吉田の家で、ちょっと早いんじゃないかというタイミングで出されたコタツに、顔を突きあわせる成人男性三人。
普段なら隣人同士いわゆる便利モブ三人衆で揃うその内訳は、今夜は少し異なっていた。吉田の右側はクラージィ。そして左側には三木…ではなく、ノースディン。
今夜はクラージィの呼びかけによる集まりだった。三木は仕事で欠席どころか呼ばれてもいない。更には今日のことは三木に秘密だと、前もって言われてあった。つまりは、彼に聞かせたくない話なのか。
恋人同士である三木とクラージィは、付き合いはじめてからスタートダッシュと言えるような時期は過ぎていた。吉田から深く聞きはしないが、順調に進展していると窺える。以前と変わらず吉田の家で三人で過ごす時間は多いので、二人の仲睦まじさは充分知っていた。
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