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    ロビフと識字について

    生前のロビフはどれくらい識字できたのか知りたい!!!

    ロビフが生きた時代、識字率低かったろ!?
    まずドルイドは口伝って確かどっかで読んだし、本なんて大層なもんは大都市の教会とか行かないと無かったみたいなのもどっかで読んだ。ロビフが護ろうとした小さな村にしたって、本なんてもの全く無いか、あっても村長の家の棚に何冊か……ぐらいだろうさ。村人は多分村長以外……なんなら村長だって読み書きができないんじゃなかろうか。本を見栄で置くような村長かもしれん、「森に潜んでいるあいつは我々とは関係ない、あいつは勝手にやってるだけだ」って言うような村長ならさ。


    でもまぁ父親に連れられてその村に来てさ、父親が村長に挨拶に行って「旅の者です、息子を休ませる間、村の外れに滞在させて頂けると助かります、力仕事などをなんなりと申しつけて下さい、薬の知識もあります」みたいな話をしてる間、ちっちゃいロビフ(仮名)は、棚に並んだ本を見てたかもしれない。なんなら一冊手に取って開いてみて、読めない文字が並んでて、つまんなくてすぐに元の場所に戻したかもしれない。

    そんな彼が青年となり、法外な税を取り立てまくる悪徳領主を打倒するため弓をとり、ある時は罠でうまく追い返せたり、またある時は下手を打って怪我したりしてた頃。

    罠に嵌って脚に大怪我をした兵が、「見逃してくれ、俺には妻と子供が」とかいうありきたりな命乞いをしてくる。聞く義理も無いので弓でとどめを刺す。
    死体をあさって、使えそうな武器防具、または金、あるいは換金できそうな持ち物がないか探す。懐の内ポケットに紙が入ってるのを見付ける。小さい子供の肖像画で、笑顔の下に何かしらの文字が書いてある。
    (読めねぇけど、多分、この字はこの子供の名前なんだろうな)、と考えて、捨てようとして、ちょっとためらって、また捨てようとして、そう出来なくて、じっと固まったあと、肖像画を死体の懐に戻す。(馬鹿な事してんなぁオレ)って考えるロビフ(仮)。

    また別の日、領主軍が「撤退ー!」ってバタバタ駆け去ったあと、地面に紙が落ちてるのを見付ける。
    広げるとそれは手描きの地図で、都市からこの村までの道のりが描かれてて、その横にたくさんの文章が、注釈みたいな感じで書き込まれている。
    文字が読めないことを悔やむロビフ(仮)。これが読めたら奴らの思惑とか、次の出方がわかったかもしれねぇのに。こんなことなら、せめてガキの頃、あの村長に文字を教えてくれとせがんでおけばよかった、とか考える。
    とりあえず、ねぐらに地図を持ち帰る。なにか読み取れるものはないか、じっと観察するけど大したことはわからずに終わる。地図を壁に貼り、駄目押しで地図を眺めながら干し肉で腹ごしらえをし、武器の手入れを済ませて、ごろんと寝転ぶ。
    眼を閉じて、今日は泥まみれになっちまったから明日の朝にでも川で水を浴びるか、とぼんやり考える。
    それから、地図の文字のことを思い浮かべ、さらに「かつて見た子供の肖像画」を思い出し、(オレに学があれば、地図の字も読めたろうし、あの子供の名前も読めたんだろうな)って、詮無いことを考え、眠りに就く。
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