかし、あのままだと……」ツルは何か言っているがネヴィの頭の中は植物のことでいっぱいだった
    「コノママ 枯レル ネヴィ 嫌ダ…。」
    どんどんとネヴィの心の中は不安で埋め尽くされていく。
    俯いてしまったネヴィを見たハチドリは
    「ねぇ、ツル。あの葉っぱどうにかならないの」
    ネヴィはその言葉を聞いてツルの方を見た。
    「そうですね。私も特別植物に詳しい訳では無いのですが、まだこの状態ならギリギリ回復するかもしれません。試しに肥料などを与えるのはどうでしょうか?」

    そのツルの一言にネヴィは全てをかけることにした。

    その日のうちに、どこからかツルが手に入れてきた肥料を水に混ぜて数回与えることで数日のうちにみるみる植物は元気になった。

    「コレデ 元気 早ク 育テ」
    植物の様子にネヴィも元気を取り戻していった。





    ネヴィは毎日のお世話が楽しくなってきていた。
    先日、気を失ってからは植物の成長を見に行く前に必ず水分補給をしてから行くようにしていた。

    どうやら今日は屋上庭園に先客がいるようだ。

    「フクロウ、こうして海を見ていると水着を着て色んなことをした夏を思い出すね」
    「うん。今日みたいに日差しが強くて暑かったけど、とっても楽しかったなあ。…ねえ、フラミンゴ。また、水着を来て一緒に遊びに行きたいね」

    どうやらまたあのツガイは今日もイチャイチャしているようだ。
    見なかったことにして、方向転換し植物を見に行くネヴィ。


    「マタ シオレテル」


    ネヴィのビッグボイスが響き渡った。
    なんと、肥料で救われたはずの植物がまたしおれているではないか。
    今回はまだ葉が青々としているがしおれており、全体的に見ても元気が無さそうだ。

    「肥料 シッカリ 与エテイル?ナゼ?」

    またもや大きな壁ぶつかった。
    先程のネヴィ渾身のビッグボイスで叫んでしまっていたためか、ネヴィに気がついたイチャイチャのツガイが話しかけてきた。
    「なになに、どうしたの わぁ、しおれてるね。夏の暑さにやられちゃったのかな。」とネヴィ越しに植物を覗いているフラミンゴ。
    「あ、本当にしおれてる。でもこれって最近本で読んだ植物とよく似てる」冷静に分析するフクロウ。

    フクロウの言葉にネヴィは食いついた。
    「教エロ 植物ドウスレバ 元気ニナル」
    先日のツルが持ってきてくれた肥料のおかげで元気になった事をしっかりとネヴィは心に刻んでいたため、今回もトリたちに頼ろうと思ったのだ。

    勢いよくネヴィから聞かれると思っていなかったためたじろいだフクロウだったが、少しの間の後に話し始めた。
    「…特定の植物は直射日光、えっーと、強い陽の光が直接当たるのに弱い子がいるの。その植物は今の時期は日除けが必要なんじゃないのかな。」
    ネヴィは大きな衝撃を受けた。最近のネヴィは日差しと水と肥料で育つと思っていたからだ。
    口からはショックのあまり「日差シガ 悪イ」とポツリとこぼしてしまった。
    ネヴィの言葉に「そうだよ…。このままじゃ弱って枯れちゃうかも」と気まずそうに返事をしたフクロウだった。
    「じゃあ、今ちょうど私が持っている日傘みたいなのをこの植物にもつけてあげればいいんだよね。」
    フラミンゴの明るい通る声が響き渡った。
    その声が聞こえたと同時にネヴィの視界は明るく開けたかのような心地になった。

    その後は、技術部で貰ってきた資材で簡易的な日除けをフラミンゴとフクロウが作ってくれた。

    これで無事に植物も育っていくだろう。
    ネヴィは満足そうに「モット 大キクナル」と呟いたのだった。





    最近のネヴィは絶好調だった。
    幾多の山場と危機を乗り越えたネヴィは、もはや無敵だ。
    どんな問題が来ても解決できると信じていた。


    今日も、この世界一のお世話係(自称)が植物の状態を見てやろうと覗きに来た。
    今日もまた、先客がいるようだった。

    「タカ、絵を描く題材を見つけた。今からスケッチを開始する。」
    どうやら水色の可憐な少女とその少女を見つめる目線が柔らかな少女がいた。
    「ああ、今日も日差しが強いから適宜休憩しつつ作業を続けよう。」


    ネヴィは可憐な少女の方に近づいてスケッチブックに何が描かれているか覗き込んだ。
    どうやら植物の周りにいる虫をスケッチしているような、ないような。何かが描かれている。
    「こんにちは、ネヴィ」
    カモメはネヴィに挨拶をした。話しかけられると思っていなかったネヴィは少し驚いたが、返事を返すことにした。
    「カモメ、コンニチハ。 ナニ 描イテル」
    ネヴィは挨拶も返せる賢いトリなのだ。
    少女は質問を聞いてすぐに植物の近くにいる緑色の蛹を指さした。
    ネヴィには指しているものがよく分からなかった。
    「コレハ ナニ」首を傾げながら唸るネヴィに遠くで見守っていたタカがいつの間にか近くまで来ていた。
    「これは、アゲハ蝶の蛹だな。」と答えたタカが身震いしているように一瞬見えたがネヴィの気のせいだろうか。
    「アゲハ蝶はミカン科の植物に卵を産み付けるんだ。この葉はその虫たちの食料といったところか。」どうやらネヴィとカモメに解説をしてくれているようだ。

