Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    おいなりさん

    カスミさん……☺️

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 78

    おいなりさん

    ☆quiet follow

    真→スミ

    ##真スミ

    年下の男の事。



    どうしていいのか分からない、と思考がすっかり停止してしまっている内に視界にはピンボケした天井が映り、真っ青な海……に似た色の髪と、真夏に痛々しく照りつける太陽のような金色が自分を見下ろしていた。
    いつもは綺麗な白い頬が少しばかり上気しているのは何だかやましい気持ちになってしまうが、そんな事を言っている場合では無い。
    ……場合では無い、のだが。

    「カスミ……っ、おれ、おれっ……!」

    詰まる言葉の隙間に漏れる吐息は、存外荒く熱く、そして湿っている。

    「真珠、少し落ち着いて」

    と言ってみた所で、そんな簡単に落ち着けるならそもそもこんな事……真珠の家にお邪魔していて、2人きりで、真珠に押し倒されている状態……になんかならないだろう、とは頭の中に居る自分のツッコミだ。
    ベッドに縫い付けられた両腕に掛かる力から、簡単に逃しては貰えなさそうだとは思うが、このまま何もせずに真珠の好きなようにさせるというのもアレなので。
    まだ自由が効きそうな足を動かしてみたけど、若さというのは凄いものだ、直ぐに気配を察知したらしく、人の腹の上に腰を下ろした真珠は不意打ちもいい所でキスをしてきた。
    告白だってまだだし、許可も取ってないし、いやそもそも男同士でこんな事……とそこまで考えたが、口の中を辿々しくなぞる舌の存在と目の前で震える長い睫毛を見てしまったらそれはもう何というか……愛しさが込み上げてきてしまう、というのだろうか。
    兎に角、一瞬前までそこに居たはずの理性は吹っ飛び、逃げていこうとする真珠の舌を絡め取っていたのだ。
    驚いたらしい真珠の腕から力は抜けていたし、少し体を捩れば脱出だって不可能ではなさそうだ。
    だから自分は真珠の束縛から腕を抜き取り、そして。

    「んむっ、ん、ふぁ、カスミ、あ、ンンッ、ん〜っ♡♡♡」

    真珠の頬をしっかりと手で挟み込み、大人のキスの仕方を教えてあげる事にした。
    力の抜けてしまっている真珠の体を、モクレンに扱かれて鍛えられた腹筋で押し戻し、膝の上に座ってなすがままになっている真珠の口をたっぷりと堪能し、息も絶え絶えに涙目になっている金色を見つめた。

    「もっとキモチいぃこと、しちゃいます?」
    「……い、いい、の?」
    「今日はトクベツ」
    「次は?」
    「ふふ、もう次の話ッスか?次は……そうッスね、ちゃんと告白して貰って、自分がOKしてからッスかね」
    「まだ、両想いじゃないってこと?」
    「決め手に欠けるッス」
    「う……がんばる」

    眉を垂らしてしょんぼりする真珠の眉間にキスをして、それから鼻先にも、頬にも、唇にもして。
    すっかり蕩けてしまった太陽を覗き込みながら、ゆっくりと身体を傾けていく。
    さっきと逆の体勢になってしまった真珠の不安そうな顔は背中をぞわぞわと粟立たせ、どうしようもなく苛めたくなる衝動に駆られてしまう。

    「か、カスミ、おれ」
    「大丈夫、痛い事はしないッスから。真珠は寝てるだけでいいッスよ」

    首筋を指先でなぞりながら優しく囁けば、目をギュッと閉じ、コクンと頷く年下の可愛らしい顔立ちの男。
    童貞の若者を食い散らかすババアの気持ちが少しだけわかる気がした。

    真珠との初夜は、まだ付き合い始めてもない、とあるいつもと変わらない何気ない日の事だった。


    end.
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤😭👏❤💖💒😍🙏💯👍👏😍❤❤❤❤❤❤❤👏👏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    Nekohige1205

    DONEホクロに嫉妬する夜光。やこしんのスケベです!夜光が遅くまでかかった仕事を終わらせ、帰宅すると真珠が夕食を作って待っていてくれた。おかえりと笑顔で迎えてくれる真珠を見るたび、社会に揉まれ疲れ切った夜光は同棲の実感がわき、癒されるのだ。

    「そういえば、夜光知ってた?俺さ、耳の後ろにホクロあるんだって」
    「右耳の後ろだろ、なんで?」
    「知ってたの!?いや、今日ね。スターレスでホクロ探し大会してさー……」

    真珠が作ってくれた夕食を口に運びながら真珠の話に耳を傾ける。夜光が遅い時には先に食べるように言っているため、真珠はもう食べた後だ。何を変な遊びをしているのか。夜光は真珠が話している間に食べ終わり手を合わせる。

    「ごちそうさまでした」
    「あ、片付けはおれがするよ。えっと、夜光はお風呂に入ってきたら?」

    少し顔を赤くしながら真珠はそういった。あぁ、なるほど。真珠なりの誘いなのだろう。耳元で「じゃあ、ベッドで待ってろよ」といえば真珠は慌てて耳を押さえて口をパクパクとさせた。


    自分の熱を真珠から抜くと、真珠は先程までの熱をどうにか逃そうと呼吸をした。夜光も息を整えながら前回したときに痕をつけた箇所をなぞると、まだ快感を拾う真珠の体 1905