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    manju_maa

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    manju_maa

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    「」ないです。支部の続き進捗。
    超絶ダイジェスト金城編。
    後の展開で理由は書くけど真はごろうくんのこと個人的な理由でちょっと敵視してます。

    順当に行けば怪盗団の次のターゲットは金城潤矢だ。
    警察ですら手を焼いていた渋谷のマフィアをこの能天気共がどうやって改心まで漕ぎ着けたのかは、わりと一番の謎だった。
    しかし、その真相はすぐ判明することになる。

    ……あのさ

    渋谷の連絡通路をアジトにしていた怪盗団は僕が居ると注目を浴びてしまうという理由上、一先ずは僕が来れる日のみアジトの場所を屋根裏部屋に変えるように指示した。
    何人か居ない顔があるものの見慣れた光景は少しだけ落ち着く。そもそも公衆の面前で堂々と怪盗の話なんかするんじゃねえよ正体隠す気あんのかという話でもあったので、誰もそれを考えない辺り早急に新島真という取締役が必要だなと思う。
    そしてそんな彼らは学校でも同じように話していたらしく、その新島真に堂々と怪盗団であることがバレてしまったらしい。
    しかもボイスレコーダーでバッチリと声まで録音されたのだとか。主に坂本の声が。

    君達、やっぱり正体隠す気ないだろ
    あ、あるに決まってんだろ!やっぱりってなんだよ!
    ある奴は会話を録音なんかされたりしないんだよ
    うわ……正論どストレート……
    まぁこればっかりはゴローの言い分が正しすぎて反論できねえな……

    鍋パーティーの日から少しだけ探偵や収録が忙しくて今日は久々に怪盗団と会う。それで真っ先に聞かされた話がこれなのだから頭が痛くなる。

    やはり俺達がコイツらの代わりにしっかりせねばならんらしい。……お互い頑張ろう、明智
    ……勘違いしてるようだから教えてあげるけど、僕からしたら君も同類だよ
    なんだと!?

    むしろお前が一番の奇行種だよ。
    本当に頭が痛くなって額を抑える。頭痛どころか浮かんだ青筋から血が吹き出しそうだ。

    ……………それで。その生徒会長さんにはなんて?
    警察にあの音声を持ち込まない代わりにマフィアを名乗るフィッシング詐欺の元締めを改心させろ、という話だ
    ……なるほどね

    そういう流れで金城の正体を突き止めたということか。しかし金城のパレスは絶対に足がつかないという認知から生まれた空に浮く銀行だ。この展開でどうやってあのパレスに足を踏み入れることになるかまではまだ未知数。
    そういえば新島は金城のことを知っていたようだし、金城を改心させるどこかのタイミングで彼女も仲間として彼らに加わるのだろう。ストレスでどうにかなりそうなので早いところ彼女に手網を握ってもらいたいものだ。

    確かに今渋谷では中高生がターゲットにされた恐喝が横行してる。警察も手を焼いてる相手を怪盗してるとはいえただの高校生である僕達だけでなんとかしろだなんて随分と無理難題を吹っ掛けられたね
    今校長の差し金でお悩み相談室みたいになってんの、生徒会室。それのせいじゃない?校内でも結構話題になってるよ
    元からトゲトゲしてたけど最近余計にピリピリしてるよな。あの会長さん
    ……一人で抱え込んで、焦ってるようにも見えた

    蓮が言う。
    ……もしかしてこの前、模試会場で会った時に相変わらずいい子ちゃんをしてたからつい煽ってやったけどあれが余計に火を付けてしまったのだろうか。

    一応俺達で聞き込みをしてみたがそれらしきガラの悪い男達が居るだけで大元の名前には辿り着けなかった
    そうだろうね。その手の輩はその辺は徹底してるだろうし
    何か情報を持ってたりしないのか?探偵として
    …………