    「みかん、冬に食べた丸いオレンジ色の果物?」とタカに質問を返していた。
    そこからはネヴィも混じって、カモメのイラストが出来上がるのを見守っていた。

    結局出来上がったイラストはネヴィにはよく分からなかったが、タカとカモメは嬉しそうにしていたためきっと上手に描けたのだろう。

    「ミカンガ デキル?」そういえば、この植物について何も知らないと気がついたネヴィだった。








    ネヴィは植物と蛹の様子を見に行くのが楽しみで仕方がなかった。
    華麗なステップをきめながら、気分はノリノリで植物の元へ飛んで行った。

    最近は台風が近づいてきているのか風がキツイ日も多い。丈夫に育った植物はビクともせず、強く育ってくれているようだ。

    よく観察していると花芽がいくつもついている。
    「モウスグ 咲ク」思わず笑顔のネヴィに反応してか一瞬の晴れ間が訪れた。

    嬉しくて少しの間眺めていると今日も誰かがやってきたようだ。

    「ちょうど時間が出来たんだから、みんなが育てている植物を見に行こう。」
    「はぁ、それって最終的にはみんながお世話しているからボクたちもお世話しようてっ言うんじゃないだろうね。ツバメくん」
    どうやらいつもネヴィに優しい王子様と眼帯をつけた悪魔がやってくるようだ。

    少し背中に寒気を覚えたネヴィは物陰へ隠れて観察することにした。

    「とても立派に育っているね。みんなの愛情が伝わったのかな、蕾がある。」
    自分の事のように嬉しそうに植物を見つめるツバメ。
    「思ったよりはしっかり育ってる。だけどさすがにうっそうとしすぎじゃない?」逆に不機嫌そうに言い切るモズ。
    ネヴィの目から見ても相変わらず対象的で似ている2人だと感じる。
    「だけど、モズの言った通りさすがにここまで密集していると日が当たらないね。そうだ、モズ。僕たちで…」とキラキラスマイル笑顔でモズの方を見たツバメ。
    最後まで聞かずにモズは、
    「お断りするよ。ボクたちは様子を見に来ただけでお世話するなんて…」
    さっきのお返しのようにツバメは最後まで聞かずに
    「僕たちで剪定しよう」

    さすが王子様は本日もネヴィに対して得を積んでくださるようだ()
    悪魔の方は渋々と言った感じで共に剪定の作業を行っていた。
    2人とも手つきが優しく、植物のことをしっかりと見ていると感じたネヴィだった。

    2人が作業を終え、物陰で見守っていたネヴィに話しかけてきた。
    どうやら最初からネヴィがいることに気づいていたようだった。
    モズに捕まったあと、ツバメのお茶会に誘われ様々な奇跡が起こりネヴィは散々だったが、植物がまた強くたくましく育つ事が嬉しくてちっとも気にならなかった。








    最近は天気が悪く、CAGEにも緊張感が漂っている。
    どうやら季節性の台風だと思っていたものが嵐の厄災だったようだ。
    トリたちは先程討伐に向かい、CAGE内も静かであった。

    近づいてくる嵐の厄災の影響で雨風が強く今日のネヴィは植物の様子を見に行くことができないでいた。

    任務へ出るトリたちを見送ってきたカッコウがラボへ戻ってきた。

    「今回の厄災討伐でも無事にみんなが帰ってきますように。」
    強く拳を握りしめて緊張した面持ちのカッコウ。
    ネヴィは「ミンナ 帰ッテクル大丈夫」とカッコウを明るい声色で励ました。
    「ネヴィ、ありがとう〜。」少しはカッコウの身体から力が抜けたようだった。

    その様子を見てネヴィが安堵したのもつかの間、突然CAGE内にサイレンが響きわった。

    どうやら厄災がCAGEのすぐ側まで近づいているようだった。雨風が強く、建物の外に出ないように注意喚起として放送されているようだ。
    館内にいても雨風、雷が吹き荒れる轟音が聞こえてくる。

    ネヴィはふと植物の事を思い出していた。
    「ネヴィ、 植物 見テクル」
    カッコウに向かって叫ぶように言ったあと飛び立とうとするが、入口をカッコウに塞がれてしまいネヴィは飛んでいくことが叶わなかった。

    「ダメ。いくら、心配でもネヴィを行かせられない。
    戦いが終わったら一緒に見に行くから。今は絶対に行っちゃダメ。」
    普段の様子とは違う必死なカッコウにネヴィは何も言えなかった。

    その後は合流したミヤマと共にトリたちと植物の無事を祈っていた。



    あれから数時間後、厄災は無事に討伐された。
    多少怪我はあるが、トリたちは全員揃って笑顔で帰ってきた。

    ネヴィはラボから出て一目散に植物の元へと向かう。






    雨が上がり、日が差し込む。


    空は青く澄んでおり、美しい虹がかかっている。


    気持ちよさそうに2匹のアゲハ蝶が飛んでいる。


    ネヴィは植物の目の前に来ていた。
    暴風雨の中、朽ちることなく、佇んでいた。

    そこには、色鮮やかなピンク色や白色で星の形をした美しい花が咲いていた。

    「司令、咲イタ‼️」

    さあ、この花をみんなに見せにいこう。





    【あとがき】
    育てていた植物は「サザンクロス」です。
    花言葉は願いを叶えて、まだ見ぬ君へ 、光輝、遠い思い出ですね。
    実はこの植物は本来低木で苗木から植えるのですが、こうなんというか司令の謎パワー‼️で種にしていただきました。

    ここまで読んでいただきありがとうございました。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works