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    りざりか

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    りざりか

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    自分とこのビンカラトリオがカジノにやってくるまでのお話。
    ⚠️三人の対人関係や過去など、多大なる捏造・ヘッドキャノンを含みます。
    ⚠️一部アートブック掲載の情報を含みます(主に三人の名前)
    ⚠️乱文のため読みにくいです。
    ⚠️リザリカが自分の中でひとまずの答えを出したかっただけの語りなので、人によっては解釈違いが起きる恐れがあります。閲覧は自己責任にてお願いいたします。異論は認めます。

    ビンカラトリオの過去 昔は三人組のカクテルバー店員だった。そして昔は今と名前が違っていた。

     イーサン親父は若い頃から酒好きの変わり者として有名だったが、その知識や鋭敏な五感を駆使して、自分の住む街で小さなカクテルバーを営んでいた。
     そこには、二人の不良少年少女がよくやってきていた。一人は街の不良グループとの喧嘩に明け暮れるラムルス。一人は親との折り合いが悪く何事にも無気力なジネット。子供のいなかったイーサン親父は、そんな二人をとても可愛がり、悩みや本音をよく聞いてやっていた。二人も、はみ出し者の自分たちを受け入れてくれるイーサン親父を心から慕っていた。
     やがて二人は成人後、イーサン親父の店を手伝うようになった。イーサン親父や、親父からスキルを学んだジネットとラムルスの作る酒は美味いと評判で、小さいバーながらも日々盛況であった。

     しかし、イーサン親父はある時から体を患い、段々新しいレシピを作れなくなっていった。作る酒のクオリティーも落ちていき、キッチンに立てない日も増えていった。それに比例して客足も徐々に遠のいていき、やがて三人のバーは資金繰りに困るようになった。
     悩んでいたある時、ラムルスとジネットはイーサン親父の隠していたレシピを見つけた。しかしそれは、悪魔たちが教えたと思われる禁断の密造酒のレシピ。その酒は一種の魔法の醸造薬にも似たもので、客に強い依存をさせてしまうシロモノ。飲み続ければ、最後にはタマシイすら抜けてしまうという恐ろしい逸品だった。
     二人が問いただすと、イーサン親父は真相を話した。実はイーサン親父が体を壊したのも、デビルにタマシイを売ってレシピを教わった、その弊害だったのだ。全ては、バーを存続させるため、イーサン親父の決死の覚悟だった。しかし、ラムルスとジネットを巻き込むわけにはいかない。客が再び定着さえすれば、二人の腕前なら十分経営していける。その後自分はタマシイを取られてしまっても、二人なら立派にやってくれるだろう。だが、レシピはイーサン親父一人では再現できず、未だ完成品は出来ていなかったのだ。
     自分の体を壊してまでバーを存続させたかったイーサン親父の想いに、ラムルスとジネットは決意を固めた。毒を食らわば皿まで、毒を呷らば盃まで。イーサン親父がいなくなっては、このバーを存続させても意味がない。二人はイーサン親父と運命を共にするべく、レシピの再現に注力した。
     三人が協力すると、あっという間にレシピは再現され、魔性の酒は見事に客をタマシイまで虜にして、再びバーの経営は安定した。
     安心する三人の前に、何とデビル本人が現れた。自分の渡したレシピを見事に再現できる酒への執着や高い知識と技術は、自分のカジノ運営を助けるだろう。自分のところへ来れば、三人一緒にバーテンダーを続けていける。デビルが語りかけると、三人は迷うことなくその話を呑んだ。三人離れることなくバーテンダーができるなら、客を酔わせる酒を作り続けられるなら、それもいいだろう。デビルはこの三人組を、それぞれマティーニ・ラム・スコッチウイスキーをベースにした悪魔に変えた。またこの時から三人は名を改めた。イーサン親父はスコッチウィスキーのスコ爺、ラムルスはラム酒のラム蔵、ジネットはマティーニのオリビア姐さんに。
     こうしてこの三人組は、今ではデビルのカジノにおいてバーテンダーとして勤務しながら、今日も客が金とタマシイを落としやすくなるように、一匙の悪意を込めた酒を注ぐのだ。

     なお、これは余談だが。
     人間だった頃のイーサン親父は、酒好きとはいえ普段はシラフだったが、悪魔の身になった後は何故かほぼ四六時中 酩酊状態であり、常に笑い上戸である。
     結果オーライとはいえ、可愛い教え子二人をこんな形で自分の面倒ごとに巻き込んでしまったことを、イーサン親父は心の底で悔いていた。それに、悪魔の身になっても患った体は完治していない。だから、常に酒を飲んで酔っ払っていないと、心の底で澱んだ後悔や後ろめたさや患いの苦しみを忘れることができないのだ。ラムルスもジネットもそれが分かっているから、仕事中も常に酔っ払っているイーサン親父を心から責めることは出来ないでいる。
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