わかってた———俺はこれから、彼を手に入れるための準備をしに行く。
ここは、俺と彼の家。
まだ脳は覚醒しないと思うが、逃げると言う選択肢があったら困る
だが、それも対策済みだ、この部屋から出る術は俺だけにしかわからない。
らしくないが、これから起こるであろう事に心底わくわくして、足音がたってしまう。
「…っあ…?」
そうか、やっと起きてくれたんだな。
かわいい、俺の、君。
「そう、なんですか…今の俺にはわからなかったけど、よろしくお願いします」
俺の名前を教えたら、少し考え込んでも、思い当たる節はなかったらしい。
まだ頭が醒めなくて、ボーッとしている頃だろうか。
そうしていると、少し蹲った彼がベットのシーツを乱した。
「ぅ、」
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