    今ここで金城の名前を出すのは簡単だが、新島が仲間になるタイミングを逃すという手は避けたい。結果が分かるだけで過程が分からないというのも考えものだ。

    悪いけどそれが分かれば警察共々苦労はしない。一応僕の方からも調べてみるけど、現地での聞き込みは任せたよ
    は?なんで。お前も来いよ
    僕はもう顔を知られてる。多分あっちが避けるだろうから、調査にならない
    それもそっか……この前の番組で一気に明智君人気になっちゃったもんね
    そのおかげでオファーとか依頼が多くて忙しいんだ。ちょっとしばらくこっちには顔を出せないかもしれない

    蓮の方を見れば、すぐにこくんと頷く。

    ……分かった。無理はするな
    そっちこそ、無茶はしないでよ



    〇 〇



    それからやはり手詰まりだと嘆いていた彼らにようやく分かったという素振りを見せながら金城の名前を告げてやる。蓮の知り合いの記者からも同じ名前が出たとのことなので、これでようやく怪盗団の次のターゲットが金城で決定したということになる。
    一先ずそちらは彼らに任せておいて、こちらは一気に増えた仕事をこなして行く。ちょっと二つ返事で受けすぎたな、なんて後悔しながら一通りのスケジュールを終えた頃には夜になっていた。
    久しぶりにじゃずじんに行くのもアリかもしれないな、なんて思いながら吉祥寺に降り立ち、アーケード街を歩いていると、




    蓮と、はち会った。

    ……お疲れ明智。仕事はまだ忙しそうか?
    一先ずはやっと終わったよ。そっちは?こんなところで何してるの?
    古着を売ったりアクセサリー買ったり、色々だ
    ふぅん……金城の方はどう?パレスはあったんだろう?
    あった。行ったは行ったけど…丁度いい。チャットで話そうと思ってた話があるんだ

    蓮の表情はどこか疲れ気味だ。
    どうやら渋谷と銀行のワードには自力で辿り着いたらしいが、その後の問題に直面したのだろう。

    じゃあ今から行きつけのジャズバーに行くつもりだったんだ。一緒に来る?
    ジャズバー?
    うん。バーって言ってもノンアルコールのカクテルもあるし落ち着いて話すには最適の場所だよ。…こっち

    指で示しながら、蓮を連れてじゃずじんへと入店する。
    カウンターでカクテルを作る無辺さんにぺこりと挨拶しながら人気のない位置の椅子に座る。
    注文したカクテルをストローで吸うと、蓮は目を丸くした。

    …美味しい
    たまに歌手が来て歌ったりしてるんだ。数少ないお気に入りの店だよ
    確かに明智はこういう店好きそうだ。雰囲気も良いし
    まあね

    獅童周りは覗いて、前の時に知り合った人とはなるべく再び会うようにしていた。その筆頭が冴さんと、そして無辺さんだ。
    この二人は見てきた大人の中でも唯一信頼できる人だったし、何度同じ時間を過ごそうともこの店にはやっぱり足を運びたかったから。

    ……それで?話は山ほどあるんだろ。聞かせてもらえる?
    ああ。金城のパレスなんだが、実は───

    蓮が真剣な面持ちで口を開く。
    うん。そうだね。金城のパレスは宙に浮いてるから入る方法を探さないとね。
    僕は前の時は獅童の遣いとして招かれて入れたけど君らはそうじゃないから、金城の客にでもならない限りは入れないだろうから対策を練ろ───

    この前話した真…秀尽の生徒会長が仲間になった。明日から真を入れた皆と金城のパレスでオタカラルートの確保に挑む
    は?
    色々あって真が金城から300万を要求された。3週間以内に全額払わないと金城の店に俺達が居た写真が学校にバラまかれる。それが今の現状だ
    ……何がどうしてどうなったらそうなるわけ?

