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    esora__pw

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    「んッ……く……うわ、本当にはいった……」

    興奮からか、緊張からか、震える類の手が持っているのは、前立腺を刺激する道具であるエネマグラだった。
    いつこれを知ったかなんて、興味を持ったかなんて今は正直どうでもいい。ついに決心して購入したのが先週だったっけ、でも届いたからもう気にしなくていいか。検索結果で出てきたサイトに書かれた説明通り、自らに施していく。その文字を信じ恐る恐る行為を進めればそれは、時間は掛かったもののすんなりと根元まで埋まったのだ。

    「痛いかもって書いてたけど、大丈夫そう、かな」

    持ち手を緩く引っ張ってみたり左右に動かしてみたり。初めてだったし、潤滑剤を多めに使ったお陰もあるのか痛みは感じなかった。多少異物感はあるものの、気にするほどでもないから何ら問題はない。
    挿入まではスムーズに行った、そうしたらこの次はどうするのか。枕元に放り投げたスマホへ手を伸ばし先程の続きを探した。

    「えっと……これを馴染ませる?」

    少なくとも十分程は。言葉の続きにそう書いてある。
    馴染ませる、つまり違和感が無くなるまで待たなくてはいけない。ここまで時間を掛けさせておいて、まだ待たせるつもりなのか。浅くため息をつけば無意識にも類の手は、するりと下腹部を撫で上げた。

    「まあ、せっかくなら痛くない方がいいもんね」

    再度スマホをぽすんと投げ捨て、その身体を丸めた。なるべく力を入れないよう心掛け、目を閉じて、サイト通りに深呼吸を繰り返す。痛みの事も余計な事も、考えない為にも。

    「は……ぅ、んんっ! え、なに、これ」

    深呼吸を始めてどのくらい経っただろうか。長く続いた気の緩みからか、ほんの一瞬だけ力んでしまった。その、ほんの一瞬のことだ。ピリッと腹部に甘く電流が走った。

    「ふ、ぅあ……あ、きもちい……?」

    一度その感覚を知ればそれが引き金で、前立腺に当たるようにと意識し始める。じんわりと、次第に広がっていくナカの熱。それを確かに感じ取ればもう止まれなかった。力を入れて、抜いて、また入れて、腰を動かしたりもして。その度痺れる気持ちよさがとても堪らなくて玩具からの快感を深く味わう。
    しかし、やはり初めて使ったその道具。未だ類は強いオーガニズムを感じ取ることが出来ないでいた。

    「ぐ……は、でもこれ、イけ、な……っ」

    どんどん溢れる腹の奥の快楽、だけど絶頂を迎えるには程遠いもの。吐き出せない欲が溜まる一方でそろそろ苦しくなってきてしまった。ヒクヒクと震え、完全に勃ちあがっているのにひどく苦しそうな陰茎に、たまらず類は右手を伸ばした。

    「ふあ、あ……く、う……ッきもちいい、のに、っ」

    強く握ったそれを上下に動かす。ぐちぐちと前では水音を立てて、きゅうきゅうと後ろは力を込めて。ナカからの微量のオーガニズムを頼りに足りない部分は手で補う。冷静に見れば惨めにも思えてくるこの行為だが、それも今だけ。今だけは気にするなと目を瞑って、快楽だけに身を委ねた。

    「う、あ、ッあ、イき……そ、〜〜っ!!」

    吐精感が襲えば一気に手の動きを速める。グルグルと腹の中を蠢く欲望を早く吐き出したくて、グチュ、グチャ、と先程よりも卑猥な音を部屋に響かせた。そして次の瞬間、ビクンと身体を跳ねさせて自らの手を白濁で汚したのだった。

    「はあ、はぁ、は……ふ、ぅ」

    達した余韻でじわりと身体が甘く痺れる。だけどそれは、いつもより深い余韻。前立腺から得た奥深い快楽だと、思い知らされる程に。
    初めての、知らない感覚、頭がクラクラする。こんなに小さい道具だけで、いつもとは違う気持ちよさも感じられるなんて。まだお腹がきもちいいし、なんだかあたたかい。確かにこれはハマったらまずいな……でも、まだ、まだ──


    「…………たりない」

    そうひとり呟けば、もう一度その手を動かし始めた。
    もちろん、後ろの玩具も締め付けながら。
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    neno

    MOURNING類司🎈🌟
    健全ルツ!
    恋心に無意識の類と、無意識の司が、くっつく話
    君に触れたくて。ほんの一瞬、魔が差しただけだった。
    夕陽の光に透けた髪にどうしようもなく触れたくなってしまって。好奇心で髪に指を通すと指通りの良い髪はいとも簡単にサラサラと指から落ちていく。本人に確認も取らず髪に触れたので流石に失礼だったかと思い、謝ろうと顔を覗き込んだ。
    「急にごめんね、つか、」
    言いかけた言葉は喉の奥に出掛かってつっかえてしまった。なぜかというとそこに居たはずの——他でもない、天馬司が頬を真っ赤に染めていたからである。それは怒りというよりも焦り、恥じらいを思わせる表情だった。予想とは違った反応に僕も言葉を返せずに気まずい沈黙がしばらく流れた。
    「そろそろ帰るか」
    「…そうだね」
    ようやく司くんが言葉を発したと思えば、鞄を取りに教室から急いで出て行ってしまった。この時点で司くんが相当動揺していることが分かった。だって、司くんの教室に来ているのは僕の方で、まさに僕が鞄を取りに行かなければならない立場だからだ。そんな司くんに拍子抜けして、少し笑ってしまった。やっと自身の教室に帰ってきた司くんは代わりに僕の鞄を持っていた。
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