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    にゃんこ

    @krr557

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    にゃんこ

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    太宰の本気の1週間4日目。
    私は焦っていた。落とすと言ったのに何もしていない、それ所か中也を惚れ直しているくらいだ。
    「まずい。このままじゃダメだ」
    私が持てる全てを使ってでも中也を私のモノにしたい。私を好きになって欲しい、私は考え中也に電話をかける
    (なんだよ)
    少し寝ぼけた中也の声も可愛くて私は何も返せなかった
    (切るぞ)
    「ちょっと待ちなよ」
    (あ?)
    「中也、今日暇?」
    (あー、仕事だ)
    「嘘だね」
    (…………仕事だ)
    「嘘つかないで、中也の声で分かるのだから」
    (休みだよ)
    「中也、デートしよう」
    (働け)
    「ふふふ!私も今日は休みなのだよ」
    (サボんな)
    「私の話聞いてる?」
    (聞いてるよ)
    「休みだって言ったよね?」
    (本当か?)
    「嘘じゃないよ」
    (……それで?)
    「だからデートしようよ」
    (あー、無理)
    「無理!?なんでさ」
    (太宰と出掛ける……何企んでる)
    「企みなんてないよ、ただ中也と出掛けたいだけなのだけど」
    (………………)
    「好きな子と出掛けたいと思うのは悪いことかい?」
    (好きな子……)
    「私は中也に告白してるんだからそうでしょ」
    (そうか……)
    「それで?デートしてくれるの?」
    (時間は)
    「ふふ」
    (なんだよ)
    「時間はそうだな、10時に駅前集合って言うのはどう?」
    (わかったよ)
    「中也、遅れないでね」
    (わかってるよ)
    そう言って中也は電話を切った、私はとりあえず会える事に嬉しくなり、そして、ここで私の力を発揮しようと頑張ると決めた
    「絶対惚れさせる!」
    中也と出掛ける為に服を着替え、携帯と財布を持って出掛けようとした時、探偵社から電話が来て、私は嫌な予感がしつつも出た、そして話していたらいつの間にか時間は過ぎていて、待ち合わせまで後10分だった。急いで電話を切り私は走って向かった。
    「やばい、中也帰るなよ!」
    そう言いつつ私は急いで待ち合わせ場所に行けば既に中也はそこに居て女に声をかけられていた
    「私のだ、許さない」
    私は中也の後ろまで行けば中也が女と話してるのが聞こえる
    『一緒に出かけませんか?』
    「悪ぃな、待ち合わせ中なんだ」
    『彼女さん?』
    「いや、違ぇ」
    『えー、それなら一緒に遊びましょうよ』
    「悪ぃな、大事な人との待ち合わせなんだ、諦めてくれ」
    中也が大事な人と言ってくれた、女達を返す為かも知れないけれど、私の事を大事な人と言ってくれた事に嬉しさが出てる所でこちらを振り向く中也がニヤリと笑った、そして前を向き女達に言う
    「悪いな、俺が惚れてる奴との待ち合わせなんだ、こんな所見られたくねぇから消えてくれ」
    その言葉を聞いて、女達は諦めたのか去って行った
    「いつまでそこに立ってるつもりだ?」
    「………………」
    「待ち合わせにも遅れやがって」
    そう言って中也が私の方を向き、私を見て、苦笑いを浮かべる
    「走ったのか?」
    そう言ってハンカチを出し私の汗を吹いてくれる
    「探偵社から電話来て、対応してたらいつの間にか時間すぎてた」
    「それで?」
    「遅れたら中也帰るだろうと思ったら走ってた」
    「帰んねぇよ」
    「ナンパされてるし」
    「まぁ、1人で居れば声かけられる事くらいあるだろ」
    「あの言葉は?」
    「はぁ?」
    「大事な人とか、惚れてる奴とか」
    「………………」
    「あれは中也の本心?」
    「さて、太宰どこ行くんだ?」
    明らかに中也がはぐらかすので私は逃がさないという気持ちを込めて中也の手を握る
    「……太宰?」
    「中也、あれは中也の本心?」
    「…………」
    「答えて」
    「断る為の言葉だろ」
    「………………」
    「断る……なんて顔してんだよ」
    「中也の気持ちなんにもないの……」
    「惚れさせるんだろ?」
    「そうだよ」
    「まだ、途中だろ?」
    「…………」
    「俺は答えないぞ」
    「好きになる気持ちがあるのかどうか位いいでしょ?」
    「………………」
    「ちゅうや」
    「はぁ、 負けなんだよな」
    なにか中也が言ったがあまり聞き取れなかった、そして中也は私が握った手を握り返し歩き出す
    「気持ちがなけりゃわざわざ休みなのにここに居ねぇ」
    「中也」
    「惚れさせて見ろよ」
    「任せてよ」
    中也の手を私が強く握れば中也も握り返してくれる、そして中也を見たら少し耳が赤くなってたので私は笑ってしまった。そのまま歩きどこに行くわけでもなく、気になるお店に入ったり、ゲームセンターに久しぶりに行ったりした。
