――スマートフォンのアラーム音が鳴る。
軽く唸りながら暁人がスマホに手を伸ばし、画面も見ずにアラーム解除をタップした。
再び眠りにつこうとすると突然金縛りにあったように体が動かなくなり、目がバチッと開かれ閉じることが出来ない。ずしりと体の上に何かの重さを感じ、恐る恐るソレを確認…することはなく
「KKぇ……金縛りで起こすのやめてくれる…?」
寝起きの少し掠れた声で暁人が困った顔をした。
『こうでもしないと起きないだろ、オマエ』
「大丈夫だよ…二度寝したって間に合うようにアラームセットしてるんだから……」
すっかり眠気も飛んでしまい、仕方なく暁人はベッドから体を起こし部屋のカーテンを開けた。今日は快晴のようだ。
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