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    68yvii

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    68yvii

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    きりちゅガチャ

    教師パロでタイムリープする桐島の話
    恋する中学生な桐島くんと大人の余裕がある要先生

    要先生は変わらない8回目
    静かな空気に包まれて校舎の外通路に立っていた。冷えた風が吹いているのに、頬がやたらと熱くて心臓が忙しなく動いている。もう何度もこの場に立っているのに、この瞬間、いつだって桐島の心は期待で満ちていた。
    けれど本当は分かっている。彼は桐島の期待を裏切り、返事はきっと変わらないことを。

    「…ごめんね桐島くん、君の気持ちには応えられないよ」

    これで8回目の彼との別れ。困った子どもを見るかのように小さく笑った彼は一文字一句変わらぬ言葉を最後に、校門の外へと去っていった。
    彼がやってきた1ヶ月前までは青々としていた針葉樹は所々葉が剥がれ落ちて地面を散らかしている。風景はこんなにも短期間で移り変わっていくのに、何も変わらない彼に虚しさを覚えながら目を閉じた。
    悲しいけれど、きっとまたやり直せる。出会いと別れを何度でも繰り返そう。彼が振り向いてくれるまで。

    ―――

    1回目
    隣のクラスに教育実習生が来たらしい。代わり映えのない学校生活に現れた彼は当然、生徒達の噂の的になり、桐島のクラスも朝から騒がしかった。何より、教育実習生の受け入れは毎年恒例とはいえ、他の実習生達は数ヶ月も前に実習期間を終えていたのに、彼だけが遅れてやって来たのも注目の的になった原因だった。
    「桐島ー、見に行かへんの?」
    「別に興味無いわ」
    しかし桐島にとっては、特に興味はなかった。所属が隣のクラスなら関わることはほとんど無いし、たった1ヶ月しか在籍しない実習生に、クラスメイトのような野次馬的好奇心もなかった。けれどクラスメイトは1人で行きたくないと乙女のようなことを宣うせいで、桐島は重い腰を動かす羽目になった。
    彼に連れられて廊下に出ると、隣のクラスからは笑い声が聞える。窓越しに教室の中を覗くと、見慣れない大人の顔が映っていた。
    「要センセーのギャグおもんない!」
    「そんな事ないでしょ!? せっかく皆と仲良くなれるように寝る間も惜しんで考えてきたのよ!?」
    「本気で考えてきとってんのやったら先生、ホンマにお笑いのセンスないで」
    「今朝のHR滑り散らかしとったやない。自覚ないん?」
    生徒の中心で話している男がどうやら教育実習生の要先生らしい。にしても、今日初めましての中学生に舐めた口を聞かれているとは、どういう事なのだろう。そんなにギャグがつまらなかったのか。
    けれど周りの生徒達は笑顔で彼に話しかけているし、彼も気を悪くした様子はない。随分と気さくな性格らしい。
    「なんや噂と全然違うやん」
    「噂?」
    「桐島聞いとらへんの? あの先生だけ実習期間遅れてるやん。噂やと喧嘩して大怪我負って入院しとったんやって」
    まあ噂は噂やな、とクラスメイトは満足したのか自分達の教室へと足を向けた。桐島もそれに続いて足を動かす。去り際にもう一度だけ実習生の顔を見たが、やはり興味は湧かなかった。

    ―――

    7回目
    河川敷でボールを取り出して要先生に投げる。事前に渡していたグローブで難なく捕った要先生は桐島に投げ返してくれた。こうして何にも邪魔されずにキャッチボールが出来るのは、思えば初めてのことだった。