    思った以上に話が突き抜けてて仕事続きの疲労のあまり幻聴を聞いたかと思ったが残念ながら違うようだ。
    鴨志田の時は退学処分、斑目の時は通報、そして今回は借金。もしかしてコイツら、前の時から毎回こんな綱渡りをしながら改心してたのか?こんな毎日を送ってたらストレスで胃に穴が空きそうだ。一周まわって度胸が凄いと思う。

    色々あったんだ
    『色々』の中に情報が詰め込まれすぎだろ
    一応真には明智も仲間だってことは伝えてある。パレス攻略は明日から始めるけど明智はどうする?仕事で疲れてるだろうし俺達はいつでも構わない
    …いや、大丈夫。明日から行けるよ

    新島もペルソナに覚醒したのであれば過程などはどうでもいい。
    このタイミングで仲間になるのは彼女だけだろうから、であればあとはあの金城を早いところ改心させるに越したことはないだろう。

    …そして翌日。
    空に浮かぶ銀行からは地上から昇るための橋が空から伸びている。
    金城の『客』にならなければ決して伸びない橋。そういう客としてこの橋を昇るのはなんだか複雑な気分だ。

    …それにしても。貴方…本当に明智君…なのよね?
    そうだけど、それが何?

    見慣れた怪盗服に身を包んだ新島の視線は合流してからずっとこちらに向いている。
    仮面を外しながら答えてやれば複雑そうな表情が返って来た。

    テレビとか、前に会った時と随分と雰囲気が違うのね…
    あれは人前用に探偵王子を演じて取り繕ってるだけだからね
    そ、そう…

    怪盗団の連中の前で探偵王子としての側面を出すのはとうに止めている。最初の出会いでロキを出してしまった時点で取り繕う意味はないと判断してのものだ。
    それに今回は彼らを騙すこともないのだし、隠す必要もないだろうと思って。

    コイツ、表向きはあんな爽やかボーイ面しておいて本性はスッゲ―冷たいし口悪いんだぜ?俺、最近テレビで王子ムーブしてる明智見ると鳥肌立つもん
    なんかこう、ギャップが凄いよね
    ある意味、見ていて退屈はしないがな
    うるさいな。君達、300万の借金持ちのくせに呑気に話してる暇あるわけ?
    アケチの言う通りだ。マコトのためにも早いところカネシロを改心しようぜ。な、ジョーカー
    …それもそうだが、その前に明智と真のコードネームを決めるのが先だ

    いや優先度、それの方が高いのかよ。
    知ってる身からするとそんなものは時間の無駄でしかない。もう面倒くさいのでこっちから振ってやるのが一番手っ取り早いだろう。

    僕はクロウでいいよ。彼女は、クイーンとかでいいんじゃない?
    クロウ、か…確かに貴方のその恰好はまさに鴉ね。それに、クイーンって名前の響きも悪くないわ
    怪盗団に入ったって事は言いなりのいい子ちゃんは卒業したって事だろう?その答えがその物騒すぎる見た目なら今の君にはピッタリのコードネームだと思うよ
    ………。ええ、おかげさまで吹っ切れたわ。ある意味貴方のおかげなのかしら?なら、お礼を言っておくべきね。…ありがとう、王子様?
    …………。どういたしまして。女王様

    ニコッと笑って一瞥すると、あっちも同じようなことを考えていたらしく似たような笑顔が帰って来る。
    この女、本当に可愛くないな。

    …というわけで彼はクロウ、私はクイーンってことで。…いいわね?皆
    あ…は、はい…!
    うっすパイセン!どこまでも付いていくっす!

