女性が選ぶイケメンヒーローNo.1な弟の素顔がエグい天然だと言うことは世間様に絶対バレてはいけない件 クリスマス、お正月、そして昨日は成人式。
慌ただしい行事も一段落し、始終浮ついていた街の雰囲気は、漸く日常に戻ろうとしていた。
ヒーローとして年末からずっと大忙しだった焦凍は仕事終わり、電車を乗り継ぎある場所へと向かっていた。
『女性が選ぶイケメンヒーローNo.1な弟の素顔がエグい天然だと言うことは世間様に絶対バレてはいけない件』
閑静な住宅街。
人を寄せ付けない物々しい雰囲気の実家の様相とは打って変わり、モダンでどこか温かさを感じる、とある一軒家の前に焦凍は立っていた。
「お帰りなさーい!」
「ただいま、姉さん」
「焦凍が帰ってくるの、ずっと待ってたのよ〜。ケガ無くて良かった!」
「待たせて悪りぃ」
5506