デルタニアの愉快な仲間たち②こんにちは!私はリン。
本当はスズなんだけどデルタニアの人は発音しにくいのでリンって呼ばれてます。リンって響きも可愛いから大好き!
私、デルタニア国の研究所の所員なんですよ!すごいでしょ?
毎日大変だけど皆とお仕事するのは充実してるし、所員の皆は優しくしてくれるから頑張れちゃうんです。
ちなみに今は休憩時間。
研究所内のカフェスペースでミーナさんとローズさんとお茶会中です!
「リン、研究所の仕事は慣れた?」
「はい!…というかミーナさん私ここで働きだしてもう3年ですよ!しっかりお仕事できてますって!」
「アレぇ?そうだっけ?ゴメンゴメン、リンってちっちゃくて可愛いから、つい新人を見守る気分でいたわぁ」
ミーナさんは軽い口調で謝るとクッキーを私の口元に持ってきて「ハイ、お詫びにあーん♡」とにこやかに笑う。
子ども扱いされてることに不満を感じつつも大人しく口を開けクッキーを咀嚼する、サクサクで美味しい。
「ミーナ、からかうのはお止しなさい。リンはもうここの立派な研究所所員よ。」
「もぐ…ごくん。…そうです!私もう19歳なんですからね!!」
ミーナさんの隣に座っているローズさんが軽くミーナさんを小突いて注意する、そうだそうだともう自分は19歳で立派な社会人なのだと主張する、が。
「「19!!!?」」
二人とも目を見開いて同時に声を上げる、周りの視線が集まって恥ずかしいんですが!?
「うっそぉ、19歳…あー、でもそっかぁ〜16歳からここにいるならそうかーでも…え、19…ってマ?」
「そうなの…19…19…うん…その…もっと若くなんなら14歳くら…あ、なんでもないわ…」
「二人ともひどくないですか!?私そんな子どもに見えますか!?」
なんてひどいこと言うんですかこの二人は!
確かに私はデルタニアの一般成人女性みたいに身長もないし、胸もない。
目の前にいる二人は高身長スタイル抜群、綺麗な髪色と宝石の瞳のデルタニア美女代表と言ってもいいくらいの容姿。
「ボン・キュッ・ボンな二人と並んだら私は寸胴の子どもに見えますよね!!うわーーん!!」
「ごめんなさいっ、そんなつもりじゃないの!」
「そうよぉー、リンにはリンの良さがあるじゃない。」
「…例えば…?」
ムスッと拗ねた顔になる、ああこういうとこが子どもっぽさに拍車をかけるのかなぁ、そんなこと考えてちょっと落ち込むけど、ミーナさんが頭を優しく撫でてくれた。
これがデルタニア美女の余裕…
「そうね、ホラ、リンって日ノ下出身じゃない?」
「あ、ハイ、小さい頃に少しいたくらいですが…」