カオメーオ
梟の獣人。貸本屋「本の虫」を営む男性。愛称「カオ」、たまに「メーオ」

顔、腕は人間。足は梟っぽい。翼が生えており、普段はコンパクトに畳まれているが広げるとめちゃくちゃでかい。もちろん飛べる。ホバリングもできる。女性っぽい雰囲気だが、ハスキーな声が完全に男。カラーリングはコキンメフクロウ寄り。 髪は梟の毛に似た、混じりっけのある色。かなりの長髪で、後ろでひとつにくくっている。鳥の羽がついた紐でくくっている。瞳は梟の黄の瞳。だいたい眠そう。暗いときと真面目にやらないといけないときははっきりと開く。

好きなもの、読書、肉、睡眠。読書は彼にとって娯楽。何でも読む。肉は旨いのでいつでも食べたい。暇なときは寝ていたい。そういうマインド。

記憶力が異常に高い。何でも記憶している。誰に何の本を何日を期限に貸しているだとか、どの本がどの棚のどの位置にあるかとか、全てはカオメーオの頭の中。月に一度、記憶を整理整頓するために丸一日深い眠りにつく。忘れていい記憶を捨てるのである。捨てた記憶を思い出せることはほぼできない。この作業をしないと頭がパンクし、重要なものも含めてランダムに記憶を失ってしまう。

できることはする。できないことはしない。気が向いたことはする。気が向かないことはやらない。そういう行動原理。

「本の虫」
大樹の中身をくり抜いたような、高さがすごい貸本屋。上の方まで本がある。薄暗いので中で読むのに向かない。カオメーオは夜目がきくので問題ない。昔は加えてホコリっぽかったが、キツツキのバイトを雇うようになってから改善された。キツツキが壁を続いて中を拡張しているが、カオメーオは特に気にしていない。
螺旋階段があるので登っていけるが、大変骨が折れる。カオメーオに頼んで取ってきてもらうか、連れていってもらうのがよい。
バイトを雇っている。時給は低いが、ゆるゆるで楽なバイト。掃除と本の整理整頓。カオメーオが不在のときの接客(マニュアルなし。自由)。暇な時間は本を読める。おやつ付き。めったなことでは注意されない。


ムウ
犬の獣人。「串焼き屋」という名前の串焼き屋を営む男。粗雑だが安くて味は美味しい。喋る系の店主。オマケしてくれる系の店主。既婚者。子どもは5人。

頭部が犬。品種は不明。たぶん雑種。 鼻の周りが黒っぽい。茶色に黒と白が混ざっている。瞳は茶色。左頬に傷がある。治安悪いとこの生まれ。昔はやんちゃしていたが、結婚して子ども生まれて落ち着いた。

食い逃げは地の果てまで追いかける。一方、金のない若者に奢ってあげる優しさもあるし、ツケ払いもまあ許す。問題のある客には乱暴な口をきくし、最終的には実力行使で追い出す。腕っ節は強い。

「串焼き屋」
肉、魚、貝、野菜、いろいろな串焼き。あとはうまい地酒。全席カウンター。地元客の会話が飛び交う賑やかな店内。店の裏に家がある。夕方、子どもたちの「ただいま！」が聞こえる。

カオメーオとムウ
カオメーオの行きつけの店がムウのとこ。肉が食いたくなったらとりあえず行く。肉だけ食べる。秒で食べる。酒は頼まない。呑めるが肉の方が好きなため。
「次、豚串5本」
「……ウチは魚も野菜も美味いんだがなぁ」
「肉。肉くれ」
「……」

ムウの子どもは「梟のにいちゃん」「カオにいちゃん」などと言って懐いている。