一緒に考えよう！🍓教えて狂児さん、僕にはわからん
🚬なにを
🍓僕って狂児さんのこと好きなんですかね？
🚬そっ……………………
🍓僕ようわからへんねん、一緒に考えてよ 狂児さん
🚬………あ、あぁ、う〜ん………そやなあ………聡実くんは、今まで誰かのこと好きやな〜って思ったことある？
🍓わからん
🚬ちっちゃいときでも無かった？ガッコの先生とか親戚のお姉ちゃんとか…会えると嬉しいな、なんや心がこそばいなあって思う人
🍓保育園の先生は優しくて好きやったけど…あれってお母さんの代わり的なやつやろ
🚬そやなぁ
🍓せやったら他は無い
🚬無いか
🍓親戚にお姉ちゃんとかおらんし…
🚬せやったね
🍓だからなんで知ってんねんキモ
🍓…狂児さん

ネロと先生っていい感じじゃない！？　1


　目が覚めたけれど、まだ朝ではなかった。

　カーテンの外はまだ暗くて、階下から僅かにざわめきが聞こえてくる。
　一度寝付くことが出来たのは何だったのだろうか、自分は本当に眠っていたのだろうかと不思議になる。時計を見ると、まだ日付は変わっていなかった。
　――お子ちゃまは遠慮すんなよ。
　そう人懐こく笑いかけてくれた顔が頭をよぎる。同じ生徒というには恐縮するくらい歳が離れていて、自立していて、けれどすごく繊細な、頼れるお兄ちゃんみたいな存在。少しだけ、いいだろうか。完全に目が冴えてしまって、ほんの少し誰かと話したい気分だった。

　ネロの部屋をノックすると、緩慢な「開いてるよ」という声が返ってきた。
「ごめん、夜分遅くに。起きちゃって、眠れなくて……」