    今日は休日で、シニアの練習もなかった。だから、6回目までの経験を活かして休日の彼を探し出し、強制デートに持ち込んだのだ。個人的に生徒と会うことにいい顔はしなかったが、偶然出会った風を装いあとを付け回したら、最終的には折れてくれた。もし桐島が女だったら折れてはくれなかっただろうから、同性だった事に感謝するしかない。
    要先生を独り占めして満足した頃には日が傾き始めていたが、一日の終わりに彼と野球がしたくて、泣き落としたら少しだけキャッチボールをしてくれる事になった。もちろん嘘泣きだったが。
    「要先生は何で野球辞めたん?」
    「桐島くんみたいに熱中出来なかったからかな」
    困った様に笑った彼に、嘘だとすぐに分かった。そんな単純な事ではないことは、もう既に知っている。

    「要先生が同い年やったら一緒にやりたかったなあ」
    彼は捕手だったし、投手の自分とで組めたのに。そんな思いを込めて少しだけ強めに彼に投げ返す。彼は難なくそのボールを受け止めたが、何も言ってはくれなかった。

    ―――

    1回目
    「要先生ー、球捕って♡」
    「懲りないね桐島くん…。君野球部じゃないデショ」
    「野球部ではないけど俺もシニアチームで頑張ってるんですよ? 可愛い生徒の練習に付きおうてくれてもええやん」
    「ここで油売ってたらそのシニアの練習遅れちゃうじゃん。ほら、もう野球部の練習も始まるから、行った行った」
    手で追い払う動作を繰り返した要先生はそれ以上聞く耳を持ち合わせませんとばかりにボールの入ったカゴを持ち上げてグラウンドへと入っていく。
    「つれへんなぁ…」
    昨日と同じように逃げられてしまった。いい加減、執拗かったかと反省はするが、逃げることはないだろとなんだかムカつく。

    実習期間中、野球部の手伝いをする事になった彼を見たのは偶然だった。日直だったせいで教室から出るのが遅くなり、シニアの練習に急ごうと校舎を出た時に彼がグラウンドで部員達に指導しているのが見えた。何となく気になってしまって、急いでいたのも忘れて足を止めてしまったのだ。
    少し離れているから声は聞こえないが、指導を受けているのはおそらく捕手だった。自分もしゃがみこんで構えながら話をしている実習生に、彼は真面目に野球に取り組んできた球児なのだと悟った。捕手なんてあまり気にしたことはなかったが、案外構えからも分かるものだと関心した。
    そこで我に帰った桐島は練習へと急いだが、翌日、どうしても彼に投げてみたくなって、気づいたら隣のクラスへと突撃していた。何故だか分からないが、捕ってもらわないと後悔する気がしたのだ。彼は最初こそ関わったことの無い生徒に言い寄られて戸惑っていたが、桐島の熱量に、すぐに気のいい笑顔で首を縦に振ってくれた。

    その日以来、毎日のように彼の元へ通っている。
    何度か頼み込んで投げさせてもらったが、それだってたったの数球だ。もっと存分に付き合って欲しいが、流石にしつこくしすぎたのか、ここ数日は何かと理由をつけては断られた。
    「はぁ…、練習行くか」
    彼の実習期間はまだあるし、機会はまだある。そう思い直して学校のグラウンド横を通り過ぎた。

    ―――

    5回目

    「おはようございます、好きです付き合ってください」
    「おはよう桐島くん、今日雨降るらしいよ。傘持ってきた?」
    「雑な誤魔化し方すな! 持ってきてないから相合傘してください」
    「職員室に予備の傘あるから貸してあげるね。明日返してね」

    初対面での大告白から3週間、もはや慣れた様子で告白を無視した要先生は出席簿に傘の貸出をした記録を残し始めた。
    4回目の経験から多少強引な方が要先生の心を開けると学んだ桐島は、彼が学校にやってきた初日に隣のクラスで公開告白をした。けれど彼は桐島の思惑とは違って、桐島の事を警戒するようになってしまった。彼は取り付く暇も与えず、柔らかく桐島を拒絶し続けた。故に今回のループでは彼と一度も野球をしたことがなかった。