    お昼になりご飯を2人で食べて、会計をしようとした時、中也は自然と伝票を持ち会計を済ませてしまった。お店を出てまた2人で歩いている時私は中也を呼ぶ
    「中也」
    「なんだよ」
    私が払いたかった、中也にした事ないからこそ、してあげたかったのに中也は自然と払い、そしてそれが当たり前の様にしているのが私は嫌だった、けれどそれは仕方ない、私がして来なかった、しなかった事で、いつも中也がしてくれた事。
    「私だって」
    「なんだよ」
    「今日はデートなんだよ?」
    「わかってるよ」
    「私だって払えるのに」
    そう言った私に中也は言う
    「気にすんなよ、今更だろ?」
    「そうだけど」
    「女みたいに扱われるのは癪に障る」
    「してないもの」
    「ふーん?」
    「中也とだから今日はお財布だって持ってきたもの」
    「それ、結構最低な事言ってるの分かってるか?」
    「………………」
    「そうだな、これが当たり前だから仕方ねぇよ」
    「……そうだけどさ」
    私が沈んだように言えば中也は言う
    「今度、太宰のオススメの店に連れてけ」
    「………………」
    「そこでご馳走してくれ」
    「次があると思っていいの」
    「次って言うか、飯くらい何時だって行くぞ?」
    「………………」
    「好きとか、そんなの関係なく、太宰が俺と食いたいと思ってくれたなら、俺は何時だって行くぞ」
    「……言い合いしても」
    「それはいつもだろ」
    「そうだね」
    「デートだからとか、あんまし考えんな」
    「…………」
    「普段通りの太宰で仕掛けてこい」
    中也の言葉ではっ!っとした。デートだから言い合いをしないように、デートだからと色々考えて行動していた、それを中也は見て、私らしくないと言う、いつも通りの私で良いと言ってくれた。それなら私はカッコつけもやめていつも通り過ごしてやろう、それで中也が落ちてくれるか、分からないが、いつも通りの私で良いと中也が言うなら私は変わらず過ごそうと決めた
    「中也」
    「なんだよ」
    「夜ご飯は中也のご飯がいい」
    「夜って」
    「だって、あそこのご飯もいいけどやっぱり中也のご飯が美味しいから」
    そう言った私の言葉を聞いて中也が止まるので、私は中也の前に立ち、中也の顎に手をやり顔を上に上げさせて見つめて言う
    「中也の作るご飯が好き。他のご飯には味の素が必要だけど、中也のにはいらない、私が唯一美味しと思う物だから夜ご飯は中也のご飯を食べさせて」
    言い切った私は満足で中也を見れば顔を赤くしている、そんな中也の耳元で私はさらに言葉を重ねる
    「そこに中也が居るなら尚更だ、僕は中也と2人で中也の作るご飯を食べたいの、そしていつか中也も食べさせてね」
    「っ!!」
    私は言った事に満足して中也から離れて中也を見るが、赤い顔がなかなか引かないのか俯いている中也の手を取り歩く
    「買い物して帰ろ」
    「まだ、早くねぇか?」
    「デートもいいけどさ、中也と2人きりで居たい」
    「………………」
    「少し寄り道してからさ、買い物して帰ろ」
    「どこ寄り道すんだよ」
    「どこでもいいよ」
    「どこでもって」
    「中也が行きたい場所でもいいよ」
    「そう言われてもな」
    「ないなら買い物して帰ろ」
    「そうだな」
    「………………」
    「買い物して帰るか」
    「いいの?」
    「別にいい」
    「…………」
    「何が食いてぇんだよ」
    「そうだねぇ」
    「何でもは受付ねぇぞ」
    「えー、困る」
    「ふは、困んのかよ」
    「中也のご飯はどれも美味しからねぇ」
    「なんなら菓子も作れるぞ」
    「え?何それ、私知らない」
    「作ったことねぇからな」
    「………………」
    「なんだよ」
    「中也、予定変更」
    「はぁ?」
    「このまま買い物するけどその時お菓子の材料も買って帰ろ」
    「…………」
    「私にも作ってお菓子」
    「お菓子なぁ」
    「私も食べたい、中也のお菓子」
    「そんなに必死になる程か?」
    「なるよ」
    「…………」
    「買い物どこですればいい?」
    「いつも言ってる所行くか」
    「荷物位は持つ」
    「そうしろ」
    そう言って2人で話はながら中也の行くお店まで歩き、2人で買い物をして、中也の家に着けば中也はお菓子を作ってくれて、その間にご飯の支度もして、2人でご飯を食べてデザートに中也のお菓子を食べて私は満足した
    「あっ、」
    「なんだよ」
    「ダメだ、また私中也に惚れた」
    「ふは」
    「胃袋も掴まれて、お菓子まで美味しいとか……また惚れ直した」
    「俺はいつ落とされるのかねぇ」
    「待っててよ!絶対惚れさせるから!」
    そう言いつつ私は中也のお菓子を食べて口に着いたカスを中也が自然に取り笑う姿に惚れ直したのであった。
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