FF14未来幻想譚「ミコト」
囁くように呼びかける。
「あ……う……?」
呼びかけられた少女は白金色の髪を揺らしながら日差しから顔を背ける。
寝ぼけ眼のその瞳に、自らが映るように顔を寄せ、再び名を呼ぶ。
「ミコト、朝だよ」
「う、うぅん……」
未だ夢から覚めきれない、白金色の少女に微笑みを浮かべ、黒髪の少女、アザミは昨晩の騒ぎに思いを馳せた。
「たまの休息だ。酒でも飲んであることないこと騒ごうじゃないか」
サンクレッドが発案した突発的な飲み会に、暁の面々は様々な反応を示した。
「そうですね……久々に明日は何事もない身、たまにはサンクレッドにお付き合いするのも宜しいでしょう」
軽いサンクレッドの提案に、一番に乗ったのは意外なことにウリエンジェだった。
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