お祭り日和今週末は近所の神社で祭りがあるらしいと太郎が言っていた
そうだ、浴衣があったな、と思い出して箪笥の中から太郎に似合いそうな柄を探す
柄はなくていいか、と笹色の浴衣を取り出して衣紋掛けに掛けておいた。
俺は気に入っている紺色に縦縞の模様のついた物を選んだ。
帰宅した太郎に週末は祭りに行くからな、と言って微笑むとすごく行きたかったんです、と嬉しそうに笑った
作っておいた晩飯を一緒に食べると何を食べたいとか、何がやりたいとか嬉しそうに話している太郎が愛おしくなって、早く週末にならないかな、と考えていた
それから数日、祭りの日が来た
太郎はよほど楽しみだったのだろう、早上がりをして帰ってきた
「浴衣、着付けるから服脱いでこっちに来てくれ」
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