※モブレの話題があるから苦手な方は全力で回避してほしい。
あのーーー、さぁ、烏丸君のさぁ、さっぱり刈り上げられた後頭部と学ラン詰襟の黒に挟まれた「うなじ」の白さが完全に絶対領域なんよね……。三学期OVAで播磨VS烏丸のガチバトル直後、播磨が烏丸に肩を貸す場面、うなだれた烏丸君の絶対領域が白すぎてまぶしすぎるんよね……。
あとあの~~、冒頭で注意喚起したモブレの話をいまからするんですけども……。
1巻#12で烏丸君が近道の林道通るじゃないですか。天満ちゃんが後を追うけど途中で見失うじゃないですか。
あれあの……。あの時烏丸君……痴漢の手に落ちたんじゃねぇのか……。という妄想に数年前から取りつかれている……。天満ちゃんのことは播磨君が助けてくれたけど、烏丸君は運悪く「用心深くて周到な人間」に捕まり、誰にも見付けて貰えなかったんじゃあ……。
烏丸君は遅くとも高校2年の始業式時点までには病気について医師の診断を受けてて、転校(治療のためアメリカへ渡航すること)を決めてる。つまり高1の時点で、記憶障害らしき症状は出始めていたのだろう。家族との会話に食い違いが生じたりして、自他共に異変に気付いたに違いない。
つまりさ、林道に痴漢が出るって家族から忠告を受けてたこと、烏丸君、忘れちゃったんじゃないかなって……。
それで、もし林道で性被害に遭っていたとしたら、烏丸君は誰にも言わない気がする。
「忘れたのは自分だから自業自得」「これ以上家族に心配かけたくない」「とても怖くて痛くて惨めな思いをしたから、その時のことを口に出すことにさえ嫌悪感をおぼえる」のような感じで、誰にも言わない気がする。
烏丸君は、「忘れてしまいたい」って思うだろう。おぞましい記憶に苛まれるのが嫌で、解放されたいと願うだろう。
でも手放したい記憶に限っていつまでも居座るんよな……。
それでいて、塚本さんとのちょっとした会話のうち一部をすぽっと忘れてしまって、後日塚本さんに「え~前話したじゃ~ん」って言われ、その日の夜にすさまじい自己嫌悪に陥ると思うんよな。塚本さんとのやりとり、覚えておきたいのに、自分の脳はどこまでポンコツなんだ、「あの時」の記憶は後生大事に残して、どうして塚本さんとのやりとりを残しておいてくれないんだ、って。
やっぱさ、誰と話してもどうしてもそういう行き違いは起こるからさ、それで相手を傷付けたり、怒らせたり、気を遣わせたりするのが嫌で、余計に人を遠ざけるようになったんとちゃうかな。たぶんもともと一人でてくてく散歩するのとか好きな性分だと思うんだけど、よくない意味でそれに拍車がかかっちゃったんだろうな。
あとさ、多分さ、天満ちゃんは林道でおまわりさんに助けてもらったことを週明けに話すと思うんよね。「あのおまわりさんすごいかっこよかったなぁ~」ってニコニコする天満ちゃん、「いやいや!危ないとこだったんじゃねーか!!」って全力で突っ込む美コちゃん、「気を付けなさいよ」って溜め息まじりに忠告するエリちゃん、「いざって時は相手の金的を狙うと良いよ」って実践的なアドバイスをくれる晶ちゃん。ほんでその横で「(やっぱ全然気付いてねぇ……)」ってしょげる播磨君と、
天満ちゃんの後ろの席で内心でめちゃくちゃ自分を責めてる烏丸君。自分が不用意に林道に踏み込んだことで塚本さんを危険に晒してしまったことをめちゃくちゃ後悔する。
……待てよ。
仮に金曜に事件が起きたとして、土曜日曜は烏丸君「忘れてしまいたい」って思ってて、
月曜に塚本さんが話してるのを聞いて「忘れるわけにいかない」って思い直したんじゃあ……。
自分の不用意な行動で周囲の人たちを危険に晒さないためにも、林道でのことは「忘れるわけにはいかない」って決めたんじゃあ……。