一瞬眠っていた。自分の腕が力を失って滑り落ちた、その感覚でまた起きた。
のしかかる身体の、肩に自分の顎を埋める形で私は仰向けに横たわっている。イブキは私の上でうつ伏せになっている。……この私を敷き布団扱いとは、全く。相変わらずいい度胸をしていることだ。
いつも通り二人で飲んで、猫かなにかみたいにじゃれ合って絡み合って、やがて疲れてベッドに沈んで。
それから……どうしてこうなったんだったかしら。隣り合ってゴロゴロしながら他愛もないことを喋っていたのは、覚えているのだけど。またなにかふざけたんだっけ?うとうとしていたから曖昧だ。
それにしてもイブキは動かない、何か考え事でもしているのか、それとも寝ているのか。
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