雀荘 窓で外見てる怪訝な顔の安永萬
多河「なんかあったのか?」
潤子「なんだか恋する女子高生みたいな顔ね」
「?」(藤永、チャン)
窓の外 雨、雷
スコール、傘を持たない安永が
シャッターの閉まった店の軒先で雨宿り
シャツまで濡れて気持ち悪い
下向いて雨が過ぎるのを待っているところ、急に辺りが静まり返って黒い靴の男が目の前に立つ
ーーーー?
男はいつのまにか恐ろしく近くにいた。顔だけが能面のように美しい
傀だ
なぜこんなところにーーー
……声かけるべきか?
こんなとこで何してやがるんだ?
と戸惑っている間に
すっ…と傘を差し掛けられた
「入って行かれますか?」
なにが面白くて男2人で相合傘しなきゃならないんだ?
と断ろうとしたが、気づくと周りに人は見当たらずシャツの気持ち悪さもはやく解消したかった
こんなことになるとは思いもしていなかったーーーー
安永萬はいつのまにかベッドに組み敷かれている
人鬼の黒い影によって
心臓が激しく打つせいで息がしずらい
なぜこんなことに……っ
獲物を見る目で安永を見下ろす
美しい鬼