僕の彼氏兼未来の旦那様がこんなのなんて聞いてないんですけどぉ!?!?付き合って分かったことがある。カルパッチョ・ローヤンは恋人にはかなり甲斐甲斐しいところがあること。女神像のせいなのか、性への欲求が余りなく、する時も自分の快感よりも僕の快感を最優先すること。前に聞いてみたら「君が気持ち良さそうにしてるのを見るのが気持ちいいんだよ」と言われた。僕だってカルパッチョのこと気持ちよくさせたいのに。次に嫉妬深くて独占欲強くて最中でもそうでもなくてもキスのノリでキスマークを付けてくるとこ。この前なんて人気のない廊下で首元にキスマーク付けられた時は恥ずか死ぬと思ったもん。
今だってほら、事後にこうして丁寧にスキンケアをされている。ちなみに今はカルパッチョ特製の香油を丁寧に指の爪に塗られているところだ。天才の言うことは凡人である僕にはよく分からないけれど魔除けと虫除けの魔法、あとは確か…おまじないみたいなのをしていたはず。なんでも「フィンが僕のものって分かるようにね」とか言うけどさ、僕はカルパッチョ以外とこういうことする気ないし、それにカルパッチョだって僕のだからね!と言うとしばらく固まった後に大きな溜息をついて耳まで真っ赤にしていたのも良い思い出だ。
「はい、終わり」
「ありがと。ねぇカルパッチョ」
「なんだ?」
後ろから抱きしめられながら頬や額にキスを降らすカルパッチョに聞いてみる。
「カルパッチョはさ、なんでこんなに丁寧に、その…スキンケアするの?」
「なんだ、そんなことか。そんなの僕がしたいからに決まっているからだろ」
「そ、そうなの?」
「そうだ。なんだそんなことも分からなかったのか。自分でも驚きだがどうやら僕は君にこうするのが好きなようだ。…嫌か?」
「い、嫌じゃないよ…!でも、そのなんというか…」
「なんだ、はっきり言え」
「ただでさえ、してる時にいっぱいあ、愛されているのに事後もこんなにされたらしばらく多幸感でポヤポヤしちゃうというか!嫌じゃないけど!!…このままじゃカルパッチョいないと大変なことになりそう…」
「?いいじゃないか」
「そうかな!?」
「そうだろ。言っとくけど僕は未来永劫君を離す気はないからな」
諦めろ、と楽しそうにキスをしてくる。ちゅ、ちゅと楽しそうにキスをして指を絡ませてくれば僕はもう蕩けるしかない訳で。きっと僕は未来永劫カルパッチョにふにゃふにゃにされてしまうのだろうな。
僕の彼氏兼未来の旦那様がこんなのなんて聞いてないんですけどぉ!?!?