未完『近所のお兄ちゃん配信者に恋人ができた、歳下少年は復讐は始めました』近所に住む面倒見の良いお兄ちゃんに恋人ができた。
保育園、小学校と、悩みがあった時も、楽しいことがあった時も、常に少年の相談に乗ってくれた。
それが嬉しく、頼もしく、一方でかけがえのない人として思えるきっかけとなった。
いつしか、お兄ちゃんは、自分の憧れとなり、同性であるにも関わらず、少年はその年上の男性に恋心を抱くようになっていった。
もちろん、お兄ちゃん的存在の、イツキという青年が少年ハルカの想いに気づくことはなかった。
そうこうしているうちに、イツキは美容師に就職する。
ハルカは、イツキと遊ぶ時間もなくなっていった。
そんなある日のこと。
街なかで、高校生となったハルカは、イツキを目撃した。
「あっ、イツキ兄ちゃん」
喉から声が出そうになる。
だが、ここ数年全く話せていないからか、喉から声が出ない。
躊躇してしまう。
一声でもかけられたらいいのだが、その勇気が持てない。
憧れのイツキは、会わない間に容姿も服装も洗練されていた。
1高校生が声をかけれるような見た目ではなかった。
でも、声をかけない。
話したい。
その感情が心を動かす。
ハルカは、意を決して口を開こうとする。
「イツキ兄ちゃ」
「あっ!ごめん!イツキ待った?」
口先から言葉が漏れきる前に、別の男の声が間に入ってきた。
「あっ、ウタヤさん。全然待ってないよ。あっ、今日もめっちゃかっこいいやん!!」
「当たり前だろ?今日はイツキとデートなんだからら、カッコつけるのは当然じゃね?」
「そうやな!流石ウタヤさん、めっちゃ好きやわ」
「照れんなって、はいはい、じゃあ行くぞ」
「めっちゃ楽しもな!」
ハルカの存在に気づくことなく、二人は人混みの中へと消えていったのであった。
取り残されたハルカは、ただただ、自分の淡い恋心が無様に打ち壊されたことに、打ちひしがれ、その場に立ち尽くすしかなかった。
その晩、家に帰ったハルカは泣いた。
イツキが自分のことなんか恋人と思うわけがない、そう言い聞かせていたのだが、現実にデートをしている姿を見て、捨てられた感が込み上げてくるのであった。
「うっ、うっ、なんで、なんで、あんなシーン、みてしまったんだ。。。」
鼻水が流れ出し、涙が頬を伝う。
止めどもない、無様な片思いの恋心が、内面を酷く焼く。
嗚咽がする。
めまいがする。
(いやだ、イヤだ、嫌だ。なんで、イツキ兄ちゃんが、僕以外の男と付き合ってるの?)
彼女ができたら祝福しよう、彼女だったら仕方ないよね、イツキ兄ちゃんはノンケだもん、そう考えていたハルカであっただけに、自分と同性である男と付き合っているという事実が、非常に重く心にのしかかっていた。
(僕が、もっとアピールしてたら、もっと気持ちをぶつけていたら。うっ、悔しすぎる)
悶々とした感情が心と体を蝕む。
だが、それ以上、なにかすることなんかできない。
だって、それが事実だからである。
(苦しい、辛い、悲しい、酷い、虚しい、寂しい、苦しい、辛い…)
マイナスの感情がループする。
終わることのない、責め苦が心にのしかかる。
ピロリン♪
その時、スマホに聞き慣れない着信音が聞こえた。
腫れあがった瞼を擦りながら、ハルカは通知を見る。
【新しいアプリをインストールしました】
(えっ?何?またメーカーの無駄なアプリ?)
