キラキラと輝く一番星が空にある。
青空だ。疎らに浮かんだ雲を背負うようにして、屋根の上に乗り上げている。
後光に差されたように微笑んだその人に、一瞬だけ見とれてしまった。
ズドン。
刹那、頭に穴が空いた。
○
「佐鳥が可愛いからって見惚れちゃダメだよ」
ブフッと口からジュースを吹き出したのは半崎だ。
周囲に居る面々も「おいおい」と言いたげな顔で佐鳥と修を遠巻きに眺めている。
狙撃手と射手と銃手が揃って合同訓練をしよう、と言い出したのは誰だったか。
ここ最近は防衛任務も少なくランク戦ばかりになってしまっていたので、気まぐれに攻撃手抜きでやってみよう。などという話になった。
表向きの話であって、普段的当てばかりしている狙撃手に動く的を狙わせるのが主軸である。
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