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    ぐゆさんだお

    轟鏡とか鏡轟とか書いて行けたらなと思っております
    押忍番長、サラ番中心、夢も多々あるので注意

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    ぐゆさんだお

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    まんなかバースデー記念のtdkg

    結婚おめでとう

    #轟鏡まんなかバースデー

    記念日「サムライボーイ」

    デスクで慣れないキーボードを叩いている轟の元へ上司がやってきた。鏡は眉間にシワを寄せて、なにやら難しい顔をしている。轟はまた何か契約でも取ってこいと言われると思ったが、どうも違うらしい。

    「なんだよ係長」

    鏡慶志郎とは恋人だ、だが社内恋愛は停職処分になるので二人はこっそり付き合っている。2人の雰囲気から察している社員も居るが気を使ってくれているようだった

    「今日は何の日か分かっているかい」

    彼は腕を組んでこちらを見下ろながら言った。その態度にムッとした表情を見せる轟はデスクの端に置いてあるカレンダーを見る

    「あー…今日、か?」

    特に何も思いつかない、そんな様子を見た鏡はやれやれと呆れたようにため息をつく

    「しっかりしたまえサムライボーイ、まさか忘れたとは言わないだろうね」

    鏡の言葉に轟はハッとすると彼は不敵な笑みを浮かべる

    「じゃあ仕事が終わったらここへ来てくれるかい」

    そう言うと鏡は名刺サイズの紙を渡し自分のデスクへと戻っていった、その紙には地図と店名らしきものが書かれていた。

    「そうか…今日は」



    一足先に会社を出た鏡は店の前で待っていた、すると轟が小走りで走ってくる姿が見え何かを抱えていた

    「遅れて悪ぃ…待ったか」
    「ノープロブレム、ワタシも今来たところだよ。轟…それは?」
    「あぁ、これ」

    そう言ってややぶっきらぼうに押し付けられたのは赤い薔薇の花束だった。轟は照れ臭そうな顔をしながらそっぽを向いていた、その姿を見た鏡は思わずクスリと笑うと薔薇を愛おしそうに眺める

    「まさか君からこんなサプライズをされるとは思わなかったよ」

    片手で花束を抱え空いた手で轟の手を取ると店内に入る、ジャズが流れていて落ち着いた雰囲気のレストランだった。案内された個室に入る、お互い上着を脱ぐと向かい合うようにして座った。少しして店員が高そうなシャンパンを持ってきた

    「また高そうなもんを…」
    「まあまあいいじゃないか、せっかくだから乾杯しよう」

    グラスに注がれていく金色の液体を見ながら轟は口元を緩ませていた、グラスを持つとお互いに目配せをしてチンッと合わせる とグラスを口につけるとゆっくりと味わうように飲んでいく、そして喉を通るシュワッとした感覚に二人とも目を細めた それから料理が次々と運ばれてきた。前菜から始まりスープ、メインディッシュ、そしてデザート食べ終わる頃にはすっかり満腹になっていた

    「この後行きたい場所があるんだ、付き合ってくれるかい」
    「勿論いいぜ」

    会計を終え店を後にする、夜風に当たりながら二人は歩いていた。何処に向かうのだろうと轟は歩きながら考えていると急に鏡の足が止まった
    そこには綺麗なイルミネーションで彩られた広場だった。鏡は鞄から小さな箱を取り出すと轟の前に差し出した。開けてみると中には指輪が2つ入っていた、シンプルなデザインの指輪だった。

    「鏡、これ…」
    「今日はワタシと轟が付き合った記念日だ、そして今日を結婚記念日にしたいと思ってね」


    鏡の瞳は真っ直ぐこちらを見つめている。彼の言葉を聞いて胸の奥が熱くなるのを感じた轟は返事の代わりに指輪を受け取ると鏡の左手の薬指に嵌める、鏡も同じように嵌めてくれる。
    嵌った指輪を嬉しそうに見つめると鏡は轟の左手と絡めるように握った そして轟の顔を見ると優しく微笑む、轟も同じ表情で見つめ返す。

    「なぁ鏡、俺今すっげぇ幸せだ」
    「ワタシもさ…誰よりも世界一幸せな男だと自負している」

    そう鏡が笑うと轟はいきなり彼の腰に両腕を回し抱き上げた

    「ちょっ、轟…!」

    思わず鏡は彼の肩に手をつくと轟は無邪気に笑う

    「俺が一生かけて幸せにするからな、覚悟しとけよ!」

    まるで子供がはしゃいでいるような様子に鏡は思わず笑ってしまった。少しして降ろされ二人で手を繋ぎながら歩く、ふと轟が空を見上げるとキラキラと輝く星々が見えた、それを見ていた鏡も同じく空を見る、そして繋いだ手に力を込めた。
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