辛い気持ちのままだが、容量を多くしたくないハルカは、インストールされたアプリを探す。
こういう、事務的なことは、辛い心をちょうど忘れさせてくれるいいものだ。
そう感じながら探していると、ついにアプリを見つけた。
【お手軽洗脳アプリ】
「はぁ?」
思わず声が出る。
とりあえず、ふざけているのはわかった。
いつもなら中を見ずにアンインストールする。
だが、今は別だ。
傷心しきっている今の心には、こういうジョーク作品もまた、ゆとりとなると感じたのであった。
ハルカは、そっとアプリを起動する。
【初期設定をします。指紋認証を行ってください。】
「指紋?」
促されるまま、指紋を認証する。
【ありがとうございます。竹村遥、認証完了しました。最近あった人間の情報をリスト化します】
教えてもいないのに、自分の名前、住所、性別、年齢が表示されただけでなく、たくさんの人の情報も一気に表示された。
その中には、イツキ、中田樹兄ちゃんの名前も上がっていた。
「えっ!?嘘、えっ?何これ、もしかして…本物?」
ハルカは、ジョークではないという確信を得て、イツキの近くの名前をすぐに確認する。
(イツキ兄ちゃんがウタヤさんって話してた、きっと年上!)
そうやって調べるとすぐ上の人物が該当した。
【鳥越歌夜 年齢32歳】
これだ!!
見つけた名前を震える手でタップする。
【この人物を、洗脳対象に設定してもよろしいですか?】
画面にはデカデカと不遜な文字が表示される。
イツキは一呼吸をしたあと、そのボタンをタップするのであった。
***
「うっ、ここは…どこだ?」
カーテン越しの月明かりしかない一室で、ウタヤは目を覚ました。
「あ、れ?えっ、なんで縛られてるの?」
意識が覚醒するにつれ、自身の状況を把握していく。
今ウタヤは、椅子に縛り付けられている。
そして、この部屋にただ1人放置されている。
「なんだよこれ、くっ、なんとかしないと」
自分がどうして束縛されているのか全く前後の記憶がないが、とりあえずは脱出をしないといけない。
そういう思いからウタヤは必死の抵抗をする。
力を入れたことで、腕に縄が食込む。
喉元がより締め付けられる。
苦しくなる。
だが、あきらめない。
理由の分からない状況を認めたくなかったのだ。
「あっ、くっ、なんだよ、これ!取れろよ!」
大きな雫を額に流しながらもウタヤは抗う。
(俺がこんなところで犯罪に巻き込まれてたら、イツキが可愛そうだ!アイツを一人ぼっちになんかさせるか!)
大好きな彼の愛くるしい笑顔を思い出し、ウタヤは腕や足に力を入れる。
「くっ、あっ、と、れ、ろ!!」
だが、縄は一向に解けない。
そんな時、椅子の後ろの扉が開く音が聞こえた。
「おい、俺を離せ!!」
回せない首を精一杯動かし、咄嗟に怒声をあげる。
だが、その人物は動じない。
静かにゆったりとウタヤの前に姿を現す。
「お前が…って、え?高校生?」
ウタヤは、眼の前に現れた、制服姿のハルカを目にし、口をぽかんとあける。
想像していた犯人像と全く違ったからだ。
「鳥越歌夜さん、初めまして。僕ハルカっていいます」
丁寧に年上に自己紹介をする。
落ち着いた瞳、じーっと品定めをする様子に、ウタヤは背筋を震えさせる。
何故か冷たい汗が体を流れる。
年下で大して強そうでもない一般的な少年だ。
どちらかといえば、背も小さい。
そんな無害そうな少年が乾いた笑みを浮かべている。
得体のしれない恐怖、というものだろう。
だが、ウタヤは屈しない。
それは、愛するイツキがいるからだ。
ウタヤは足腰に力をいれる。
そして、少年を睨み返す。