    そうして銀行に続く橋を全員で登り始める。
    カネシロパレスには足を踏み入れたことはあるものの、応接室に行って金城シャドウと話すくらいしかしたことがないので今回だけは彼らと同じ土俵に上がった状態のパレス攻略になる。
    あの蠅男に負けるなんてことはないだろうが、気を引き締めることに越したことはないだろう。

    …なあ。あの二人、さっき目笑ってないのに笑い合ってたよな…怖すぎんだろ…
    俺達の知らないどこかで火花を散らすことがあったのだろうな
    …なるべく怒らせないようにしよっか…
    オマエのバカがいつどこで地雷になるか分かんねーからな。気ィつけろよスカル
    うっせー!って言いたいとこだけど…今回ばかりは肝に銘じておくわ…

    …後ろから聞こえる小声の会話は拾うだけストレスが増えそうなので無視した。



    〇 〇


    金城のパレスである銀行は、金庫である地下に行けば行くほど厳重さを増して行った。
    道中で拾った紙切れに書かれた文字と照らし合わせながらパスワードを解いていき、エレベーターを使って更に下の階層に行くと、円状になった大きな金庫が展望窓から見える。

    げえ!?アレ全部金庫か!?
    嘘でしょ!?デカすぎ!

    スカルやパンサーがうんざりとした様子で窓から見えるそれを見下ろしている。
    しかし、あの形状には見覚えがある。クイーンも同じく心当たりがあるらしく顎に手を当てて窓の外にある金庫を見下ろしている。

    ねえ、クロウ。あれって金庫自体に意味はないんじゃない?
    そうだろうね。あれは多分、鍵のシリンダーだ
    ということは目指すのは中央にあるあそこのエリアってことになるのかしら
    ああ。これだけ壮大な施錠をしてるくらいだし、恐らくオタカラもあそこにあるはずだよ
    やっぱりか。なら、まだ先は長そうね
    ……そうかな。パスワードの傾向自体は簡単だし、そこまで大変でもなさそうだけど
    まあそれもそうね。…というわけで頑張りましょう、皆!
    いや、会話が高次元すぎて俺らついて行けてねえっつの…
    頼もしいな

    そうして大掛かりな鍵を施錠しながら辿り着いた金庫の最深部には案の定カネシロのオタカラとなる光が宙に浮いていた。
    金城のオタカラルートも確保した怪盗団は、現実世界に帰還して渋谷中に貼り付けるという形で金城に予告状を叩きつける。
    そしてブタトロンとかいうクソふざけた名前のロボットを総出でぶち壊し、金城の改心は無事に成功した。

    ……怪盗団……何者なの……?金城は警察ですら手出しできなかった相手なのよ。どういう手口で……

    金城の出頭から数日後。
    呼び出しに応じれば資料を見ながら顔を顰めた冴さんが既に待ち合わせていた喫茶店の席に座っていた。

    ……一筋縄ではいかない連中みたいですね。ターゲットもどんどん名前が大物になっていきますし
    本当に…次から次へと厄介なことが起こるわね……。例の変死事件も、被害者は増えていってる。どいつもこいつも、一体何が目的なの……

    ぶつぶつと呟く冴さんを横目に注文していたアイスティーを喉に流し込む。
    あと半年で解散総選挙が始まる。獅童は相変わらず邪魔な芽を摘むのに忙しいようだ。
    精神暴走事件が起きていない時点で冴さんにはパレスが生まれるほどの出世の欲望はないはずだが、彼女の正義が世間を混乱させるあらゆる事件が許さないのだろう。

    (……あれ)

    そういえば前の今頃、金城の改心を見て獅童は怪盗団に対して本格的に警戒し始めていた。そうだ。この季節、確か怪盗団はメジエドに狙われていたのだ。しかし彼らはIT企業の社長のハッキングすら難なく撃退した。
    そんな事ができる存在など、あのメンバーの中では一人しか居ない。

    (……佐倉双葉)

    彼女が怪盗団に入るタイミングがあるならば、間違いなくこのメジエドの件がきっかけになるはず。
    そうすると必然的に行き着く謎は、明智吾郎が廃人化の実行犯になってないこの世界で、彼女の母親である一色若葉はどうなっているのか、ということに他ならない。
    少なくともルブランという喫茶店が存在していて、蓮があの屋根裏部屋に居る時点で双葉は一色から佐倉に苗字が変わっているはずだが。

