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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    アイドラ小説
    芥くんと世良の話(帽子の話の続き)

    ライブ会場にて、観客席にいる人達の手には推しているイメージカラーのペンライトや会場前で売られていたグッズを買った袋を持ってライブが始まるまで賑やかな様子でいた。周りはほぼ女性だらけだ。そんな中、最前列のいわゆるステージの目の前の席で赤いペンライトと黒いペンライトを手にしてステージが始まるのを心待ちにしている人物が。芥であった、この前お礼として世良から今回のチケットを渡されたのだ。まさかそのチケットが最前列だとは思わなかった。ステージが近い、と芥が緊張した様子でいると照明が落とされる。あぁ、ライブが始まるのか、と思っているとステージ上に現れた【chic】の2人に観客が叫ぶように騒ぐ。いつもの世良と雰囲気の違う世良が歌い出す。
    世良は歌いながらどこかステージで誰か探すように目線を動かしてその人物を見つけた。芥が来てくれた事に思わず口角が上がる、芥が既に泣いている様子に笑いそうになる、まだ1曲目の中盤なのだが、と。ふと、芥と目が合った、最高のパフォーマンスをすると約束していたため、世良は親指と人差し指の指先でハートマークを作り、芥に向けてウィンクをした。分かればいいのだが、と思っていると自分たちに向けられたと思ったファンの子達が騒ぐ傍ら、固まってしまった芥をみてやりすぎたか?と少し心配してしまった。
    ライブが終わり、ユニット衣装からいつもの制服を着た世良はまばらになった会場で芥を見つけると声をかけた。
    「ジャン〜!来てくれてありがとな!俺がファンサしたの分かった?あの指でハートしたやつ」
    「こちらこそありがとうございます、最高でしたよステージ。まず1曲目……えっ、もちろん気づきましたがあれ本当に俺にだったんですか……!?」
    「うん、言ったじゃん最高のパフォーマンスするって〜。最前列だったし、すぐにジャン見つけられたし」
    「ありがとうございます……!」
    「ははっ、泣くなって」
    嬉しかったからか泣き出した芥に笑いつつハンカチを差し出す、ハンカチで涙を拭きつつ興奮した様子で泣きながらライブの感想を喋り出す芥。芥の感想は細かい所で見てくれてることが分かるため、次のライブの参考になると聞いてて世良は思うのだ。それにしても泣くほどライブを楽しんでくれたのか、と思いつつ芥の感想に耳を傾けるのであった。
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