    これで5回目の中学校生活に焦っていたのもある。常の自分らしくない行動をしてしまった自覚はあった。それは分かっているが、今更止まる方が恥で死んでしまうと、突っ走った結果、今回はもうどうにも出来ないな、というのが桐島の感想であった。

    「つまらん…」
    教室に戻って一人呟く。
    もう早くやり直したい。次はもっと上手くやる。このループにだってやっと慣れてきた。今度こそ、絶対に上手くやる。
    「はよ実習期間終わらんかな」
    彼がこの学校を去るまではこの生活も終える事が出来ないから、何よりも望んでいる彼が居なくなることを望んでしまう。自分の浅はかさが嫌になった。

    ―――

    1回目
    「先生、好きです。俺と付き合ってください」
    彼の実習最終日、シニアの練習にも行かずに彼が校舎から出て来るのを待っていた。どうせ今日までしか彼に会えない。だから、どうしても伝えたくて。それくらい、桐島にとって特別な感情だった。

    「…ごめんね桐島くん、君の気持ちには応えられないよ」
    困った子どもを見るかのように小さく笑った彼は、それ以上は何も言わずに踵を返して校門へと向かった。要先生は決して振り返らなかった。最後まで誠実に生徒と向き合う、優しい先生だった。

    あっさりと振られた桐島はほんの少し胸への突っかかりを覚えつつ空を見上げる。冷たい風が落ち葉に触れてカサカサと音を立てている。それが心に響いて余計虚しくなった。
    だけど、いい経験だった。今は振られた直後で余裕はないが、しばらくすればいい思い出になる、そんな予感があった。

    未練のない初恋、そう高校に上がる頃には何にも変え難い特別な思い出になっていた。

    ―――

    2回目
    懐かしい制服に身を包み校舎を歩く。何が起きているのか理解ができなくて、ただただ恐怖が体を走っていた。どうして卒業したはずの中学にいるのだろう。
    ただ夢を見ているだけだと思いたかったが、それにしてはやけに鮮明な景色や身体の感覚が夢では無いと告げていた。
    ふと足が止まる。今ここは『いつ』なのだろうか。
    廊下の窓を開け放って外を見遣る。その瞬間に流れ込んできた熱気に眉を顰める。僅かに感じる風だけが少し冷たかった。

    「桐島! 急にどうした!」
    後ろから声を掛けられる。クラスメイトが朝礼前に急に教室から飛び出した桐島を追いかけてきていた。
    「先生もう来るで、教室戻った方がええ」
    「お前今何年?」
    「は? 中2やろ。お前と一緒や」
    「中2…」
    「…寝ぼけとんのか?」
    訝しげに桐島の顔を見てくる彼は地元の高校に進学したはずだ。都内に進学した桐島はもう1年以上会っていない。とりあえず教室へ戻ろうと進言する彼に頷き返しながらも、芯の冷えた感覚が無くならなかった。
    「そういえば今日から隣のクラスに教育実習生が入るらしいで」
    「…要先生?」
    「名前までは知らんけど。なんや、知っとったんかい」
    この状況に鼓動を速めていた心臓が、いっそう大きな音を立てた気がした。この現象が何なのかは分からないが、もう一度会えるかもしれないという期待が胸をよぎる。
    一度はいい思い出になった『後悔』がすぐ近くにいるのだ。

    ―――

    6回目
    練習試合後のストレッチを終わらせて帰り支度をするチームメイトに別れを告げて観客席に向かう。保護者達から離れた影でひっそりと観戦していた彼を見つけるのは骨が折れた。
    「先生もっと近くで見てや」
    「いやぁ、関係者でもないのにそれはちょっとねぇ…」
    要先生は手に持っていたペットボトルを手渡してきた。水滴の付いたそれを開けて口に含む。少しだけぬるかった。
    「圧勝だったじゃん。今日投げてたのって桐島くんの弟? そっくりだね」
    「まあ、顔だけは似とる」
    今日の夏彦は調子が良かった。先発からコールドになるまで投げきってみせた。本人は張合いが無かったのか、対戦相手に罵詈雑言を浴びせに浴びせていたが、ある程度気が済んだあとはそのまま1人で帰って行った。
    当然桐島にマウンドに立つ番は回ってこなかった。

