DomSub洋三「ちっ、みっともねぇな」
舌打ちの後に響いた冷たい不機嫌な男の声に三井は顔を青ざめさせた。
顔を上げれば路地裏にしゃがみ込んだ三井を見下ろすリーゼントの学ランがいた。顔は逆光でよく見えなかった。
Glareを浴びせ、執拗に追ってきた男達からなんとか逃げたと思ったのに、新手に捕まってしまったようだ。
「はっ、はぁ、はっ、んだよ、てめ」
焦りと怯えで呼吸が浅い。それでも虚勢を張ろうと脅しつけるような声を出すが、言葉尻は震えていた。
サブドロップに落ちかけていた。視界が狭く、暗い。肺が縮んだような、喉が狭くなったような苦しさに三井は自分のシャツの首元を掴んだ。額には脂汗が滲み、視界は生理的に浮かんだ涙で滲んでいる。
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