140文字SS『一時休戦』
「あっ、やぁ…ぎろ、も…むり…」
また無自覚に彼を煽ってしまい、押し倒された。
「夏美…毎回ワザととしか思えんが、お前は無自覚に煽るからな」
イジワルく言われ奥を何度も突かれる。限界がみえた時
「もう終わりか?一時休戦してやるぞ」
嗤いながら低音でそう囁かれ、あたしは意識が遠のいていった。
『御冗談もほどほどに』
想い人から突然の告白。信じられずに叫ぶ。
「な、夏美。冗談も…程々にしろ!」
途端に睨まれ
「冗談じゃないわよ!あたしギロロの事ずっと…!」
琥珀色の瞳に魅入られ動けない俺は彼女から抱きすくめられた。
「ずっと、好きなのに…」
絞り出すよう紡がれた言葉に返答するため、俺は夏美の瞳を見つめた。
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