    ……あの、冴さん。ちょっとお伺いしたいんですけど
    何?
    例の変死事件に、一色若葉という名前の女性は関わっていますか?
    一色若葉……?いえ、覚えてる限りではそんな女性は居なかったはずよ
    ………そう、ですか

    一色若葉は獅童に殺されているわけではない。
    ならば、もしかしたら生きているのかもしれない。そうすると、不謹慎だが少しだけ厄介だ。
    佐倉は母を殺した相手を見つけるために怪盗団に入ったと言っていた。その母親が生きているのならば、彼女が怪盗団に入る理由がなくなってしまう。
    獅童の改心にナビの力は絶対に必要だ。殺す訳にもいかないし、どうしたものか。

    ……ああ、でもその名前、なんか聞き覚えがあると思ったけど……この人の事じゃない?
    ……?

    冴さんはカバンから取り出したタブレットを指で操作するとこちらに見せてきた。ネットニュースの画面が映ったそれには、二年前に起きた交通事故の記事だった。
    被害者の名前は一色若葉。死因は轢死。
    その事故現場には死んだ母親に突き飛ばされて擦り傷を負った一人娘の少女が座り込んでいた、と書いてあった。
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    manju_maa

    DONEタイトル通り。二番煎じに二番煎じを重ねてテンプレを煮詰めたような話。たぶん主明
    ※ペルソナとか異世界とかなんもない本編とは全く関係ない謎時空
    ※明智が架空の病気(※ここ大事)で心臓弱い子
    ※明智ママがガッツリ出てくる。
    ※なんでも許せる人向け
    小学生の病弱吾郎くんと蓮くんが出会う話①この街には小学校の登校路から外れた道を行くと、低めのフェンスに囲まれたかなり大きい家がある。アニメなんかでよく見るお屋敷のそれ。道路も公園も、なんなら住宅も少ないその区域に静かにひっそりとそれは佇んでいた。
    フェンスの内側は芝生が生えた庭があって大きな桜の木が一本生えている。花見し放題だななんて思いながらボーッと眺めていたある日、飛び交う桜の花びらに混じって木の陰に隠れていた屋敷の二階の窓から外を覗く奴が居ることに気づいた。
    チョコレートのような、牛乳をたっぷり入れたココアのような、そんな茶色の髪を風で揺らしながら。夕方近いとはいえまだ太陽が昇っている時間帯にパジャマの上からカーディガンを羽織るという格好で、そいつはずっと外を眺めていた。髪は長いし顔も女の子みたいで、下から見上げるだけじゃ性別は分からない。年齢は多分同い年くらいだと思う。
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    manju_maa

    PROGRESSごろうくん視点。獅童編中盤の全カットした空白の二週間の話の一部とヤルオ討伐後の話。「」ない。
    本当は本編に入れたかったけど時間が足りなくて泣く泣く書くのを止めたけどやっぱり書きたかったから書いたシーン
    来栖暁に育てられたあけちごろうくんの話~番外編③~色んな人の世話になりながら、39度近くまで上がっていた熱は完全に引いた。今は蓮が診せたという医者に言われた通り、静養期間だ。身体が元気なのに学校にも仕事にもなんなら外にも出れないというのは、中学時代の謹慎中の三日間を思い出す。
    熱がある間は昼間は双葉に、夜から朝は蓮が泊まりがけで付きっきりでそばに居たが、熱が引いたことで蓮はひとまずルブランに返した。
    『こうなったのは俺のせいだから』『お前は放っておくとまた無理するから』と色んな理由を述べられて拒否されたが、ならモルガナを監視役として引き続き家に置くからという妥協案を出すと、渋々承諾した。とはいえ昼間は双葉が家に乗り込んできて持参したパソコンをカタカタといじっている。蓮と約束ノートなるものを作って、それのおかげで一人で外出もできるようになったんだと自慢げに話していた。『明智はわたしの恩人だからな!』と満面の笑みを向けられたときは眩暈を起こしかけたが何とか耐えた。
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