少女レイ踏切で立ち止まった。
あの日のことを思い出している。
着慣れてきたセーラー服。
風に揺れるスカート。
惹き込まれるように見てしまった君の・・・
「ばいばい。」
そう呟くと周りの音が私の鼓膜を揺らした。
ふと前をみると君がいた。
「どうして...」
「って言うと思った〜!」
どうしてここに存在しているのだろう
「だって君は」
「僕は?」
「3年前に...」
「覚えてくれてたんだ。」
君は3年前に自殺したはずなのに。
今日、この踏切で。
違うよ。
そうか。
僕だけじゃないでしょ?
君も。3年前、今日。
僕と君、一緒に。
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