Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    HANTEN_TYAN

    @HANTEN_TYAN

    文字をポチポチ

    ☆quiet follow Yell with Emoji ☀ ⭐ 🎭 🐦
    POIPOI 7

    HANTEN_TYAN

    ☆quiet follow

    マシュマロありがとうございました!!
    前の続き、🐦‍⬛乱入編です

    ⭐️の記憶があった☀️2「ということは、あの時せいめいは僕のこと知ってたのに知らないって言ったの?」

    いつもヘラヘラしていて、何を考えているのか分からないあの顔が、怒りで染っていた。
    何も言い返せず、たらりと汗を流して相手の次の発言を待つ。


    時は少し前に遡る。
    あの日、道満に感情をぶつけられてアザができるぐらい抱きしめられた日。

    そろそろ苦しいよ、と道満に声をかけようとした時、窓から知った声___1000年前から知っていた声が聞こえた。
    その声の持ち主は、ニコニコの笑顔で酒を貰いに来たと発言しながら、僕と道満に顔を向ける。

    その声、……朱雀は困惑しながらゆっくりと言葉を紡ぐ

    「ええと、僕お邪魔だったかな……?」
    「ああ邪魔だ、帰れ」
    「道満……君ね……」

    少し呆れた顔で自身に抱きついてる道満を見やる。
    "道満"と発言した後、自分は重大なミスを犯したことに気がついてしまった。

    「道満……?」
    「……あっ」
    「はるあきくん、いまあっちゃんのこと道満って言ったの?」
    「あ、い、いや!ええと、学園長にそう言うように命令されてて!!それでですね…!!」
    えへへ、とはるあきモードに切り替え、咄嗟にごまかそうとしたが、抱きついてる人物からウッと呻き声が上がった

    「せいめいって知った上でのはるあきモードくっそ可愛すぎんだろ……」
    「え?あっちゃん、せいめいってどういう事?」
    「隊長さん!なんでもない、なんでもないですから!!」
    「朱雀、こいつせいめいの記憶持ってやがった」
    「は?」

    しれっと投下される爆弾、途端に流れる冷ややかな空気
    それでもなお、誤魔化そうと言葉を紡ぐ
    「や、やだなー、、、学園長、急にそんな冗談なんて、らしくないですよー…」
    あはは、と引きつった笑いで何とか騙されてくれ、誤魔化されてくれ、と願いを込める

    せいめいは、朱雀に知られたくなかった理由がある。
    道満の時は自身のミスだったが、案外すんなりと相手に記憶があるということを悟らせた。
    それは自身に執着している事を知っていて、今も尚追いかけていた道満に対する罪悪感、そして幼い頃から見ていた子ともう一度話してみたいという願いから来るものであった。(まさか強制引越しさせられたり学園内でも付きまとわれたりと囲われるとは思わなかったが)

    それに対し朱雀は、多分せいめいのことが嫌いなんだと、憎悪でしかないと思っているからだ。
    そんな憎悪が実は今まで憎悪じゃないフリして居ました、なんて知られたらどうなるか。多分死んでも二度と転生も出来なくなりそうな気がしている。
    そんな晴明の心情も知らず、道満は事実をぶちまけてしまった。

    「せいめい」
    「はるあきです、たいちょ…」
    「きみがせいめいだったってことはさ、」

    ひと呼吸おいて、まっすぐせいめいをみて、でもその顔が怒りで燃えていて
    「ということは、あの時せいめいは僕のこと知ってたのに知らないって言ったの?」

    冒頭に戻る。

    憎悪の対象じゃないと思っていた人が、実はそのものだったってことが朱雀に知られてしまった。
    そんな事実に焦りと焦燥感が出る。

    「あはは、焦ってるの?せいめい。昔より人間っぽくなったね。…ねぇ、なんで僕がこんなに怒ってるか、分からないでしょ」
    「だ、だから僕ははるあ」
    「もうそう言うのいいから」

    言葉を遮られ、ズカズカと近づいてきた朱雀は、勢いよく晴明の顎を掴む。

    「あっちゃんが、せいめい関係で嘘をつくはずがないんだよね。僕は1000年見てきたから知ってるんだけど、君は最初の数十年しか過ごしてないから知らなかったんだね。そもそもあっちゃんがこんなに人に甘えるなんてありえないことなんだよ。…せいめい以外には」
    「……」
    「ね?ほら、いいなよ。自分がせいめいだって」