    「要先生にええとこ見せたかったんやけどな…」
    「野球観戦とか久々だったし誘ってくれて嬉しかったよ?」
    「野球部の練習見とるやん」
    「練習試合とかまでついて行かないもん。てか兄弟で投手なんだね」
    「…アイツのこと気になる? 天才やもんな、アイツ」
    問い掛けながら隣に座る。
    今日マウンドに立つ夏彦を見て、やっぱり今回は惨めな終わりになると思った。今までのループで試合を観に来て欲しいと要先生に言ったことはなかった。夏彦と自分を比べて欲しくなかったから。
    「中学生であのレベルなのは驚いたかな。二人でプロ目指してんだ」
    仲がいいんだね、と屈託なく笑った顔が眩しかった。咄嗟に桐島は目を伏せる。
    「…プロ目指しとるとか言ったことないけど」
    「え! 違うの!? なんで??」
    「別に…違くはないけど……」
    子どもみたいな弱音事を吐いてしまいそうで口を閉ざす。みっともなく嗚咽が漏れそうだった。
    常々思っていたが、精神年齢が肉体に引っ張られている気がする。本来の年齢とたった数年差しか変ないはずなのに、彼の前だとどうにも感情の制御が難しくなることがある。

    「…弟くんのことは好き?」
    「キモい奴とは思っとるけど、まあ、家族やし、大事だとは思っとる。多分」
    「…近すぎると分かんなくなっちゃうよね。俺も経験あるよ」
    先生の声に彼の顔を見る。彼はまっすぐ桐島を見て微笑んでいた。
    「何よりも大切だと思ってたけど、それはさ、俺がそれを免罪符にしたいだけだったんじゃないかって思うんだ」
    「先生も兄弟おるん?」
    「幼馴染だよ、バッテリー組んでたんだ。そいつのために野球やってた」
    自嘲気味にフッと小さく声を上げた彼はグラウンドを眺め始めた。その目の濁りには1度目の世界で最後に彼を見た時と同じように見えた。
    「桐島くんは野球好きだよね」
    「…うん。やなかったらとっくに辞めとったと思う」
    「なら、それでいいと思うよ。桐島くんのやりたいようにすればいい。目指したいものを、自分の未来を創っていけばいい」
    先生は俺と同じように少年だった頃、どうしたかったのだろうか。聞きたいけれど、これ以上は踏み込めそうになかった。代わりに、未来の話をする。
    「俺は腐らんから大丈夫。今日はいい所取られて不貞腐れただけやし。俺は高校に入ったらエースとして甲子園行くねん」
    「ワハハ! いいじゃん、その意気! テレビで桐島くん見るの楽しみだなー」
    「テレビやなくて観に来て。そしたら絶対優勝できる」
    要先生の手を掴む。やっとこちらを向き直した先生は驚いた顔をしたのち、意地悪な顔をして笑った。
    「生意気!」

    ―――

    1回目
    部活仲間達との集合場所、共に到着していた寺門がスマホを閉まった。
    「沼田達まだ映画館いるみたいヨ。どうする? 桐チャン、先行っちゃう?」
    「んー…、いや、急いどらんし待っとこうで」
    「ん、りょーカイ。飲み物だけ買ってくる」
    「おー、いってらっしゃい」
    久々に皆で遊びに行くことになったが、沼田と九条が観たい映画があるとかで先に寮を出て行ったために予め集合場所と時間を決めていたが、どうやらもう暫くは集まれそうにないらしい。
    寺門もいなくなってしまって1人残された桐島は、手持ち無沙汰にそこにあった巨大スクリーンを見上げる。今はワイドショーが流れていて、今をときめくスポーツマン特集がやっていた。見た事のあるテニス選手が映っている。そのあとも次々と色んな競技の選手が紹介されていたが、あまり興味がなくて欠伸をしながら画面を眺めていると、ようやく野球選手の紹介へ移った。
    「…あー、意外性がなくてつまらん…」
    映ったのはこの特集でなくとも、毎日の様に媒体に映る選手だった。野球も上手くて、顔もいいときたものだから、今や日本人なら知らない人はいないほど有名な選手だ。
    同じ投手として尊敬はしているが、いい加減見飽きてしまった顔に画面から視線を外した。寺門はまだ戻ってこないのかと、彼が消えた方向に視線を動かす。
    その人混みの先に、懐かしい人を見つけた。

