Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 399

    ちょこ

    ☆quiet follow

    エガキナ
    よその子さんお借りしてます

    ##エガキナ
    ##すずこは
    ##認可信号組

    リップクリーム「いたっ……」
    「琥珀?」 
     創は声の方へむくと、琥珀が唇を押さえて少し不機嫌そうに眉を顰めていた。創が琥珀の唇を見ると、どうやら切れたらしく少し血が出ていた。傍らに置いてあるティッシュを少しとり、琥珀に渡す。
    「唇荒れてるなー」
    「あまり荒れたこと無かったから……痛い……」
    「舐めちゃダメだって、酷くなる。あ、そうだ!」
     そう言って創は机の引き出しをあけ、何やら小さいものを取り出すと琥珀に渡した。それはリップクリームだった、けれどそれにしては売られているものより小さいような気がする。
    「試供品貰ってそのままだったのよねー、とりあえず使ったら?」
    「あ、ありがと」
    「いいって。男でもリップクリーム持つのおかしくねーから。俺も使うし」
     ほら、と創が自分のポケットからリップクリームを見せてくれた。そう言われると創の唇はいつも綺麗な気がする、そう思いつつ琥珀は試供品を開けて塗った。
     開けた時鼻に香りが入る、特に嫌いな香りではなかったが、もう少し香りがなくて、優しい感じのがすきだが……と思ってしまう。そして、やけに色のついたリップクリームのような気がする、と思ったが試供品とはいえくれたものだ、その好意に礼をしつつ塗っていく。
    「あ……それ色つきだったのか……」
    「色つき?」
    「ほら」
     そう言って創は鏡を渡す。琥珀が見ると唇に薄く色がついてるように見えた。淡いピンクが塗られており、男であるが琥珀に違和感がなく可愛らしい印象を与えた。
    「すげぇ、色つき似合うな琥珀」
    「褒めてるのかそれ……」
     創が思わず感心して言った時、インターホンが鳴る。どうやら二人が待っている相手が来たらしい、創が出迎えに行って数分して、二人の共通の親友……琥珀にとっては恋人である鈴鹿が部屋に入ってきた。琥珀の顔を見た鈴鹿は、そのまま近寄るとそっと顎を優しく掴まれた。
    「……? 鈴鹿……?」
     琥珀が分からず鈴鹿を見た時、おもむろに唇を重ねた。いわゆるキスを琥珀にしたのだ。遅れて入ってきた創も固まったが、一番固まったのは琥珀である。
    「変な味する」
     そっと唇を離し、ぺろりと舐めた鈴鹿はそう言った。一方、鈴鹿の一連の行動に顔を真っ赤に、耳すらも真っ赤にして固まりそうになった琥珀は、なんとか言葉をだす。
    「……え、あ……それ、は……リップクリームだから、その……」
    「琥珀、これあんま好きなやつじゃないだろ」
    「え、まぁ……」
    「鈴鹿、鈴鹿! 琥珀顔真っ赤だから!」
     創が慌ててそう言ったが、鈴鹿は笑っていた。琥珀と創の反応が面白いのだろうか。その時、琥珀が恥ずかしそうに口を開く。
    「……唇、荒れてるから、キスはその……」
    「……じゃあ荒れてるの治ったらしていい?」
    「……うん」
    「……すげぇ甘い空気」
     俺もしかして空気になってる? と創は思いつつも、二人が上手くいっているのを見て嬉しそうに笑った。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
    1309

    recommended works