    「そうしたら僕は「君は」……何。」

    「君はせいめいのことが嫌いでしょ。」
    「え」
    「僕は君に嫌われたくないから、貴方相手にははるあきのままでいたいです」
    「せいめ「隊長さん」
    「せいめいは死んだんですよ。」

    自虐気味に笑う。そんなせいめいをみて、次の言葉を発したのはせいめいではなく、朱雀でもなく___道満だった。

    「おい、さっき俺が言ったこともう忘れてんのか」
    「あ、えと」
    「せいめいもあるあきもお前だし、同じだって言っただろ。お前も考え改めるって言っただろ」
    「努力するとは言ったけど、すぐには無理かな…」
    「それに見ろ」

    そっと朱雀に指を指す道満
    朱雀に目をやると、そこにはボロボロと、それはもう子供のように涙を流している朱雀が居た

    「え、隊長さ」
    「すざく」
    「え」
    「すざくだよ」
    「すざ…」
    「きみの、すざくなの。」
    「君のすざくは、せいめいのことが嫌いな方が都合がいいの?」
    「いや、そんな訳じゃ」
    「君がそう望むなら僕は、せいめいを嫌ったように振る舞うけれど、でも違うんでしょ…」
    「……」
    「せいめいも、はるあきも、僕には嫌われたくないんでしょ?」

    「僕の心を勝手に決めないで」

    そっと晴明を抱き寄せ、自身の胸に晴明押し付ける。
    晴明の頭上から聞こえる嗚咽は、まるで子供のようだった。

    「…君は僕のことが嫌いじゃないの?」
    「そんなわけあるわけないじゃない」
    「それは結局どっちなんだい」
    「…嫌いじゃ、ない」

    「そっか」

    ずっと嫌われてると思ってたから。そんな相手に嫌いじゃないと言われ、そっと安心した。

    さて、これで朱雀にも記憶のことがバレてしまったし、一件落着かな、と思う。

    「おい、朱雀。そろそろせいめいを離せ。苦しそうだろ」
    「……あっちゃんこそ、ずっとせいめい君に抱きついててせいめい君苦しそうだよ?離してあげたら?」
    「なんだと?」
    「なに?あっちゃん、喧嘩なら買うよ」
    「僕を挟んで喧嘩しないでー……」

    「お前を挟まなきゃ始まらなかった喧嘩だろ」
    「そうだよ、君がいなければ喧嘩しなかったよ」
    「僕に責任転嫁しようとしてる……?」

    もー…と、自分を挟んで両隣に2人を寝転ばせるように腕を引いた。
    ___川の字である

    「今日はもう寝ようよ、僕色々あって疲れちゃったな。」
    「元凶はお前だけどな」
    「せいめい君そういうところは変わらないね」

    2人に呆れられながら、スっと目を閉じる

    考えてみれば、昔ではこんなことありえなかったなと少し思い出に浸りながら、意識を沈めていくのだった。


    次の日、学園内のストーカーが1匹増えたのだった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭💖👏💯😭💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖❤❤😭❤❤❤❤❤❤❤😭😭😭💖😆😄
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    HANTEN_TYAN

    DOODLEマシュマロありがとうございます!!!
    頂いたマロ、改編してしまいましたすみません()
    🎭相手だと既に敬語外れていたので🐦‍⬛だけに敬語で話して「敬語やめて!!!」ってなる話を書きました🙋‍♀️
    7まで来るとあれ、どんな設定物語書いた、、、?ってなっており曖昧になっちゃってるところあるかと思いますがフィーリングで読んでください🙇‍♀️
    ⭐️の記憶があった☀️7「あれ?隊長さん、こんな所でどうしたんです?」
    「せいめいくん、今僕と君は二人きりだよ」
    「?はい」
    「だから、それ」
    「…ええと…それってなんですか?」
    「敬語!!!!やめて!!!?」

    昼下がりの屋上に絶叫が響いた。

    日課である、マンドラゴラの水やりを終えた晴明はいそいそと屋上に設置してある倉庫の片付けをしようと向かうと、そこには何かを漁っている烏丸蘭丸の姿があった。

    「そう言われましても…」
    「やめてってば!!!」
    「隊長さん…」
    「朱雀!!!!!!」
    「いや朱雀では無いのでは…」
    「せいめい限定で朱雀なの!!」

    うゎああ!!と嘆き、すんすんと鼻を啜りながら晴明の足元に縋る朱雀。
    そんなせいめいにとっては元従者、はるあきにとっては現従者の様子を困ったようにみていた。
    2271

    recommended works