    「…先生?」

    中学を卒業してからも時々思い出すその人は、さっきまで桐島も見ていたスクリーンを眺めている。もう会うことはないと思っていた人物との再開に純粋に心が踊った。話しかけるために座り込んでいた花壇から腰を浮かす。
    あの頃から身長も伸びた桐島を見たら彼は驚いてくれるだろうか。あの時は怖くて誘えなかったけど、今度は試合に誘おう。
    そんなことを考えながら彼に近づいて、足が止まった。
    彼は無表情に画面を眺めていた。それなのに、怒っているようにも、悲しんでいるようにも、本当に何も感じていないようにも見えた。かつて彼は見せたことのない顔だった。
    知っている顔なのに知らない大人がそこにいるような気がして怖かった。
    「先生…」
    桐島の呟いた声に応えるように、彼はこちらを向いて、目が合った。

    「桐チャーン!」

    後ろからかかった声に体がビクつく。そのまま振り向くと、寺門が沼田達を引き連れて歩いて来ていた。
    「お待たセ。2人とも近くまで来てたみたいだから迎えに言ってたのヨ」
    「…どおりで遅い思ったわ」
    緊張で固まっていた体が急激に和らいでいく。

    「先生っ…!」
    急いでもう一度振り向いたが、もう先生はいなかった。

    ―――

    9回目
    あれ以降、1度目の世界で先生に会うことはなかった。あの時偶然再会できたのが奇跡で、もう二度と奇跡は起こらないと理解した時、桐島は後悔した。
    中学生の頃、要先生が野球に対して好感情なだけでないことは何となく察していた。でも踏み込まなかった。踏み込むのが怖かった。あの時は自分も野球とどう向き合えばいいか分かっていなかったから。踏み込んだら自分まで共倒れしそうな気がした。でも、先生は優しくて察しが良かったから、桐島は彼に近づいた。桐島の望むことを返してくれたから。
    利用したかったのだ、自尊心のために。
    好きだなんだの言っておきながら、本気で先生に向き合う気なんてなかった。
    そんな後悔が、今更になって桐島の胸をつんざき始めた。自業自得だった。

    もうどうすることも出来ないはずだった『後悔』が手に届く所に戻ったのは、要先生が中学校を去った頃と同じ季節だったと思う。練習が終わって寮へ戻る途中、上から落ちてきた枯葉をぼんやりと眺めていたら、突然中学生に戻っていた。それから要先生がこの中学に在籍している間の1ヶ月を繰り返し続けている。

    彼が抱えている問題を解決出来るとは思っていない。彼の知らない桐島の後悔を押し付ける気もない。それでも、桐島のことを選んでもらえれば、彼のために出来ることが見つかるかもしれないなんて、そんな憶測で幼稚な告白をし続ける。
    「桐島ー、見に行かへんの?」
    「行く」
    クラスメイトからの誘いに席を立つ。

    どんなに仲を深めても、逆に嫌われても、最後だけは絶対変わることがない先生は、かつて何かを諦めた少年だったのだと思う。それを思い出させるのが桐島の役目。
    何度やり直してもいい。もう一度、いつかの未来で出会った時、貴方が笑ってくれる世界でいて欲しかった。
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