『何気ない日常』〜付き合ってからの2人〜 眩しい朝の光が窓から差し込んできている。キッチンからはパンの小麦の匂いとベーコンエッグの香りが漂ってきて、食欲を掻き立てる。御影玲王は読んでいた新聞紙をテーブルに置き、立ち上がりキッチンへと行く。
「なんか手伝うことあるか?」
「大丈夫だよ、れー君はあっちで待ってて」
自分があげたエプロンを制服の上から身につけ、優しく微笑んでくるのは皇水希。玲王の彼女だ。新婚の朝みたいだなー、と思いながら彼女が持っている皿を持ち、運ぶ。
「ちょ、本当に大丈夫だって!」
「いいんだよ、俺がしたいんだし。なら、水希はコーヒー淹れてくれよ」
お前の淹れるコーヒー、好きなんだ。そう言うと水希は分かったと頷き、キッチンへと戻った。
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