空却くんとキスをしながら色々考えてしまう夢 ソファの真ん中に座ってスマートフォンを触っている空却と、その下のローテーブルでスマートフォンを触ってる私。空却は動画でも流しているのか、誰かの声や何らかのBGMらしき音が聴こえる。自分の手元の画面を見るのにも飽きて空却を向くと、じっとスマートフォンを眺めている。
「空却」
「んー?」
「ちゅーしたくなった」
「……んじゃこっちこいよ」
「空却の右側と左側どっちに座ったらいい?」
「どっちでも良いから早く座れよ、拙僧もしたくなった」
要望を出したら乗っかって同調してくれた。やった。適当に隣のスペースに座る。空却も空いてる側へ寄って二人でくっつく。空却を向いて目を合わせて、緩んだ口元を見てから目を閉じる。空却の唇が触れた。空却とキスをすると空却の唇って柔らかいんだなあと改めて思う。短い髪のつんつんした毛先も、私よりよっぽど分かりやすく現れている筋肉も、身に付けている装飾品も、外見的な特徴はどれも硬さをイメージさせるのに、唇に触れればこんなにもふにっと柔らかい。たまに指で空却の唇を触ることもあるけど、指よりも唇で触れたほうがより柔らかさを感じる。
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