ホストをやりながら趣味の料理をネット配信してる光忠。⑦最低なことをした自覚はある。でも、どうしても抱きたいという衝動には逆らえなかった。彼が欲しい。僕のものにして、一生誰の目にも触れさせないように閉じ込めて、あの紫色の瞳に僕しか映らないようにしたい……それが僕の正直な本音だ。
「……最悪だ」
どろりと溢れ出た己の欲に吐き気がする。長谷部くんはそんなことしていい子じゃない。そもそも僕みたいな奴が彼の人生に関わったらいけないんだ。
『好き……です』
無理やり襲われたのに、どうしてあんなこと言えるんだよ。僕がどんな目で見てるかなんて知らないくせに。
寝室へ戻ると、長谷部くんはすでに寝てしまっていた。いや、ショックで倒れてしまったのかもしれない。どちらにしても意識がないほうが今は好都合だった。
838