「おい、お前が俺をこんなとこに連れてきたのか?舐めてんのか!?おいっ!!離せ!お前、これ犯罪だぞ!いい加減にしろ!お前まだ高校生だろ、こんなことしたどうなるかわかってんのか?おい!!」ブブブブブ
年上として、しっかりと注意もする。
だが、ハルカは全く怖がらない。
それどころか、口角をつりあげ、ニッコリと笑う。
「そうですよ。犯罪ですよ。でもそんなこと言ってても、無駄ですよ。ウタヤさんはもうすぐそんなことも考えられないほど、頭がバカになるんですからね」
「はぁ?お前大人をバカにすんなよ!今すぐほどけ!!」ブブブブブ
吠えるウタヤを他所に、ハルカはスマホを操作する。
「お前何して、んあっ♡」ブブブブブ
ウタヤは口を突き出し、いきなり嬌声をあげる。
そして、さっきまで何も感じていなかったケツへの違和感を感じ始める。
「えっ、あれ、俺、えっ、お前、なんで俺のケツに、あひっ♡」ブブブブブ
ケツに電動ディルドが刺さっていることを、ウタヤは今、さっき、「思い出した」のであった。
「えっ、あれ、お前、いつの間にこんなもん俺の中にぃ、いいっひん♡はぁ、はぁ、おい、やめっ、あふぅっ♡」ブブブブブ
紅潮した頬、ケツからくる感触に潤んだ瞳で、ウタヤはハルカを睨みつける。
「どうですか?気持ちいいでしょう?」
「おまっ♡んんっ、こんなこと、っぁあ///して、いいと思って、んんぁっ♡んのかぁよぉ♡」ブブブブブ
涙顔になりながら、歯をむき出しにして訴える。
「あははは、喘ぎながら怒っても全く怖くないですよ。どうです?怒る気力薄れるでしょ?」
「う、うる、んほぉおっ♡」ブブブブブブブブブブ
瞳をグルんと上に向け、盛大に舌を突き出しながら、んほ声を出す。
「ああ、ちょっと怒っていたので、バイブの威力を上げたんです。うれしいですよね?」
「う、うれひぃ♡はっ、えっ、ちがっ!」
一瞬イキそうな顔であったウタヤは自分が快楽に負けそうだと気付いた瞬間意識を取り戻した。
快楽に襲われながらも必死に意識を取り戻そうとしている。
「今もう堕ちかけたじゃないですか、もうすぐですね、じゃあラストスパート行きますね」
そういって、ハルカはバイブの威力を最大限にまで上げる。
「んほぉおおおおおおお♡おっ、おれが、♡♡おれじゃ、、なくなりゅぅう♡あ、頭っバカになりゅぅう♡や、やめへぇええ」ブブブブブブブブブブブブブブブ
もうウタヤには年上としての尊厳はなくなっていた。
自慢のおしゃれなパンツにも大きなシミとイチモツをお勃てて、イッた目をしながら、舌をはぁはぁ犬のように出している、快楽堕ちしかけのオスとなっていた。
「じゃあしばらくそのまま快楽堕ちしててくださいね。1時間後に帰ってきますから」
「あ、っ♡あ、っ、と、とめひえぇ♡♡お、おれ、っ♡♡チンコも、っっ♡あたまもぉ♡ばかになりゅぅう♡っ♡」
必死の懇願も無視し、ハルカはひっそりと微笑みながらその部屋を出ていった。
「いひっんんん♡っ♡んんほぉおおっ♡」
言葉にならない声を出しながら、ウタヤは自己が快楽に押し流されていくのを感じて涙を流していた。
***
「ウタヤさん、おはよー!昨日は何してたん??」
土曜日の朝、イツキは愛くるしい笑顔で自室へウタヤを出迎えた。
「ああ、わりぃ。ちょっと用事があってな」
頭を掻きながらウタヤは照れ臭そうに答える。
「??ま、でもいっか、ほら、ウタヤさん、入ってや!俺の部屋、ちゃんと綺麗にしてたからさ!」
一瞬はにゃ?となるイツキであったが、そんな疑問もさておき、そそくさと自室へ入るように促した。
「ありがと、入るよ」
ウタヤも自然と部屋の中に入っていく。