ギャビン・リードという人(仮) 絵に描いたような悪ガキ。絵に描いたような不良少年。そして絵に描いたようなロクでなしになるハズだった俺は、なんの因果か警察官になっていた。
ギャビン・リードという人
親戚のおっさんは昔から俺を酒の席の肴にする。ギャビンは小さい頃からロクなやつじゃなかった。隣のエミーのおもちゃはとるわ、トーマスの自転車を蹴飛ばすわ。俺もいったい何度こいつに説教したことか。数年ぶりに会ったとしてもその話のフリは変わらない。
「それでいて、乱暴でも根は優しいならまだマシだが、こいつはただのワガママで暴れん坊でその上ずる賢いっていう『ホンモノ』だからな。ついに俺はうちから刑務所行きが出るかと思ったが、それが警察官になるんだからなぁ!」
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