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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    アイドラ小説
    真くんとお見舞いに行く話

    「ねぇ、妹ちゃんのお見舞い来る?」
    今日はユニットの練習がなく、何しようかなと思っていた真に世良はそう言った。真はぱぁと笑顔になり喜んだ。
    「え!言っていいの?何年生だっけ?お菓子とか持って行っていい?」
    「お菓子は1個までならいいよ、妹ちゃんは新1年生」
    「1年生か!ならキャラクターのお菓子がいいよな〜!迷うからどれか選んでもらお!」
    真は嬉しそうに早くお菓子を買いに行こうと世良を引っ張る。世良は予想通りの真の反応でほっとした。誰彼構わず妹のお見舞いに行かないかと言わないのだが、真は同じユニットの仲間であり相棒でもあるため、妹にもなにかいい影響が与えられるのではと思い誘った。両親にも了解済みだ。
    近くの店でお菓子を買い病院へと行く、小児科の病棟へ行き、【白石 里奈】と書かれた名札の病室の扉を開ける。中は可愛らしいぬいぐるみが飾られており、ベッドに髪を2つ結びで結ばれた可愛らしい女の子がいた。世良に似ている、と真は思った。女の子は世良の顔を見て嬉しそうな顔をする。
    「おにーちゃん!」
    「妹ちゃん〜!今日も元気そうだね、今日は兄ちゃんの友達連れてきたよ。怖くないからね」
    「初めまして、オレ椎名真!よろしくな!お菓子持ってきたんだ、どれがいいか選んでくれるかな?」
    「あ!りなの好きなお菓子がある!」
    そう言うとチョコレートを手に取り真ににお礼を言う里奈。そんな里奈の頭を優しく撫でる世良。顔つきが学校でよくみる世良と違う優しい顔つきだった。そんな世良の顔を見て微笑む真。その間にも里奈は真にどんどんと話しかける、何が得意なのか、や好きなものかあるのか、など。里奈の顔が明るくなっているのを見て世良はやっぱり真に会わせてよかった、と思った。その時里奈の主治医から呼ばれた世良は少し離席した、世良が病室から出ると里奈は先程まで明るかった顔を曇らせ真に恐る恐る聞いた。
    「……ねぇ真おにーちゃん。……わたしのせいでお兄ちゃんの時間取ってないかな……」
    「え?」
    「おにーちゃんいつもお見舞い来てくれるの。でもお兄ちゃんはアイドルだから……だから、えっと……」
    里奈の言いたいことが真にはなんとなくわかった気がした、自分のせいで世良の時間、詳しくいえば友達と過ごす時間だったり、遊ぶ時間などを取ってないかと思ったのだろう。ましてや世良はアイドルだ、迷惑をかけてると思っているのだろう。
    そうだ、と真がスマホを取り出して里奈に見せたのはこの前やったライブの映像だった。スタッフに頼んでよく見える席で撮ってもらった、里奈はスマホの映像を釘付けになるくらいにみる、映像の中の世良は笑顔だった。里奈の見たことの無い世良の顔が映像には映っていた。
    「これみてくれる?」
    「……おにーちゃん……?」
    「世良のこの顔、いいよな。……里奈ちゃんの心配はいらないよ、だって里奈ちゃんを見る世良の顔、めちゃくちゃ優しそうな顔で、目で見てたし!」
    世良がなぜアイドルを目指したのか、あの日聞いた真はそう断言出来る。真がそう言ったのだろう、さっきまで暗かった里奈の顔が安心したような顔になっていく。
    「……世良っていい兄ちゃんだろ?里奈ちゃんが羨ましいなー、オレ一人っ子だから」
    「ここに入院してる子達もそれ言うよ、優しいお兄ちゃんだねって」
    「ん?俺の話でもしてた?」
    主治医の話が終わったのだろう、病室に戻ってきた世良は里奈の手に持っているスマホを見てこの前のライブの映像だと気づき少し照れくさそうに笑う。
    「おにーちゃんかっこいい!」
    「いやー、照れちゃうな。」
    時計を見てそろそろ面会時間が終わることに気づいた、里奈にぬいぐるみを渡して病室を出る。病院を出たあとの帰り道気、世良は真に言う。
    「今日はありがとう、妹ちゃんすごく喜んでた」
    「いいって!……また行く時は誘ってくれよな!」
    「……妹ちゃん、なんか悩んでたでしょ?」
    「……バレてた?」
    「お兄ちゃんの勘かなー」
    ケラケラと笑いつつ世良は真っ直ぐと見て言う。
    「……妹ちゃんがいるから俺は輝けるのよ、あの笑顔が見れるのならアイドルしててよかったって思う。……真、今日は本当にありがとう」
    「……やっぱ世良ってお兄ちゃんだよな……。……オレも頑張るから!妹ちゃんにいっぱい笑顔になってもらおうな!」
    真の言葉に顔が綻ぶ世良、やはり真とユニットを組んでよかったと心からそう思いながら。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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